聖武天皇、大仏をつくる

2010-05-17 | 授業記録
教室背面に、JRのポスターを掲示。

サークルでお世話になっているT先生から、この時期常にお借りする超貴重な資料だ。
この資料により、児童は一発で大仏の大きさを実感することができる。

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 大仏はどのようにして作られたのか?
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学習課題を設定して、追究。
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・誰が?
・何のために?
・どのようにして?
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という観点で調べ学習を行う。

児童は教科書や資料集を駆使して、よく調べていた。
ここで、
・聖武天皇
・行基
・渡来人
・東大寺
・国分寺
などというキーワード(記述的知識)が箇条書きでまとめられた。

これらの知識を結びつけ、概念としてまとめさせたいと思ったので、
1)誰が
2)何のために
3)どのようにして作ったのか(作らせたのか)

を一気に文章としてまとめた。
国語でよくやる「要約」作業。
説明的知識や分析的知識として定着を図ろうと考えた。
子どもたちも一生懸命まとめていた。

当時、貴重な銅を多くの民衆が寄付したことも児童にとっては意外だったらしい。
「当時の人々の願い」についても児童は真剣に話し合っていた。

また、今回も書画カメラが大活躍。
資料集にあった「大仏ができるまで」の漫画イラストを一つ一つ提示。
熱した銅を流し込む場面は、児童はみな知的興奮で盛り上がっていた。

失敗したことは2点。

先日NHKで放送されたドラマ「大仏開眼」
あの映像資料は見事だったので活用しようと思ったが、
残念ながら自分の力ではdvdに焼くことができなかった(涙)
自分の機械音痴にも困ったものだ・・・。

もう一つは、宮城県の国分寺。
全国の国分寺が置かれた地図の読み取りで、児童はやはり興味を示した。
多分塩竈あたりだと思ったのだけれど、予習が足りず、こちらも児童の反応にうまく
応えてあげられなかった。
(※ 仙台の陸奥国分寺薬師堂だった。。。)

地元地域を大切にしなければ・・・と猛省した。




木簡からよみがえる人々のくらし

2010-05-16 | 授業記録
この授業では、実物投影機が非常に役に立った。

正直、木簡の実物を準備しようとしたのだが、残念ながらそれは不可能だった。
それで教科書資料の木簡の文字を書画カメラ(実物投影機)で拡大して、提示した。

子どもたちは一生懸命その文字を読み取る。

・阿波国
・若海藻(わかめ)
・伊豆国
・堅魚(かつお)

なぜ、このようなもの(情報)が書かれているのか?
子どもたちが必死に考えているところで、宅急便の伝票を提示。
宅急便の伝票の内容とそれぞれ比較しながら、木簡の意味について考える。


そして地図からどこにそれが送られているのかを調べる。

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平城京
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を確認したところで、教科書にある平城京の復元模型資料を映す。
碁盤目状の写真に子どもたちは食いつく。
どんどん拡大してくと、本当に細かいところまで区画整理が行われていることに
子どもたちは感動する。

そしてさらに、前時までに学習した古墳がたくさんあることにも驚いていた。
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あれだけ大きかった古墳がこんなにちいさく映っている!!
どれだけ(平城京は)大きかったんだ!?
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この資料だけで、児童は中央集権国家の仕組みについて気づくことができた。
やはり「教科書資料」は一級品のものばかりだ。

その後、農民の家や食事の復元図などから、都と地方の暮らしを比較し、
租庸調の内容についても確認。

木簡と平城京の写真がとにかく45分を貫いてくれた。

教科書資料の力に(自分自身)驚かされた。


本当は自分で木簡を準備して、筆で書かせてみて、失敗したら削らせて、、、
ということで、体験活動を組み入れてみたかったのだが、
家庭訪問や自分の健康診断の期間のドタバタした中で行った授業で、
そこまで準備ができなかった。
これは反省。
土日に板等を購入して、しっかり準備しておけば良かった。
・・・やはり計画的な仕事が求められる。

聖徳太子の理想

2010-05-16 | 授業記録
聖徳太子が使われた旧一万円札を提示。
なぜ、一万円札に聖徳太子が使われたのかを考える。
よっぽど凄いことをしたのではないか?と子どもたちは予想した。
その後、教科書本文を使って、聖徳太子の功績を概括する。

