蓮の道

日々の暮らしの中で気がついた事や、感じた事などを書いています。

最近のマイブーム

2011-01-19 00:44:25 | Weblog
マイブームという言葉自体が古い言葉のような気もしますが、
最近のハマり事というか、心惹かれた本があります。

それは、宮大工の西岡常一さんという方についての本です。
法隆寺を再建された方で、西岡さんの言葉には、
何処にでもアンダーラインが引きたくなってしまうくらい、
心揺さぶられ、納得ができ、そしてスッキリします。

最近、事あるごとに「宮大工の人は・・」と言ってしまうので、
「また法隆寺のはなしぃ~」と、娘には言われてしまいますが、
自然の叡智の真髄から言葉にならぬ教えを受けた人は、
深く美しく、鳥肌が立つような事を当たり前のように
行っていたり、言葉に出来たりするのだと思います。

言葉にも形にも表すことができない真実が生きている
職人の世界に憧れます。

西岡さんの言葉で「木の命と人間の命の合作が
本当の建築でっせ」とありました。
どのように育ったのかと木をみて、
育った個性のままに、それが生かせるように
建物に使う。個性は個性のままに使う。

千年後を考えて造る。
すくなくとも300年後には設計図通りになるように
造るだなんて、西岡さんは何百年も生き続ける
木の命と同じ時間を生きているようです。

人が木のようになったら、それは病です。
でも、人間のままで木の感覚を受けとり、
人と自然をつなげるように生きられるのは、
人として生まれた醍醐味というか、
人はそうして生きたいものではないのかと思ったりもします。