hoppenの韓的な日々♪

2004年・夏、イ・ビョンホンssiに出会ってから韓流へ~韓国映画&ドラマで刺激的になった日々を綴ります。

劇場鑑賞+監督舞台挨拶:『絶対の愛』、キム・ギドク監督

2007-03-25 01:02:03 | 韓国映画・ドラマのレビュー


『絶対の愛』
시간(時間)/Time
(2006.08.26韓国公開、2007.03.10日本公開)

日本公式HP:
http://zettai-love.com/

絶対の愛 - goo 映画

シネ・ソウルMOVIEより
http://www.cineseoul.com/movies/cinedata.html?cinemaID=37021

整形手術をテーマにした、キム・ギドク監督の映画です。
今月は、キム・ギドク作品をいっぱい見ました。
(後日、まとめてレビューをUPしようと思っていますが)
いままで、ギドク作品はちょっと避けていたんですが、観てみると、本当に面白い。
新作『絶対の愛』も、独特の面白さを放っています。
どの作品にも言えますが、この作品もラストが衝撃的です。
ギドク映画は、あまり、予備知識を持たずに観たほうが楽しめると思いますが、
『スーパー・ギドク・マンダラ』で来日した際に、監督自身がこの映画のことも語ってくれたので、
そのときのお話などもご紹介しようと思います。

韓国では、キム・ギドク監督は異端児扱いされていて、あまり評価されていないと聞きます。
でも、監督の映画は、韓国映画界でのヒット作と、結構リンクしている気がします。
デビュー作『鰐』→下水溝での話しなので→『グエムル』
『ワイルド・アニマル』→南北の若者が主役→『JSA』(これは、監督自身が言ってました)
『青い門』『悪い男』→娼婦を描いている→『ユア・マイ・サンシャイン』
そして、この『絶対の愛』→整形手術→韓国で最近大ヒットした『美女はつらいの』
考えすぎかもしれませんけど・・・ね。
ちなみに、整形手術は、韓国ではそんなに特別なことではないそうです。
友達同士でも、普通の会話の中で相談しあったりするとか。
二重まぶたと鼻筋の手術で、150~200万ウォン(20万円くらい)だから、安いですよね。

この映画は、邦題よりも原題『時間』のほうが、監督の意図に合っているかもしれません。
パンフレットに載っていた監督の言葉をご紹介しますね。
*** 『絶対の愛』によせて ***
本能的な欲望とは、変化を求めるもの。
人間とは、流れ行くときに耐えるもの。
愛とは、繰り返される日々に変化を見いだそうとすること。
人生とは、流れゆく時の中に永遠などないと悟ること。
ここにお互いを激しく愛する恋人たちがいる。
長い関係でもその愛は廃れず、胸の高鳴り、相性、情熱、そして思慕は変わらない。
私は彼らに問いを投げかけた。非常に不条理な問いを。
*************************
映画を観れば、とても、納得する言葉です。

舞台挨拶で、監督自身が、この作品について語ってくれました。
スペインの映画祭で、ヨーロッパ映画を観たそうです。
二人の女優がそっくりで、とても混乱してしまった。
どっちがどっちだかわからない、そんな映画が面白いかな~っと思ったそうです。
『絶対の愛』では、二人の女優が登場しますが、キャスティングの後、似ていることに気づいたそうです。
「二人ともベストを尽くしてくれました。」とのことでした。

キム・ギドクが投げかけた問いに、映画の中の恋人たちはどう答えたのか?
ぜひ、ご覧ください。


*** 役者さんについて ***

整形後の女性:ソン・ヒョナ
熱演でした。
『女は男の未来だ』『スカーレット・レター』などに出演しています。
二重まぶたと歯茎の整形を受けたとカミングアウトした女優さん。
ソン・ヒョナ


女性の恋人:ハ・ジョンウ

大鶴義丹に似てるな~っと思ってました。
『プラハの恋人』で、チョン・ドヨンのSP役の人でした!
明日、見に行く予定の『許されざるもの』にも出演しているそうです。
ハ・ジョンウ


整形前の女性:パク・チヨン

新人女優だそうです。
『女校怪談』(ホラー映画)、『まわし蹴り』などに出演しています。
パク・チヨン


喫茶店のウェイトレス:杉野希妃
『まぶしい1日』に出演していた女の子。
ギドク監督のパーティに来ていて、私がサインをもらった女優さん。
チョイ役なんですけど、かわいかったですよ~。
杉野希妃(ソ・ヨンファ)

整形外科医:キム・ソンミン
この方、民主党の前党首、岡田氏に似てたんですよ~^^;
写真が見当たらなくて、残念!