簡単にまとめた後、調べ学習を行う。
3人グループを作り観点ごとに分担を決める。
観点は、
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・新しい制度や政治の仕組み
・外国とのつながり
・聖徳太子エピソード
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にわける。
これらの役割分担を行う。

その際調べる資料は、
インターネットのものや、教科書資料
また今までためた各社資料集のものを活用。

一人一人B5用紙にそれぞれまとめ、
グループごとに合本し、聖徳太子の調べ学習を
行わせた。


2時間扱いの2時間目。
グループを一時解体し、
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・新しい制度や政治の仕組み
・外国とのつながり
・聖徳太子エピソード
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というそれぞれの観点ごとに集めさせ、途中経過を報告させる。
お互いが刺激を受けたところでグループに戻らせ、調べ学習、合本、発表。


どのグループも中身の濃い発表を行っていた。

ジグゾー学習は、(若干時間がかかるが)、子どもの追究の質を高めてくれると再確認。



古墳を作った人々

2010-05-07 | 授業記録
前時は、大山古墳について学習した。
本時は、その古墳が作られるまでを学習する。

導入では、大山古墳の模型を提示。
(森や木々などをいっさい排除した)無機質なもので、
大きさや形状がシンプルにくっきりと分かる。

東京ドームや教室の大きさと比較しながら、このような巨大な形の造形物を
作るには「どのような仕事」が必要かを考えさせた。
現代のように便利な重機はない。
子どもたちは想像力を働かせて予想した。

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・運ぶ仕事
・積む仕事
・掘る仕事
・設計する仕事
・線を引く仕事
・型を作る仕事
・指示をする仕事
 etc・・・
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たくさんの予想が出た。

この無機質なモデルから、よくここまで意見が出たと感心する。

では、実際に古墳が作られたときの様子はどうであったか?
子どもたちは既に興味津々。
教科書を開きたいと言う。そこを我慢させて課題設定。
彼らが設定した課題は

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古墳はどのようにして作られたのか?
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課題をノートに書き写すと、一斉に教科書を開き、
掲載されている古墳作りの想像図に食い入る子どもたち。
そこからたくさんのことを読み取らせた。

読み取る視点は導入段階でたくさん予想しているので、敢えて提示はしなかった。

子どもたちは
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・はにわの存在
・階段
・服装の違い
・(まっすぐにするための)ヒモ
・固定するための石
・渡来人の存在
・物見櫓
・設計図をもっている人
・・・・
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など、本当にたくさんの情報を読み取った。

一人一人発表しながら、疑問点や新たな予想を整理し、今度は資料集を開かせる。

資料集にはさらに詳しく想像図が描かれてあり、
また、その解説がピンポイントで載っている。

自分たちが話し合ったことが合っていたり、外れていたり。

子どもたちはわいわい言いながら資料集を読んでいた。
教師が仕切らなくても、子どもたちが自然と
グループごとに会話の中でまとめていた。

その後、大陸から伝わった高度な技術を整理し、
それらが”渡来人”の活躍によるものであることをおさえ、授業は終了。

今までであれば、いきなり古墳が作られる様子の想像図にズバッと入った。
しかし今回は、あえてそれを見せず、無機的な古墳の形から入り、
抽象→具体というステップを踏んでやってみた。

その結果、資料の読み取りの際に、教師側が敢えて視点を提示しなくても
自然な形で子どもたちが気づきながらメイン資料を読み取ることができた。

全てにおいて汎用性があるパターンではないかもしれないが、
今後このような形で読み取りを行える場面もあるかもしれない。
そういう意味では非常に勉強になった。

課題に対するまとめは、全て子どもたちが
メイン資料から10以上の要素を読み取り、
箇条書きでノートにまとめていたので
敢えて取り組ませなかった。

その分、教科書本文の音読をいつも以上にきっちりとさせ、
重要語句(記述的知識)は特に強調して読ませた。

最後に(次の道徳の時間に食い込んでしまったが・・・)
NHK「見える歴史」のweb資料をピンポイントで提示。
小単元の振り返り、まとめにもなった。
映像の力はやはり凄いなぁと思った。