ひとりから始めるエコシフト

環境(エコ)について勉強中のビギナーが「ひとり」から始めたエコシフト。そんなエコライフをブログで紹介します。

徒然なるままにエコ・・・

2008-07-21 23:03:51 | エコ一般
●洞爺湖サミットを終えて
 今年最大の環境イベントであった洞爺湖サミットが終了した。素人感覚からすると、これからの世界の将来を左右するような大きな決定事項が発表されるのかと思ったが、「2050年(今から42年後)までに温暖化ガス排出を半減する目標を世界で共有する」という若干フラストレーションが溜まるような表現で、評価が分かれるところだろう。加えて、中国やインドといった経済が急成長し、温暖化ガス排出量でもトップクラスになりつつある新興国の反発が依然強いことが明確になった。
 日本の首相は、この宣言をまとめることでリーダーシップを発揮できたと珍しくガッツポーズをしていたが、果たして決定打を打てたのだろうか?

●エネルギー問題
 サミットで交わされた討論で特に気になったのがエネルギー問題。最近の原油高騰で石油エネルギーに代わる新しいエネルギーへの注目が集まり、ドイツは政策面で成功した太陽熱発電をアピールし、フランスやアメリカは原子力発電の優位性を強調した。特にフランスはサミット開催中に中国、インド等の新興国や開発途上国に原子力発電の温室効果ガス削減に対する高い効果をあげ、自国技術のセールスに懸命だったと聞く。そのおかげで、いくつかの商談(原子力発電所の導入)が決まったそうだ。
 確かに、原子力発電は温室効果ガス削減に対する効果だけでなく、発電効率も良いと聞く。しかし、日本の原子力発電所の状況を見ても適切に管理することが大変なことであり、まして緊急時の対応などは困難が伴いリスクが高い。例えば、中国でスリーマイル島やチェルノブイリ等の事故が起きたらと考えると、日本に多大な被害が及ぶことは確実で考えたくない。
 このまま、世界中に原子力発電所が建設されることは、世界の未来にとって良いことなのだろうか・・・?

 太陽光発電技術も当初は日本がリードしていたが、政策の違いからドイツに抜かれた経緯がある。ドイツでは家庭で太陽光発電の設備を購入するのに国から補助金が出る上、電気を電力会社が高い価格で買い取ってくれる。日本でも同様のことが検討されたが、いろいろな壁や圧力で政策面で断念せざる負えなくなった。
 何度も言うが、本当にこのあたりで選択を迫られていると思う。このまま原子力発電にどこまでも頼るのか。それとも、代替エネルギー開発を政策でバックアップして少しずつ原発を他の代替エネルギー発電(太陽光発電、風力発電、等)に替えていくのか。

●これからの日本の役割
 70年代に起きたオイルショック以降、日本は「省エネ」技術を磨き世界の中でも省エネ大国として名を馳せた。京都議定書で約束した温室効果ガス削減の基準になった1990年は省エネ技術が開花した状況で、その基準からマイナス6%の削減というのは、絞りきった雑巾を更に絞ることになり不公平だという意見が経済界を中心にあがった。
 しかし、日本の技術が限界に達してはおらず、まだまだ元気なアイデアや技術が豊富であることを、テレビ東京系列の「ガイアの夜明け」を見て感じた。政策も外交も決して得意でない日本だが、技術力ではまだまだ負けない。この技術力こそが、これからの日本のリーダーシップを後押しするものではないのか。
 「ガイアの夜明け」の内容ををいくつか紹介しよう。

6月8日放送分
○世界中の水をきれいに
 以前ブログで紹介したが、アフリカやアジアの開発途上国では、有害物質で汚染された水を生活用水として使用し、病気にかかったり、乳幼児が死んだりという状況にある。
 そんな中、大阪の浄化剤メーカーである日本ポリグル株式会社が開発したのは、納豆のネバネバ成分を利用して水分中の砒素などの有害物質と結合させ、それを何度か濾過することで汚れた水を安全な飲料水として提供しようという画期的な技術だ。既に商品化されており、安い価格で現地に提供できそうだという。素晴らしいではないか!

