小学校時代、クラスの男女は仲が良かった。
私のクラスは朝、昼、そして放課後も男女で仲良くサッカーや野球をして遊んだものだ。
男女に力の差を感じてはいても、まだまだクラスの男の子達は女の子達に好意的だった。
私達女の子が 仲間に入れない と感じたのは6年生の先輩がいる、クラブ活動に
5年生になって初めて参加してからの話だ。
まあ、結局うちのクラスは6年生になっても男女仲良くスポーツをして
いたのだが・・・。
そうだ・・・ 一つだけ苦い経験が有る。
サッカーをしていた時だ。
私は寒いのが苦手で、サッカーは好きでも冬の朝は辛かった。
だからちょっとズルをして相手ゴールの近くに ずっといた 事が有る。
キーパーはいつも明るい、人気者のK君だった。
彼は男女共に人気がある。
まず運動神経がいいし当然、サッカーも上手い。
先生や友人達からもよく誉められていたので、キーパーには絶対の自信を
持っていたと思う。
ところが。
ある時、私のいた所にボールが来た。
そりゃ、いくら誉められてるキーパーだって 1:1 なら無理だ。
私には敵は誰もついていないのだもの。
ええ、ゴールしましたよ。
仲間は皆、大喜びでした。
そうしたら、K君が 泣いてしまった のだ。
これには私もあせった。
女にゴールを入れられる なんて、K君のプライドがいたく傷付いたらしいのだ。
そんな事言ったって、あれは たまたま いい所にシュートを打つ人間がいただけだし、
それを止める人間もいなかった。
K君の問題じゃないよ、偶然だよ、偶然
・・・そう言ってくれる人間も無く(泣) 男子達はK君に同情し、私はいつの間にか
仲間のはずの同じチームの男子からさえも
ひどいやつだ
と、にらまれるハメになった。
そんな空気をひしひしと感じた冬の朝(嗚咽)
まあ、にらまれたのはその時だけだし、K君にはなぜか ごめんね と謝る
ハメにもなった。
私は いい人 であるK君のプライドを傷つけた ひどいやつ になってしまった(涙)
女なんかに・・・ と言うK君の気持ちはわかるが、あれが
いつまでも一緒には遊べないんだ
と感じた最初の出来事だったかもしれない。