*** ロケ地について ***
この映画に出てくる、彫刻の島がとても気になったんです。
芽島(モド)という島にある『ペミクミ彫刻公園』だそうです。
彫刻家イ・イル氏所有の公園で、彼の作品が海まで続いて展示されているそうですよ。
トップ画像にご紹介したポスターにも、手の形の彫刻がありますよね。
これも、作品のひとつなんでしょうね。
芽島は、韓国ドラマ『冬のソナタ』『フルハウス』のロケ地でもあるそうです。
行ってみたいな~。


*** ちょっと気になったこと① ***
ギドク作品では、これまで、登場人物の職業は、画家であることが多かったんですが。
今回の主演の男性の職業は、映画の編集者のようなんですよ。
もともと画家であった監督。
映画人としての想いのほうが強くなったのかな。
そう言えば、この映画は、台詞も多いし、今までより映画的な感触が強かったかも。

*** ちょっと気になったこと② ***
主役の恋人たちが待ち合わせに使う喫茶店。
杉野希妃ちゃんがウェイトレスをやってるんですが。
ここで、いつも、揉め事を起こしてるんですよ。
いい加減、出入り禁止になるんじゃないのかな~と思いながら見ていました。


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13 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
面白そう・・・ (JJJ)
2007-03-25 14:38:58
こんにちは。。。

面白そうね!
韓国の整形手術は有名?だけど、いつ頃から
そんなに、流行ってきたのかしらね。。。

hoppenちゃんの紹介で、観たいのが沢山あるのに、
こちらでは公開ないし・・・

ホント、ウリ地方の
レンタルビデオ屋さん、数が少ない(;_;)/~~~

PCとかで、観られればいいのだけれど・・・
返信する
ポスター (ROSE NEL BUIO)
2007-03-25 16:57:19
インパクトのあるポスターだね
この彫刻が ホントに海にあるの?
すごいね!見てみたい でもなんか怖そう
私 海底って怖いんだ 想像するだけでもネ 
キム・ギドク監督の作品って 面白そうだね

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この喫茶店 (Senchi)
2007-03-27 00:19:17
突然参加。はじめまして?
この喫茶店、昨日観たドラマ『恋愛時代』の第一話にも出てきたと思う。行ってみたいですよね、『恋愛時代』といえば、ハン・ジスン監督・・やっぱり映画監督でした。『ゴーストマンマ』・『チム』・『エンジェルスノー』の監督です ・・・
4月に公開されるキドク監督の『息』も早く観たいですね。  
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うつせみ (ヨンハ姉さん)
2007-03-27 18:42:47
整形の話じゃないとおっしゃってましたね
どの作品も人間がテーマなのではないでしょうか?
ギドク監督の作品で既にご覧になってる「うつせみ」を先日見ました
なんせ私の場合はテレビ放送になってからなので
話題が遅れてチェソンハムニダ

正直あまり期待せずに見たんですけど斬新でした
アイロンの手を止めて見入ってました
台詞がないので見てないとわからないって事もあるんですが・・・
これも不思議な世界でしたね
いつも夢と現実が交差するような作品が多いです

それにしても、整形が安いのか
親が就職前とかに勧めるくらいだもの
ヘアーカットや歯の矯正のようなものなのね
私もそのうち
しわ取り、しみ抜き、リフティング
プチ整形に行こうかしら?
返信する
おもしろいですよ! (hoppen)
2007-03-28 01:41:00
結構、全国で公開が決まってるみたいです。
詳しくは、公式HPを見てくださいね。