日本ポリグル株式会社 : http://www.poly-glu.com/

○マラリヤから子供達を救え
 世界で年間約100万人がマラリヤで死亡し、その多くが5歳以下の子供達だという。
 大手化学メーカーの住友化学株式会社が開発したのは、殺虫効果のある薬を繊維に練りこんで作った蚊帳だ。この蚊帳に蚊が触れると死んでしまうというこれも画期的な商品。住友化学は、アフリカの企業に無償で技術提供もしている。

住友化学株式会社 : http://www.sumitomo-chem.co.jp/

7月15日放送分
○廃油が赤字バス会社を救う
 沖縄県うるま市の4つの島を結ぶ路線バスは年間850万円の赤字をかかえ、さらに原油高騰の影響も受け、経営が厳しい状況が続いている。そこでうるま市では、エコ・エナジー研究所と共同で家庭やレストランから出る廃油をリサイクルしたバイオ燃料EDF」(エコ・ディーゼル燃料)で路線バスを動かすプロジェクトをスタートさせた。スタート時は、なかなか廃油が集まらず苦労したが、地域住民やレストランへの懸命な説明や講習会が功を奏して廃油が集まり始めた。
 この試みは、うるま市だけでなく、バス業界や運送業全体の燃料問題解決の糸口に成り得るのではないか、期待したい。

○再生プラスチックがみかん農家を救う
 愛媛県の、とあるみかん農家(愛媛県)では今が夏みかんの出荷時期だが、今年は収穫したみかんの2割が形、大きさ、傷等が原因で出荷できず、ジュース用として安い値段で引き取られた。最近では廃業する農家も増え、経営的にもかなり厳しいという。
 こそこで救世主として現れたのが、東京にあるバイオテックマテリアル株式会社だ。この会社が開発したのは木のおがくずや果実に絞りかすからバイオプラスチックを作るという技術だ。みかんの絞りかすで作られたバイオプラスチックの建材は良質で高く売ることが期待できそうだと言う。みかん農家の将来に光が見えてきた。

バイオテックマテリアル株式会社:http://www.bio-tm.com/

稲城市CO2スリム大作戦-応援企画その3

2008-07-07 00:46:32 | エコ一般
またまた、独立行政法人国立環境研究所が作成した日本が2050年にCO2排出量を1990年比で70%削減するための「12の方策」について。

●7. 歩いて暮らせる街づくり
(商業施設や仕事場に徒歩・自転車・公共交通機関で行きやすい街づくり)

【観点】
 特に地方では駅前商店街の空洞化が進むのに対して、郊外の大型店舗にマイカーを利用した人々が集まっているという話をよく聞く。確かに、出張や旅行などして地方を訪れると、その傾向が顕著であることがわかる。

【大作戦での活用】
○ 買物はできるだけ近くの商店街で、それも徒歩か自転車で!歩いて2,3分のところにも車で行くというのは、そろそろ見直そう。
 確かに商店街も自努力を惜しんではいけない。どうしたら集客力がつくのか?魅力ある店舗作りというのもある。商店街で通用するエコマネー、エコポイント制度なんていうのもある。とにかく工夫の余地はあるはずだ。シャッター商店街などと呼ばれている所も是非頑張って欲しい。消費者だって、近くにある商店街で買物する方が便利なのだから。買う側も是非、商店街を育てる気持ちを持って欲しい。
○ 以前紹介したが、富山では中心地にライトレール(市電)を走らせ、商店街への集客やマイカーによる買物の減少という成果をあげている。現在、他の複数の地域でこのライトレールの計画が進んでいるという。
○ 近い将来、自宅の電源コンセントから充電できる電気自動車がお目見えする。また、カーシェアリングをしているマンションや地域も既にある。少しずつマイカーに関する考え方も変わってくるかもしれない。


●8. カーボンミニマム系統電力
(再生可能エネ、原子力、CCS*1 併設火力発電所からの低炭素な電気を、電力系統を介して供給)
●9. 太陽と風の地産地消
(太陽エネルギー、風力、地熱、バイオマスなどの地域エネルギーを最大限に活用)
●10. 次世代エネルギー供給
(水素・バイオ燃料に関する研究開発の推進と供給体制の確立)

【観点】
 いずれも、温室効果ガス排出量の多い石油、石炭による火力発電に代わる新しいエネルギーについて。国内の大きな電力会社は原子力をイチオシだが、原子力は機能面よりも安全面や管理面でまだまだ信用できない。安全面ではチェルノブイリという最悪の原発事故の記憶がある。また管理面でもこれまでの電力会社の偽装・隠蔽事件など記憶に新しい。しかし現実を見れば、今原子力発電を停止するば、国内の産業全体がストップしてしまう状況にある。また、期待されている太陽エネルギー、風力、地熱、バイオマスなどもエネルギー効率などの課題をかかえ、石油、石炭に代わる大きな代替エネルギーまでには至っていない。しばらくはバランスを取りながら、次世代エネルギーを真剣に考えていくしか方法がないようだ。

【大作戦での活用】
○ 一番は電力の節約につきる。いくら次世代エネルギーが熱効率が良く、温室効果ガス排出が少なくても、使用量が増えれば同じである。
○ 金銭的に余力があるなら、自宅で太陽光発電、風力発電などの設備を導入するのも良いだろう。ドイツみたいに蓄積した電気を高い価格で電力会社が購入する仕組みがあればいいのだが・・・
○ 夏至(キャンドルナイト)などのイベント以外の時でも、夜電気を付けないで、テレビも消して、食卓にローソクを灯して家族で食事をしたり、日頃できない親子や夫婦の会話をしてみるのも良いのでは?


