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皆既日食も金環日食も、地球上全体で見れば、さほど珍しい天体の現象ではない。
しかし、日本、もっと言えば自分の住む地域に限定すれば、極めて珍しい天体ショーと言える。
2012年5月21日、日本の広範囲で金環日食あるいは部分日食を見ることができた。
(初めはこの程度の雲量だったが、次第に曇ってきた)
(通勤・通学前の人たちだろうか、金環日食後は人影が疎らになった)
(立ったり腰掛けたりしながら東の空を見つめる人々・・・自宅ベランダから)
日本で見られた金環日食としては、1987年9月23日に沖縄で見られたものから25年ぶり、本州で見られたものとしては1883年10月31日に東北地方を中心に見られたものから129年ぶり、そして今回のように日本の広範囲で起きた金環日食としては932年ぶりという極めて稀なものだった。
今回の金環日食は、中国南部で始まり香港、台湾、日本を通り北米に至る細い帯状の地域で起きた。
金環日食についての概略は、以下のブログを参考にしていただきたい。
マッキーの時事問題:太陽に関わる話題その2.5月21日の「金環日食」
(日食が始まる・・・7時25分頃)
ところで、私は幼少の時、日食を見たことを今でも鮮明に覚えている。
日食の記録をチェックすると、1958年4月9日にトカラ列島で金環日食があり、全国で部分食が見られたと記録されている。
私が幼稚園に通っていた5歳の出来事で、父からガラスにろうそくの煤を付けてもらい、通っていた幼稚園と小学校の前庭で、小学生と混じってそのガラスを通して日食を見た。
日食になると、辺りは暗くなり、一陣の風が私の周囲を吹き抜け、雀たちが慌てた風に飛び立った。
今でも前庭のどの辺りで観測したかも鮮明に覚えていて、この日食の情景は事実だが、記憶の中で脚色されて、あたかも世の終わりといった雰囲気で記憶に残っている。
今回の金環日食は、天候が不安視されたが、雲の合間から、感動的な金環日食を拝むことができた。
首都圏では、快晴の空に浮かぶ金環日食とはいかず、ヤキモキさせる空模様であったが、タイミング良く雲間から顔を見せてくれた。
26階南東角の部屋の東向きのベランダから、日食グラスを通して観察し、またコンパクトデジカメで金環日食を、レンズ手前に日食グラスを当て撮影することができた。
ただ、今回は雲に遮られ光線が弱くなった時に、注意されていた金環日食を肉眼で見るという行為(無論、短時間)により、日食グラスを介して見る(下の画像)よりも、現実的色調(上の画像)の美しさを味わうことができた人が多かったに違いない。
(金環日食・・・午前7時35分頃)
日本の次の金環日食は2030年の北海道、それより前の16年には全国で部分日食が起きるという。
関東圏に限定すれば、前回観測できたのは1839年9月8日で173年ぶり、次回は300年後の2312年4月8日になるという。
今回の金環日食は、
自分の住む場所からなら、
一生に一度巡り会えさえすれば、
とても幸運と言える天体現象だった。
(月の裏から顔を出す太陽・・・8時頃)
今回の画像は、コンパクトデジカメ(coolpixP300)のデジタルズームを使い、トリーミングした画像を使っている。
オート・絞り優先・シャッター優先・マニュアル、測光方法の変更と試したが、一眼レフの使い勝手に比べて劣っていたことと、低倍率とフィルターの性能などで、上の画像を撮るので精一杯であった。
写真よくとれてるな~