>JJJちゃん
関西は、大阪&京都でやるのに、何で関東は東京だけなんでしょうかね?
最近は、宅配レンタルなんかも増えてるみたいですよね。
1本300円。
月額3000円くらいで、借り放題なんだって。
どうかしらね?
私は、レンタルは苦手なので、行ける時に映画館で見る派なんですが、キリがないですぅ。
でも、東京に出たときは、3本くらい見ないと元が取れない・・・。

>ROSEちゃん
ね、この彫刻公園、気になるでしょ!
『冬ソナ』のラストに出てくる島なのかな~?
行きかたは。
ソウル地下鉄と連結している仁川地下鉄の東仁川駅下車。
座席バスに乗り、サンモク船着場で下車。
そこから信島まで、旅客船に乗る。
信島からバスに乗り、芽島で下車。
日本語可の、観光案内電話もあるそうです。
ギドク映画にも、ぜひ、挑戦してみてね!

>Senchiさん
お出ましですね^^
イベントでは、お世話になりました。
『恋愛時代』は、『エンジェルスノー』の監督なんだ!
次の記事に、追記しようっと。
4月公開は『息』?『鰐』?両方?
どちらも、ぜひ、見に行きたいです。

>ヨンハ姉さん
そうそう。
つい「整形がテーマ」と書いたけど、監督は、常に人間をテーマにしているって言ってました。
『うつせみ』も面白いですよね。
この『絶対の愛』も、鬼才ぶりを発揮しています。
また、機会があったら見てね。
プチ整形、ちょっと惹かれるわ~。
でも、この映画を見たら、いやになると思うよ。
こわいんだもん。


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『鰐』 (Senchi)
2007-03-28 20:07:51
説明不足でごめんなさい。
日本では4/28から『鰐』公開です。キドク監督の最新作『息』は韓国で4/19公開です。残念ながらこの作品はハピネットでは買えなかったとのこと。現在公開中の『時間』の動員数によっては日本で観る事ができるかも・・とのお話でした。ユーロスペースでは4/28からキドクマンダラの再上映もあるよ。
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韓国で公開! (hoppen)
2007-03-30 00:10:38
>Senchiさん
ご説明、コマウォ♪
新作『息』、韓国公開されるんですね。
よかった~!
ギドク監督は、ご自分の国にとても愛情を持っている人だと思うので、やっぱり、喜んでいることでしょうね。
韓国映画界の興行システムは、ギドク監督の批判する問題点が確かに存在すると思います。
興行的に儲かるだけでなく、ギドク監督などの単館係の映画も大事にして欲しいですよね。
『時間(絶対の愛)』の全国ロードショー、上映館が増えたよね。
売れてるってコトかしら。
ギドクマンダラが、また、やるんですね!
まだ見ていない『魚と寝る女』を見なくちゃ。
寝てしまった『サマリア』も。
『鰐』とともに、楽しみです。
これからも、情報を教えてね~!
返信する
喫茶店 (kimion20002000)
2007-04-03 12:50:35
TBありがとう。
そうですよね。喫茶店であんなけ騒いだら、普通は、出入り禁止ですよね。日本では・・・。
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コメント、ありがとうございます (hoppen)
2007-04-04 01:36:57
>kimion20002000さん
喫茶店騒動、韓国では、けっこうケンチャナ(大丈夫)だったりして・・・。
ギドク監督の過去作品のレビューもUPしていこうと思っていますので、また、遊びにいらしてくださいね。
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はじめまして。 (みほ)
2007-04-17 15:51:03
hoppenさん、はじめまして。
ちゃんとしたご挨拶は初めてですが、ラビオさんのところでいつもお名前を拝見させていただいております。
私もかろうじてブロガーだったりしまして(笑)・・・お初にTBさせていただきます。

このポスターになっている写真と「TIME」というタイトルが絶妙ですよね!
上映中に、何度か「カメラ引いてくれないかなぁ」と思ってしまいました。
ハ・ジョンウについては、私もが義丹にしか見えず・・・本当はちっとも悪くない役柄だったと思うのですが、無性にイラっときてしまいました(汗)

>映画人としての想いのほうが強くなったのかな
するどいですねー!
言われてみると、そうなのかもっ!て思いました。
私のちょっと気になったことは・・・

「整形したらいきなり老けるってアリなのか??」

ということです。
年齢的にはソン・ヒョナ側なので(笑)
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