●11. 「見える化」で賢い選択
(CO2 排出量などを「見える化」して、消費者の経済合理的な低炭素商品選択をサポートする)

【観点】
 企業でも偽装、粉飾、隠蔽といった因習と決別するために、「見える化」を取り入れた内部統制を強力に推し進め、健全な経営を顧客や株主にアピールする組織が増えている。
 CO2削減も「見える化」することで、生産者と消費者の両方が情報を共有し、削減対策実施の効果や成果が分かりやすくなる。

【大作戦での活用】
これまでに書いたことだが少し整理しよう。
○ 家電製品のコンセントにつなぐタイプの電気料金・CO2排出量測定器が安価で売られている。(「2. トップランナー機器をレンタルする暮らし」で紹介)
○ スーパーで販売される食品等に価格と一緒に生産や輸送にかかったCO2排出量を表示しようという動きがある。「フードマイレージ」という考え方に基づくのだが、消費者はその表示を見て比較し購入することになる。(「3. 安心でおいしい旬産旬消型農業」で紹介)
○ 既に発生してしまったCO2の量を、何らかの方法で相殺することで排出量をゼロに近づけることを「カーボンオフセット」という。カーボンオフセット商品は今後も多く販売されると考えられ、消費者は購入時の検討材料にすると良い。
 

●12. 低炭素社会の担い手づくり
(低炭素社会を設計する・実現させる・支える人づくり)

【観点】
 今後益々環境に関する技術者、研究者、アドバイザー、コンサルタントといったプロフェッショナルが増えていくと考えられる。それを支えるのが教育機関だったり、国や自治体、もちろん民間企業の支援も必要になる。

【大作戦での活用】
○ 家庭や会社、学校でも環境、エコといった内容について学ぶ・知識を得る場が増えてくると考えられる。
- 家庭では、地域単位の勉強会、生涯学習施設などが主催するセミナーなどに積極的に参加されることを推奨する。
- 企業でもISO14001をはじめ、社会貢献が企業に求められている。また、IT産業でも最近グリーンITが注目されてきた。
- 学校でも環境、エコが教科目に加えられることは確実視されている。

 とにかく、積極的に自ら取り組むことだ。周りの情報に左右されるのではなく、自分の五感をフルに活用して真実を見極めること。そして、行動すること。
(これは私自身にも強く言えることなので。皆さん共に頑張りましょう!)

TABLE FOR TWO 個人参加

2008-06-05 20:12:00 | アフリカ問題
先週、「TABLE FOR TWO」事務局へ個人参加の希望をメールにして送ったら、今日返事が返ってきた。メールの内容を実名は除いて紹介する。


●送信メール
TABLE FOR TWO事務局様
 アジアやアフリカの貧しい国の子ども達のために、何か自分でできることはないか?と以前から探していました。そのような時、インターネットのニュースで「TABLE FOR TWO」の活動を知りました。しかしながら、私の会社には社員食堂がありません。参加したくとも、その段階であきらめるしかないのか?と思いましたが、どうしても賛同する心が「なにか手はないか」と模索しました。そこで、個人的にダイエットをして昼食代の中から20円を貯め、それを「TABLE FOR TWO」に寄付しようという考えが頭を過り、2008年1月1日からスタートしました。現在、3000円ほど貯まりました。金額は少ないですが、是非、アジアやアフリカの貧しい国の子ども一人の給食費の足しになればと思い、毎日貯めています。是非、参加させてください。お願いします。


●返信メール
このたびはご連絡いただきましてどうもありがとうございます。
TABLE FOR TWO事務局の●●と申します。
お返事が遅くなりまして申し訳ございません。
個人でお取り組みいただいていたとのメール、感動してしまいました。本当にありがとうございます。是非ともご参加ください。

ご参考まで、個人の方にご参加いただける方法としまして、日本橋三越「ミクニ」にて限定販売中の「黄色い幸せのランチボックス」もございます。
http://www.oui-mikuni.co.jp/cgi-local/top/index.cgi
(新着情報の5/14のリンクをクリックしていただけると、ランチボックスの写真など詳細をご覧いただけます)
こちらはTOKYO FMさんとのコラボレーション企画で、ラジオによせられたリスナーの「幸せの食卓」のイメージからインスピレーションを得た三國シェフが作ってくださったランチボックスの売上1食につき20円がTABLE FOR TWOに寄付されるという企画です。とてもおいしいランチボックスですので、よかったら是非お試しください。

