誤解だってば

夜、道を歩いていたら、ひと気のない暗い道に差し掛かった。
ふと気がつくと前に女性が歩いてるのよ。その距離１０ｍくらい。
暫く歩くとどうしても男のオレの方が早くて距離が縮まってる。
なんとなく痴漢に間違われると嫌だなと思い、こちらの存在を知らせる
意味で、『コホン』と咳払いみたいなことをする。
余り接近するのも妙なのでスピードダウンをして一定距離以上近づかない
ようにしていると、女性が急に早歩きに変わり、次の瞬間には一気に走り出した。

やっぱりな。嫌な予感が当たったヨ。まぁ誤解だけど逃げる女性はしっかり自衛
していて逞しいな。しかし・・・誤解だよなぁ。。。
この時、小学生のころの恥ずかしかった夜を思い出した。

塾帰りに一人で暗い道を自転車で走ってると、前方から”やめてよーっ”と女性の声。よく見ると
男が女性の手を引っ張ってるところ。
『襲われてる！』
とっさに『助けないと』と思った”ボク”は自転車で駆け寄って、男に向かって
『こらっ、何やってんだ、やめろ』と言うつもりだったんだけど、
大人の男に喧嘩を売るのも初めてで極度の緊張に達していた”ボク”は
『％Я☆Ю￡ёЖ！！！！』と自分でもわけのわからない言葉を発してしまった。

それを見た二人はしばしポカンとオレの顔を眺めて。。。
女性の方が、あ、ゴメンね。ありがとう。私たち知り合いなの。って。

顔から火が出そうになりながら、そのまま言葉も吐かずに自転車を立ちこぎして
逃げちゃった。かなり恥ずかしかったなぁ。
でも宇宙語をしゃべってしまったけど、助けようとしたことだけは伝わったので
それで自分を納得させるしかなかったんだな。

でも、今日の痴漢に間違われた件はどうやって自分を納得させたらいいのか
悶々と過ごしてる。長い夜になりそうだ（爆）