社会科授業の学習過程に、【読み取り】【再構成】【表現・説明】
【話し合い】といった言語活動を位置付けることで、児童の思考は
促されていきます。
前回は、読み取った情報を【再構成】し、社会的事象の意味を解
釈するところまで紹介しました。そして今回は【表現・説明】です。
社会的事象の意味を、自分の言葉でまとめていく活動となります。
ところで、「上記四つの言語活動はそれぞれが連動している」と
いうことを、先の連載で述べました。情報の読み取らせっぱなし、
解釈させっぱなしではいけないということです。つまり、ここで大
切になるのが【表現・説明】なのです。
読み取って再構成した知識を「自分の言葉でまとめる」ことで、
学習内容が咀嚼され、解釈も深まり、社会的事象が自分のものとな
ります。学習事項を振り返る事で、読み取った知識の定着も確実に
図られるのです。
ではそんな【表現・説明】には、一体どんな活動があるのでしょ
うか?今回は四つの例を提示しながら説明します。
==============================
1)「課題に正対する」まとめ
2)「新聞作り」によるまとめ
3)「地図作り」によるまとめ
4)「もし?ならば・・・」という仮定で考えるまとめ
==============================
一つは、「課題に対するまとめ」です。読み取った情報を再構成
させ、自分なりの考えを付与し、ノートにまとめます。授業の感想
を書く活動などは一番簡単で継続性のある方法です。授業で感じた
事を文章化するだけでも、知識の定着に十分つながるのです。慣れ
てくると、「学習した重要語句を使って30字以内でまとめる」と
いうように、負荷をかけていくとよいでしょう。
一つは「新聞」です。調べた情報を新聞にまとめます。様々な事
象をそれぞれ記事にして、一枚のものに収斂させていくのです。写
真やグラフも当然入ります。調べた内容についての感想もまとめら
れます。レイアウトにこだわりながら、楽しく学習ですることで、
知識も再定着していくのではないでしょうか。
一つは、「地図」です。調べた事象の内容を、地図にまとめてい
きます。学区の地図でも、スーパーマーケットの地図でも、公共施
設内の地図でも、様々な活動が考えられるでしょう。そしてそれら
の地図中には、様々な情報が書き込まれていきます。それらを整理
しながら、自分の感想や気づきをちりばめ、まとめていきます。
最後は、「もし?ならば・・・」という仮定で、社会的事象に対
する自身の考えをまとめる活動です。
例えば、5年生の自動車工業の学習を終えた段階で、このような
【表現・説明】の活動を行わせます。
==============================
10年後の自分に、車選びのアドバイスをする手紙を書きましょう
==============================
子どもたちは、「環境に優しい車を!」「安全な車を!」「一台
作るまでに相当な手間がかかっているから大切に乗ってください」
など、実に沢山のことを書きます。しかも、未来への自分への手紙
です。楽しんで書くのではないでしょうか。
しかし実は、楽しむだけではなく、既習事項を生かして「自分の
こととして」まとめているのです。こうやって、知識も重層的に定
着していくと考えます。
このように、【表現・説明】する事で、
==============================
・自分なりの解釈を加えながらまとめる
・学習を振り返る事で、知識の定着をはかる
==============================
ということをねらっていきます。そしてこの活動で得た知識や成果
物(地図/新聞等)を活用し、周りの友達との交流【話し合い】を
図ります。そこから、さらに多様な考えに気づいていくのです。
(これについては、次回に述べます。)
一単位時間及び単元全体の中で、【表現・説明】する活動を積極
的に取り入れ、知識の定着をより図っていきましょう。
【話し合い】といった言語活動を位置付けることで、児童の思考は
促されていきます。
前回は、読み取った情報を【再構成】し、社会的事象の意味を解
釈するところまで紹介しました。そして今回は【表現・説明】です。
社会的事象の意味を、自分の言葉でまとめていく活動となります。
ところで、「上記四つの言語活動はそれぞれが連動している」と
いうことを、先の連載で述べました。情報の読み取らせっぱなし、
解釈させっぱなしではいけないということです。つまり、ここで大
切になるのが【表現・説明】なのです。
読み取って再構成した知識を「自分の言葉でまとめる」ことで、
学習内容が咀嚼され、解釈も深まり、社会的事象が自分のものとな
ります。学習事項を振り返る事で、読み取った知識の定着も確実に
図られるのです。
ではそんな【表現・説明】には、一体どんな活動があるのでしょ
うか?今回は四つの例を提示しながら説明します。
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1)「課題に正対する」まとめ
2)「新聞作り」によるまとめ
3)「地図作り」によるまとめ
4)「もし?ならば・・・」という仮定で考えるまとめ
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一つは、「課題に対するまとめ」です。読み取った情報を再構成
させ、自分なりの考えを付与し、ノートにまとめます。授業の感想
を書く活動などは一番簡単で継続性のある方法です。授業で感じた
事を文章化するだけでも、知識の定着に十分つながるのです。慣れ
てくると、「学習した重要語句を使って30字以内でまとめる」と
いうように、負荷をかけていくとよいでしょう。
一つは「新聞」です。調べた情報を新聞にまとめます。様々な事
象をそれぞれ記事にして、一枚のものに収斂させていくのです。写
真やグラフも当然入ります。調べた内容についての感想もまとめら
れます。レイアウトにこだわりながら、楽しく学習ですることで、
知識も再定着していくのではないでしょうか。
一つは、「地図」です。調べた事象の内容を、地図にまとめてい
きます。学区の地図でも、スーパーマーケットの地図でも、公共施
設内の地図でも、様々な活動が考えられるでしょう。そしてそれら
の地図中には、様々な情報が書き込まれていきます。それらを整理
しながら、自分の感想や気づきをちりばめ、まとめていきます。
最後は、「もし?ならば・・・」という仮定で、社会的事象に対
する自身の考えをまとめる活動です。
例えば、5年生の自動車工業の学習を終えた段階で、このような
【表現・説明】の活動を行わせます。
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10年後の自分に、車選びのアドバイスをする手紙を書きましょう
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子どもたちは、「環境に優しい車を!」「安全な車を!」「一台
作るまでに相当な手間がかかっているから大切に乗ってください」
など、実に沢山のことを書きます。しかも、未来への自分への手紙
です。楽しんで書くのではないでしょうか。
しかし実は、楽しむだけではなく、既習事項を生かして「自分の
こととして」まとめているのです。こうやって、知識も重層的に定
着していくと考えます。
このように、【表現・説明】する事で、
==============================
・自分なりの解釈を加えながらまとめる
・学習を振り返る事で、知識の定着をはかる
==============================
ということをねらっていきます。そしてこの活動で得た知識や成果
物(地図/新聞等)を活用し、周りの友達との交流【話し合い】を
図ります。そこから、さらに多様な考えに気づいていくのです。
(これについては、次回に述べます。)
一単位時間及び単元全体の中で、【表現・説明】する活動を積極
的に取り入れ、知識の定着をより図っていきましょう。