多くの方にご参加いただき、1人でも多くの子供たちに給食を届けたいと考えており
ます。今後ともご支援の程よろしくお願い申し上げます。


●「TABLE FOR TWO」個人参加について
今までは、限られた企業の食堂でしか参加できないと思い、勝手にひとりで始めた「ダイエットをして「TABLE FOR TWO」に参加」だったが、これでやっと寄付の道筋ができたことになる。
私と同じ様に、アジア・アフリカの子供達のために何かやりたいと思うけど、どうしたらいいのかと迷っている人がいれば、是非参加して欲しいと思う。
はじめる前に「TABLE FOR TWO事務局」にメールで一報を。寄付の振込み先等の情報を教えてくれる。

「TABLE FOR TWO事務局」のメールアドレス:info@tablefor2.org

稲城市CO2スリム大作戦-応援企画その2

2008-06-01 09:11:47 | エコ一般
前回に引き続き、独立行政法人国立環境研究所が作成した日本が2050年にCO2排出量を1990年比で70%削減するための「12の方策」について。【大作戦での活用】では、稲城市CO2スリム大作戦に少しでも役立つ(?)情報をお伝えできればと思う。

●3. 安心でおいしい旬産旬消型農業
(露地で栽培された農産物など旬のものを食べる生活をサポートすることで農業経営が低炭素化)

【観点】
 今や野菜や果物の多くの種類が1年中栽培され出荷されている。それはハウス栽培による功績が大きいところだが、ハウスの中を高温に維持するために石油燃料を多く使用しなければならない。しかし、最近では石油に代わって太陽熱やバイオマスを利用するハウスが増えているという。

【大作戦での活用】
○ やはり「旬のもの」を食べることが一番。夏には夏野菜や夏の果物といった具合。逆に冬に夏野菜を食べると体を冷やすことになり、体を壊す原因にもなり得る。
○ 地産地消の考えから、地元あるいは近隣で出荷される野菜やくだもの等を購入するよう心がけること。近くにお農家の直売所があるならそこで買って、農家の人と顔なじみになれば安価に購入できるかも。
○ スーパーで販売される食品等に価格と一緒に生産や輸送にかかったCO2排出量を表示しようという動きがある。「フードマイレージ」という考え方に基づくのだが、消費者はその表示を見て比較し購入することになる。(実施までには少々時間がかかるかもしれませんが)


●4. 森林と共生できる暮らし
(建築物や家具・建具などへの木材積極的利用、吸収源確保、長期林業政策で林業ビジネス進展)

【観点】
 最近、建築でも木造が見直され、林業も復活の兆しにあると聞く。森林は多くのCO2を吸収し、酸素を生成する場所だ。水害から守ってくれる役目も果たしている。森を維持するためには植林して木を増やすだけでなく、適切に間引くなどの管理をしなければならない。

【大作戦での活用】
○ 新築やリフォームの際は、国産の木をできるだけ利用するようにしたい。
○ 近所にある森林や里山の保存活動が全国に広がっている。ただ自然を保護・保存するだけでなく、近所の森林や里山を散策するなど親しみを持って接して欲しい。森林や里山には人の心を癒す作用がある。コンクリートジャングルで毎日ストレスがかかる仕事をする都会人にとって森林や里山はリフレッシュできる場となり得る。森林や里山を壊すことは、自然が二度と戻って来ないだけでなく、そういったリフレッシュできる場も失うことにつながる。


●5. 人と地球に責任を持つ産業・ビジネス
(消費者の欲しい低炭素型製品・サービスの開発・販売で持続可能な企業経営を行う)

【観点】
 紙の使用を減らしたり、ゴミの減量・分別、電気量の削減、流通コストの見直し、グリーン購入など環境や低炭素に配慮した企業が増えている。ISO14001(環境マネジメントシステム)への取り組みも盛んだ。

【大作戦での活用】
○ 会社の中でも、マイ箸、マイ水筒、マイバッグ運動を広げて欲しい。まだまだ、少数派のような気がする。
○ 最近、通勤に自転車を利用している人が増えている。満員電車から開放される/健康やダイエットに効果的などのメリットがある一方、雨天は乗れない/駐輪場の問題/企業が自転車通勤を認めない等の課題もある。
○ 企業も低炭素や環境問題に取り組むことでビジナスチャンスは広がり、企業価値も高まる。特にCO2削減の最新技術は企業に頼るところが大きい。
 また、今後は温室効果ガス排出権取引の動向がビジネスに大きな影響を及ぼすであろうと予想されている。個人的にはマネーゲームで終わらないで欲しいと思う。


●6. 滑らかで無駄のないロジスティクス
(SCM*1 で無駄な生産や在庫を削減し、産業で作られたサービスを効率的に届ける)
 SCM(Supply Chain Management):材料の供給者、製造者、卸売、小売、顧客を結ぶ供給連鎖管理

