ご存知の通り、20世紀は「石油の科学」の世紀あり、そこに依存した結果、その資源は枯渇しつつあります。代わって、21世紀に大きく羽ばたいているのが、「バイオミメティクス」や「バイオミミクリー」という名前の科学です。
“生物模倣技術”と訳されることが多いのですが、人間が一番偉いというのは全くの思い込みで、昆虫などの小さな生物は、優れた機能や体の構造を持っていることが知られています。長い年月を経て、進化したこれらの生物の特性を模倣して、技術開発やものづくりに生かすというのが、「バイオミミクリー 」や「バイオミメティックス 」です。日本を始め、世界各国で競い合うようにその技術開発が進んでいます。
最近こうした技術のニュースを目にすることが多いので、今日はこれを話題として取り上げます。
まずはクモの話題です。クモの糸は、強度が鉄鋼の4倍、伸縮性がナイロンを上回り、耐熱性は300度を超えます。そんな驚異的なクモ糸の特性を活かした新素材が、山形県鶴岡市に拠点を置く慶應義塾大学先端生命科学研究所発のベンチャー企業から誕生しています。現代の石油由来の素材時代から、タンパク質素材時代に変化する可能性を秘めています。
農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構、つくば市)と医薬品メーカーの興和(名古屋市)は、ミノムシから効率的に糸を採る技術を開発したそうです。自然界で最も強いとされてきたクモの糸よりもミノムシの糸の強度が高いことも分かり、繊維強化プラスチックの新素材として実用化を目指すそうです。
小さい虫に関連したもう一つの話題を綴りましょう。国連食糧農業機関(FAO)が、世界的な人口増加による食糧危機を乗り越えるための一助になるとして「昆虫食」を推奨していることをご存知ですか。
タンパク質やビタミンなどを多く含む昆虫は栄養価が高く、アジア、北米、中南米、アフリカ、オセアニアなどで古くから食用とされてきました。日本でも山間部を中心に、イナゴや蜂の子(ハチの幼虫)などが食されているほか、近年ではセミやカブトムシ、サソリといった昆虫を珍味として提供する飲食店も増えているそうです。こうした中、 誰でも手軽にさまざまな種類の食用昆虫を購入できる自動販売機が、熊本市に登場したというニュースを見ました。昆虫食を売っている自動販売機!とても日本らしい話題です。
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