仕事が忙しくブログ更新がままならぬ状況だったが、エコシフト推進のために、また少しずつ書いていこうと思う。
●中国産冷凍餃子事件
2008年になって1月下旬、中国産冷凍餃子に混入されていた薬物による食中毒事件が相次いだ。混入されていたのは殺虫剤に使われる有機リン系薬物「メタミドホス」。ついで、同じ有機リン系薬物「ジクロボス」も混入されていたケースがあることが発覚。事件発生後2ヶ月たった今でも、薬物がどの段階で混入されたかの特定がされていない。
日本に輸入される野菜類は入国の際に残農薬の検査がされるが、加工品は検査されることなく通過してしまう。事件が発生して、初めて我々はこういった盲点があることを知らされた。
「冷凍餃子をはじめとした中国産冷凍商品をしばらく購入しないようにしよう」という声が主婦達から聞かれる。今では冷凍商品のみならず、中国産の食材そのものにも(購入を控える)影響が出ているようだ。
●中国事情
中国は北京オリンピック開催を控えて、急ピッチに北京近辺の整備事業を進めている。地方から多くの労働者が北京近郊に職場を求めて来ている。事件の冷凍餃子を生産していた工場も北京近郊の河北省にあり、地方からの労働者が多いという。一説には、労働者に対する安全教育が十分に行われていないことが、この事件を引き起こした原因ではないか?と言われている。
ともあれ、原因究明にはかなりの時間がかかりそうだ。
この事件で、中国国内の製造現場における品質管理の不備がクローズアップされているが、背景にはもう1つの問題があるような気がする。
それは、日本の中国に依存した食糧事情だ。
●輸入食材への依存
スーパーマーケットに行って、食材を手にとるといかに中国産が多いか実感できる。冷凍食品はまさに良い例だ。現在、輸入冷凍食品の約6割が中国からのものだそうだ。(社団法人日本冷凍食品協会の調べによる)
そもそも日本の食品自給率は約39%。東京都の食品自給率はなんと約1%である。いかに海外からの輸入食材に頼って我々が生活しているかがわかる。加えて、輸入には船や飛行機を輸送手段として使うため、多くの化石エネルギーを消費し、多くのCO2を排出している。
「中国産冷凍商品を買わないようにする」と言っている主婦も「今後も購入しないか?」の質問に対して「時間が経つと、また購入するかも・・・」と答えた人が少なくなかった。
しかし、こんなことで良いのか?時間が経てば食の安全が確立されるわけではない。また、中国産以外の食材は安全なのか?イタリア産のモッツァレアチーズからダイオキシンが検出されたというニュースを最近耳にした。
●「地産地消」の推進
今後は(以前ブログで紹介したが)「地産地消:その土地で取れた食材を食すること」をより推奨していく必要性を感じる。
東京都の食品自給率は約1%と、確かに都内で「地産地消」を実践することは難しい。それでも私が住む東京多摩地区では都市農業の生産が年々減少しているものの、次世代の農業経営者育成を自治体の農業担当課あたりが中心になって行っており、強い意志と夢を持った若い世代の農業家が育っている。また、農業系以外の企業が新しいビジネスの形を求めて、新しいスタイルの農業を模索している。
我々消費者側も、スーパーで食材を購入する時に地元産を意識したり、農家の直売所を訪ねたりして、多少形が悪くても安全で美味しい地元の食材を購入することを心がけてはいかがだろうか?また、地域の小中学校の給食や企業の社員食堂で使用する食材も地元産を多く採用して欲しいと思う。
それに因んだ活動を1つ紹介しよう。
赤提灯ならぬ緑色の提灯の居酒屋やレストランを見つけることがある。何だろうと思っていたら、先日Webサイトを見つけた。
【緑提灯の店】
カロリーベースで地場・国産の食材使用率が50%以上(50%以上は1つ星、60%以上は2つ星、70%以上は3つ星、80%以上は4つ星、90%以上は5つ星)使用していることを、店側が自己申告で緑提灯をかかげるというもの。
虚偽の申告をした場合は罰則もある。
詳しくは、緑提灯応援隊のページ :
http://midori-chouchin.jp/html/midorichouchin.htm
最近、居酒屋で考えること。
他の何人かのグループで飲食した後のテーブルを見ると、多くの料理が残っている光景が見受けられる。中には注文したにもかかわらず、全く手をつけていない料理がそのまま残っていることもある。最近ダイエットをしているので、まさにMOTTAINAI!と言いたい状況だ。
ただし、ダイエット以前は私も同じ様なことをしていたと事実を認め、反省する次第だ。面目ない。
●ダイエットで思うこと
今年に入ってダイエットを始めた。理由は自分のメタボな体を改良して健康な体にしたいと思うようになったこと。エコな生活は健康な体無しでは実現困難ということがわかったからだ。それと持病の生活習慣病の改善。
もしかしたら中には、「食糧危機で食べられずに苦しんでいる人が世界中にいる時に、ダイエットなんて!」と怒る方がいるかもしれない。でも、私はダイエットを始めて、いかに自分が今まで無駄に飲み食いしてきたか(1日3000kcal程度は普通に食べていた)、人間にとって食べることの重要性、食の安全についてなど多くのことを考え学んだ気がする。そういった意味でダイエットを始めて良かったと思う。
ブログに書いたが、自分のダイエットの励みの1つとして、勝手に「TABLE FOR TWO」に参加している。本来なら「TABLE FOR TWO」に賛同して活動している企業の社食でローカロリーメニューを食べるところだが、私の会社には社食がない。参加したくてもできないのだ。だったら、自分で昼食時にローカロリーな食事をして浮いたお金の中から20円(開発途上国での1人分の給食費)を「TABLE FOR TWO」貯金箱に入れている。
テレビや新聞でアジアやアフリカの開発途上国の水や食糧事情で子供達が苦しんだり病気になったりしている状況を目にする度に、何か出来る事はないかと模索していた時にインターネットの記事を見つけた。
自分のダイエットと「TABLE FOR TWO」の活動をリンクづけることは自己満足の領域を越えるものではない。でも、自分に出来て、ダイエットの励みにもなって、たった一人かもしれないけど学校に行きたいと願う子どもの給食費支援になるならと始めてみた。
ダイエットの効果だが、1ヶ月目は真面目に取り組んで7キロ近く痩せたが、2、3ヶ月目は飲み会も多く、気が緩んだこともあって痩せるスピードが落ち、今までのトータルは約10キロといった散々な結果だが、懲りずに続けようと思う。
でも思いもしなかった効果が1つある。それは、食費が減ったこと。これは奥さんに大変喜ばれている。
●まとめ
中国産冷凍餃子事件がいつの間にか自分のダイエット事情になってしまった。今後も「食」についてはいろいろ書きたいと思っている。
21世紀は「水」と「食糧」の危機が訪れると言われている。世界的な問題もそうだが、まずは身近な自分達の生活に関わる「水」と「食糧」について考えてみようではないか。気づかずにやっていた無駄や、「水」と「食糧」の重要さと守るべき対策が出てくるかもしれない。