【観点】
 製造、流通、販売という製品を扱うプロセスで、製品の在庫が発生するとコストが増加し、同時にCO2排出量も増える。つまり在庫量を減らすことはCO2削減につながる。また、製造、流通、販売それぞれのプロセスでCO2削減という課題が、SCM(サプライチェーンマネジメント)の中で検討されている。(この分野は難しいな・・・勉強不足を痛感する)

【大作戦での活用】
○ 今まで自動車、飛行機で運搬していたものを鉄道・船舶で運搬することで輸送に関わるCO2排出量を削減することができる。
 例えば、宅配企業の中には特急コンテナ列車を走らせるなどモーダルシフトを実施しているところもある。そういったサービス内容を消費者は比較検討した上で企業に依頼することが大切だ。


つづく・・・

稲城市CO2スリム大作戦-応援企画その1

2008-05-25 10:31:51 | エコ一般
 去年に引き続き、稲城市とテレビ朝日がタッグを組んで「CO2スリム大作戦2008」が始まった。今度は対象家庭を稲城市だけでなく全国に拡大してのその名の通り大作戦である。
 私も是非参加したかったのだが、先ごろまでいろいろ忙しく、また精神的に疲れていた。でも、やっと身体ともに復帰したので、このブログで「大作戦」を応援したいと思う。

「CO2スリム大作戦2008」のページ : http://www.tv-asahi.co.jp/earth/co2/index.html

 「CO2スリム大作戦2008」が始まった5月22日、独立行政法人国立環境研究所は、日本が2050年にCO2排出量を1990年比で70%削減するための「12の方策」を発表した。
 今回はこれについて考えてみたい。

●1. 快適さを逃さない住まいとオフィス
 (建物の構造を工夫することで光を取り込み暖房・冷房の熱を逃がさない建築物の設計・普及)

【観点】
 太陽光を取り込んだり、暖房・冷房の熱を逃さない断熱性を強化したり、建築時のCO2排出を極力少なくするような建築デザインや建築技術の進歩を促す内容である。

【大作戦での活用】
○ 5月、6月というと気温の上がり下がりが多少ある季節。ちょっと寒いから暖房をつけたい、ちょっと暑くなったから冷房をつけたい、と思いがちだがそこは我慢・・・と言うよりは、少しの厚着や窓を開け放つことで対応したい。
○ これから夏にかけては太陽の直射を避けたい。南側の窓に当たる直射日光は特に暑い。そんな時は、以前ブログで紹介したが「グリーン・カーテン」が有効だ。ゴーヤ等のツルと葉で直射日光を遮る効果と、収穫したゴーヤでチャンプルを作って食べるという一石二鳥だ。
○ 断熱性という面で、私の実家では窓などに、あのプチプチ(包装用のエアパッキン)を全面に張って外気の出入を遮断している。これが結構いいのである。ただし、冬の効果は実家で体験しているが、夏の冷房効果は体験していないので試してみて欲しい。

●2. トップランナー機器をレンタルする暮らし
(レンタルなどで高効率機器の初期費用負担を軽減しモノ離れしたサービス提供を推進)

【観点】
 家電製品は省エネ・CO2削減機能が益々向上している。新しく家電製品を購入する場合は、省エネ・CO2削減機能が高い製品を選ぶことを心掛けるべきである。

【大作戦での活用】
○ 当然、新しく家電製品を購入する予定のある人は、省エネ・CO2削減機能が高い製品を購入すべし。
○ いくらエネルギー効率の良い家電製品を購入しても、無駄な使用やつけっぱなしは良くない。部屋やトイレの照明、テレビやPCの電源等を小まめに切る習慣をつける。また、冷蔵庫の開けっ放しにもご用心。
○ 家電製品のコンセントにつなぐタイプの電気料金・CO2排出量測定器が安価で売られているので、これでチェックするのも良いだろう。

残る10策は次回以降に紹介する。

JAPANESE-NPOの活躍

2008-05-19 22:32:35 | エコ一般
 短い期間でミャンマーのサイクロン、中国・四川の大地震と大きな自然災害が続いた。災害の大きさもそうだが、建物の脆弱性(ぜいじゃくせい)、国や自治体を統治する人間の判断の遅れや誤りなどが原因で多くの人々の命が奪われる結果となってしまった。誠に残念だ・・・
 すでに世界各国から救援のための物資がミャンマーや中国に送られている。しかし、いろいろな事情でその物資が被災者の元になかなか届かない状況にあるという。なかでも、ミャンマーは政府の意向で外部からの(特に人による)救援を今でも拒み続けている。少しの水や食料の配給物を多くの被災者が争うようにして取り合う場面をテレビが映し出す。やりきれない気持ちで一杯になる。

