初任者さんができる社会科の教材研究(3)

2012-03-24 | 社会科の教材研究法
初任者さんができる社会科の教材研究。

一つ目は、
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教科書の学習課題をそのまま活用する
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ということです。

当たり前の話ですが、教科書は本当によくできたすばらしい教材です。
教科書にある写真も、グラフも、地図も、本文も、
全てが一級品の資料です。

そしてそれらが、全て完璧に計算され(され尽くされ)、
見開き2ページに配列されています。



その教科書を
・45分で学習できるように、
・資料等をしっかり貫けるように、
設定されているのが、教科書に掲載されている学習課題です。


授業にはこだわりを持ちたい・・・・
ということで、教科書の課題を全く無視して、
また、教科書の資料も半分以上使わないで、
どこかピント外れの授業を拝見した事が過去多々あります。
(一番、自分自身がそうだったのかもしれません・・・)

しかし、
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教科書の課題を活用すれば、
見開き2ページの資料はだいたいを活用せざるを得ない
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という構成に、基本的に教科書はなっています。

ですから、素直な気持ちで、まずは、教科書に明記されている
学習課題を活用する事が、スタートだと思います。



学習課題(学習問題)の提示の仕方は、また別の機会に書きます。
子どもの意識や言葉で、課題を作らせていくのが理想ですが、
あまり社会科授業に得意でない方は
「今日の課題はこれだよ!」
と、堂々と提示しても良いのだと思っています。




初任者さんができる社会科の教材研究(2)

2012-03-24 | 社会科の教材研究法
たとえば、以前このブログで、
社会科授業の教材研究法についてこのように提案しました。


吟味に吟味を重ねて作成した図であり、構想ではあります。
ただ、これを初任者の方や、社会科が得意でない方に見せて、
「毎日これで社会科授業を作るのですよ」
と話して納得いただける自信は、、、正直ありません。


また、授業作り、単元作りについては、このように提案しました。


これも心血を注いだ図ではあります。
ただ、これを初任者の方や、社会科が得意でない方に
「作りなさい」というのは、本当に酷な事だと
(今改めて)思います・・・。


学習指導要領をしっかり読み込む事も大切です。


しかし、ただでさえ忙しい初任者さんが、
じっくりと学習指導要領を読み込む時間があるか・・・
と考えると、これも難しいことなのかもしれません。

本当は、学習指導要領をきっちりと読みこなす事が、
最も、最も大切なことなのですけれど・・・。


こういった反省から
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・毎日できるか?
・気楽にできるか?
・楽しくやれるか?
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という観点で、社会科の教材研究について考えてみました。

自身の「底の浅い実践」がベースになっているので、
大した提案ではないのが残念なところです。

しかし、こうやってアップし、ご意見をいただきながら
ブラッシュアップ(←また横文字・・・!!)させていくことで、
自分自身を高めていきたいと考えています。

またその過程において、
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社会科が苦手な方にとっての授業作りのヒント
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を、ほんのわずかでも提供することができればいいなぁ
と思っています。



初任者さんができる社会科の教材研究(1)

2012-03-24 | 社会科の教材研究法
昨年、千葉で行われた教育の原点セミナーで
社会科授業についての講座をさせていただきました。

その懇親会の席上、千葉県の初任者の方々から
「社会科授業についてお話を伺いたい」と声をかけられました。

未熟な自分が答えられる事など、本当に微々たるものです。
それでも「資料の見方かな?」「発問の作り方かな?」
などと考えながら、
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「どんなことに悩んでらっしゃるのですか?」
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と聞きました。すると、予想外の言葉が返ってきました。

「そもそも、社会科授業をどうやったらいいのかが
 分からないのです・・・・」


23歳の若い男性の方はそうお話されました。
若い女性の方々もそのようなお話をされていました。

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初任者の方々が「基本の基本」というところで悩まれている
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ということに、これまでは気づく事がなかったのです。
自身の不明に愕然とした事を、今でも鮮明に覚えています。

また、今冬の地区教育研究発表会社会科部会の席上、
参加した女性の先生が、
「私は、社会科が苦手だからこそ、この分科会に参加しました。
 教科書の写真資料って、2ページの中にたくさんあるのですが、
 ぞれは全部使うのですか?
 どうやって計画を立てればいいのですか?」
と、質問をされていました。


社会科が苦手な方や、初任者さんにとって、
「社会科授業」というのは、相当ハードルが高いという事を
改めて考えさせられたのでした。

また、
「基本的な社会科の授業作り」というところに、
だいぶニーズがあるのではないかなぁと考えるようになりました。