 そのような中、日本の特定非営利活動法人「ブリッジ エーシア ジャパン(BAJ)」によるミャンマーでの救援活動ぶりがテレビで紹介されていた。多くのNPOや団体が救援物資と人をミャンマー国内に送り込もうとするが、政治的な壁でままならない状況だ。
 その点、BAEでは以前からミャンマー国内で支援活動を行っており、今回のサイクロン発生以降、ミャンマー国内にいる駐在員が都市部で救援物資を手に入れ、車で被災地に運び、被災者に物資を手渡している。お金も外部からミャンマーに持ち込むことは容易ではないが、向こうの口座に振り込み、ミャンマー国内で引き出すことは容易にできるようだ。

 BAEのホームページのブログ記事を読んで、以前からミャンマー国内でいかに苦労しながら活動を続けているかが理解できる。是非、見て欲しい。
「ブリッジ エーシア ジャパン(BAJ)」http://www.baj-npo.org/

 私の勉強不足でBAJと同じように活躍している日本のNPOがまだまだあるのかもしれない。
 大変共感するし、同じ日本人として嬉しくなる。どこかの議員さん達も少しは見習って欲しいと思うのは私だけか・・・?!

米のパン???

2008-04-07 00:27:55 | エコフード
今回も食糧の話題について。
皆さん、パンは好きだろうか?我家では奥さんが特に好きで、そのため朝はだいたいパンの場合が多い。
8枚切り食パン2枚をトーストにして、多目のフレッシュレタスとハム1枚を挟み、少量のマヨネーズをかけるといったシンプルなサンドイッチが最近の朝食。それにスープと紅茶を付ける。

パンの原料といえば小麦である。世界的な需要増加(特に中国やインド等)、バイオ燃料の需要増加(小麦の代わりにトウモロコシ等を栽培)、地球温暖化による異常気象による影響、等から小麦の価格上昇が起こり、この4月からパンも価格が上がった。

そこで最近注目されているのが「米粉パン」。つまり小麦ではなく、米の粉から作ったパンのこと。
米の消費量が減少している今、米粉パンは新たな米消費拡大の切り札として期待されている。原料が米であることで「地産地消」につながること。それから、小麦で作るパンより製パン時間が短く(発酵時間が短い)、比較的に容易に作れるという点が長所としてあげられる。

課題としては、やはり味だ。個人的な感想は、正直、まだまだ小麦で作るパンの方が美味しいと感じる。しかし、もち米を使ってもちもちした食感を引き出すなど、改良のヒントは多く存在すると思う。製パン業者の方は、是非、美味しい「米粉パン」にチャレンジして欲しい。
実際に美味しい「米粉パン」に出会ったら、また噂を聞いた時は、このブログで紹介したいと思う。

食糧危機・今やるべきこと

2008-03-31 17:32:35 | エコフード
仕事が忙しくブログ更新がままならぬ状況だったが、エコシフト推進のために、また少しずつ書いていこうと思う。

●中国産冷凍餃子事件
2008年になって1月下旬、中国産冷凍餃子に混入されていた薬物による食中毒事件が相次いだ。混入されていたのは殺虫剤に使われる有機リン系薬物「メタミドホス」。ついで、同じ有機リン系薬物「ジクロボス」も混入されていたケースがあることが発覚。事件発生後2ヶ月たった今でも、薬物がどの段階で混入されたかの特定がされていない。
日本に輸入される野菜類は入国の際に残農薬の検査がされるが、加工品は検査されることなく通過してしまう。事件が発生して、初めて我々はこういった盲点があることを知らされた。
「冷凍餃子をはじめとした中国産冷凍商品をしばらく購入しないようにしよう」という声が主婦達から聞かれる。今では冷凍商品のみならず、中国産の食材そのものにも(購入を控える)影響が出ているようだ。

●中国事情
中国は北京オリンピック開催を控えて、急ピッチに北京近辺の整備事業を進めている。地方から多くの労働者が北京近郊に職場を求めて来ている。事件の冷凍餃子を生産していた工場も北京近郊の河北省にあり、地方からの労働者が多いという。一説には、労働者に対する安全教育が十分に行われていないことが、この事件を引き起こした原因ではないか?と言われている。
ともあれ、原因究明にはかなりの時間がかかりそうだ。
この事件で、中国国内の製造現場における品質管理の不備がクローズアップされているが、背景にはもう1つの問題があるような気がする。
それは、日本の中国に依存した食糧事情だ。

●輸入食材への依存
スーパーマーケットに行って、食材を手にとるといかに中国産が多いか実感できる。冷凍食品はまさに良い例だ。現在、輸入冷凍食品の約6割が中国からのものだそうだ。(社団法人日本冷凍食品協会の調べによる)
そもそも日本の食品自給率は約39%。東京都の食品自給率はなんと約1%である。いかに海外からの輸入食材に頼って我々が生活しているかがわかる。加えて、輸入には船や飛行機を輸送手段として使うため、多くの化石エネルギーを消費し、多くのCO2を排出している。

「中国産冷凍商品を買わないようにする」と言っている主婦も「今後も購入しないか?」の質問に対して「時間が経つと、また購入するかも・・・」と答えた人が少なくなかった。
しかし、こんなことで良いのか?時間が経てば食の安全が確立されるわけではない。また、中国産以外の食材は安全なのか?イタリア産のモッツァレアチーズからダイオキシンが検出されたというニュースを最近耳にした。

●「地産地消」の推進
今後は(以前ブログで紹介したが)「地産地消:その土地で取れた食材を食すること」をより推奨していく必要性を感じる。
東京都の食品自給率は約1%と、確かに都内で「地産地消」を実践することは難しい。それでも私が住む東京多摩地区では都市農業の生産が年々減少しているものの、次世代の農業経営者育成を自治体の農業担当課あたりが中心になって行っており、強い意志と夢を持った若い世代の農業家が育っている。また、農業系以外の企業が新しいビジネスの形を求めて、新しいスタイルの農業を模索している。
我々消費者側も、スーパーで食材を購入する時に地元産を意識したり、農家の直売所を訪ねたりして、多少形が悪くても安全で美味しい地元の食材を購入することを心がけてはいかがだろうか?また、地域の小中学校の給食や企業の社員食堂で使用する食材も地元産を多く採用して欲しいと思う。

それに因んだ活動を1つ紹介しよう。
赤提灯ならぬ緑色の提灯の居酒屋やレストランを見つけることがある。何だろうと思っていたら、先日Webサイトを見つけた。
【緑提灯の店】
カロリーベースで地場・国産の食材使用率が50%以上(50%以上は1つ星、60%以上は2つ星、70%以上は3つ星、80%以上は4つ星、90%以上は5つ星)使用していることを、店側が自己申告で緑提灯をかかげるというもの。
虚偽の申告をした場合は罰則もある。
詳しくは、緑提灯応援隊のページ : http://midori-chouchin.jp/html/midorichouchin.htm

最近、居酒屋で考えること。
他の何人かのグループで飲食した後のテーブルを見ると、多くの料理が残っている光景が見受けられる。中には注文したにもかかわらず、全く手をつけていない料理がそのまま残っていることもある。最近ダイエットをしているので、まさにMOTTAINAI!と言いたい状況だ。
ただし、ダイエット以前は私も同じ様なことをしていたと事実を認め、反省する次第だ。面目ない。

●ダイエットで思うこと
今年に入ってダイエットを始めた。理由は自分のメタボな体を改良して健康な体にしたいと思うようになったこと。エコな生活は健康な体無しでは実現困難ということがわかったからだ。それと持病の生活習慣病の改善。
もしかしたら中には、「食糧危機で食べられずに苦しんでいる人が世界中にいる時に、ダイエットなんて!」と怒る方がいるかもしれない。でも、私はダイエットを始めて、いかに自分が今まで無駄に飲み食いしてきたか(1日3000kcal程度は普通に食べていた)、人間にとって食べることの重要性、食の安全についてなど多くのことを考え学んだ気がする。そういった意味でダイエットを始めて良かったと思う。

ブログに書いたが、自分のダイエットの励みの1つとして、勝手に「TABLE FOR TWO」に参加している。本来なら「TABLE FOR TWO」に賛同して活動している企業の社食でローカロリーメニューを食べるところだが、私の会社には社食がない。参加したくてもできないのだ。だったら、自分で昼食時にローカロリーな食事をして浮いたお金の中から20円(開発途上国での1人分の給食費)を「TABLE FOR TWO」貯金箱に入れている。
テレビや新聞でアジアやアフリカの開発途上国の水や食糧事情で子供達が苦しんだり病気になったりしている状況を目にする度に、何か出来る事はないかと模索していた時にインターネットの記事を見つけた。
自分のダイエットと「TABLE FOR TWO」の活動をリンクづけることは自己満足の領域を越えるものではない。でも、自分に出来て、ダイエットの励みにもなって、たった一人かもしれないけど学校に行きたいと願う子どもの給食費支援になるならと始めてみた。

ダイエットの効果だが、1ヶ月目は真面目に取り組んで7キロ近く痩せたが、2、3ヶ月目は飲み会も多く、気が緩んだこともあって痩せるスピードが落ち、今までのトータルは約10キロといった散々な結果だが、懲りずに続けようと思う。
でも思いもしなかった効果が1つある。それは、食費が減ったこと。これは奥さんに大変喜ばれている。

●まとめ
中国産冷凍餃子事件がいつの間にか自分のダイエット事情になってしまった。今後も「食」についてはいろいろ書きたいと思っている。
21世紀は「水」と「食糧」の危機が訪れると言われている。世界的な問題もそうだが、まずは身近な自分達の生活に関わる「水」と「食糧」について考えてみようではないか。気づかずにやっていた無駄や、「水」と「食糧」の重要さと守るべき対策が出てくるかもしれない。

珈琲を淹れたその後は・・・

2008-02-15 02:01:15 | エコ一般
●珈琲の効用
朝の眠気を追い払い、仕事への活力を与えてくれ、その香りで精神的な安らぎをももたらしてくれる珈琲。ブラックで飲めばカロリーを気にすることもなく、最近では生活習慣病予防にもなると言われている。
珈琲を淹れたあとの搾りかすも、生ゴミの袋に入れると匂い消しの効用を発揮し、お風呂に入れると珈琲の香りでリラックスできる。

●珈琲燃料
2月14日時事通信より
珈琲豆の生産国コロンビアで、珈琲の搾りかすからバイオエタノールを精製する計画が進んでいる。バイオエタノールはサトウキビやトウモロコシなどから精製するのが一般的だが、珈琲を原料とするのは世界で初めて。
実用化実験は終了しており、いよいよ、試験操業を開始する予定だという。

サトウキビやトウモロコシからのバイオエタノールは中南米などの広い土地を使って大量の燃料を精製するが、一方で食糧危機問題に発展し、必ずしも良好な策とは思えない。
それより、珈琲のような搾りかす、休耕田などを活かして栽培した植物、家畜の排出するメタンガス、等から採取する燃料をもっと活用すべきと考える。

また、珈琲の搾りかすを乾燥させ、圧縮して「珈琲ペレット」を作り、ペレットストーブ等の燃料にすることも以前から実用化が検討されているようだ。木材と比較して粉末にするプロセスを省けるところがコスト的な利点とされている。ただし、量産化した実用となると課題が多いかもしれない。

●フェアトレード商品としての珈琲
中南米やアフリカの開発途上国と先進国とのフェアトレード(公平貿易)商品としては、珈琲は既に大きな役割を果たしている。
スーパーや量販店で価格の安い珈琲豆を目にするが、少し値段の張るフェアトレード・珈琲を飲みながら、珈琲農園で働く途上国の人々の生活や将来について自分なりに考えることも大事なことではないだろうか。


珈琲を淹れたその後は・・・
まずは、美味しい珈琲を(時間をかけて)じっくり味わう。
そして、仕事などの忙しい中にあっても、珈琲を飲みながらECOに限らず色々なことに思いを馳せたり考えたりする「時間」を確保する。

地産地消-卵かけご飯

2008-02-09 00:01:09 | エコフード
2月8日版、アサヒドットコムから。
 岡山県美咲町で、「卵かけご飯」をメーンに掲げるレストランがオープンして大人気らしい。
 店の名前は「食堂 かめっち。」と言い、美咲町やJAなどによる第三セクターが経営する。
 メニューの中心は、「黄福(こうふく)定食」。卵、ご飯、味噌汁に漬物が付いて300円。卵とご飯は食べ放題というから嬉しい。
 卵は、西日本最大級の養鶏場とされる美咲ファームでとれた赤玉。美咲ファームでは120万羽の鶏を飼い、毎日95万個の卵を出荷している。
 それから、米は美咲町の棚田で作ったお米を使っている。
 醤油も地元産で、「卵かけご飯」に最適と言われている。
 まさに地元づくし!
 この店の構想は、美咲町産業観光課の人が、美咲町出身で明治の代表的ジャーナリスト岸田吟香(ぎんこう)が「卵かけご飯」を日本に広めた、とする説があることなどに着目し、周りに呼びかけて開店にこぎつけた。
 なかには、倉敷から片道3時間近くかけて車で来た人もいて、「卵かけご飯」を
一口食べた後、「うまい。これが食べたくて。来たかいがありました」と満足そうに語っていたということだ。

 まさに、その土地の文化・歴史をベースに、その土地の「食」の特色を活かした「地産地消」ビジネスである。決して贅沢なご馳走という訳でもない「卵かけご飯」というシンプルだが最高の食材の組み合わせをメニューのメーンに持ってきたことが良いではないか。
 私も近場なら是非食べに行ってみたいと思う。(今、ダイエット中なので、尚更食べたい気持ちでいっぱいだ。)
 近くの方は、地元の食材の素晴らしさを是非堪能していただきたい。そして、食べた感想を聞かせて欲しい。
 たぶん、最初の言葉が「美味しかった~!」ではないだろうか。