HIROZOU

おっさんの夜明け

最後の夏

2017-08-31 16:06:12 | メモリー

夏を追い出すかのように秋風が河原に吹いてススキの葉を揺らし

土手の向こうから昇った夕陽が赤いシルエットで対岸の街並みを包んだ

土手の上を体育大学の女子学生が走る、上下に揺れた胸元が眩しかった

そんなスケベな僕は堤防に腰掛けてタバコを吹かした

大阪で過ごした最後の夏

「お前らはたぶん将来ろくなもんにならんやろ」

パチンコ仲間で同じ無職のシゲルが探して来た倉庫番のバイトを二人とも三日でクビになった

三日目の昼に倉庫会社のえらいさん?に喫茶店でこう言われた

夜の7時まで仕事があっても日当は5時までの分しか出さないこの会社もろくなもんじゃ無かった

シゲルが

「わしらに堅気の仕事は無理やで、軽トラ買うてなんぞ商売でもしようや」

いつも言ったいた

対岸の茨木の街の工場や風呂屋から煙が上がり

ぽつぽつと家々の灯りがついた

あの灯りの下それぞれにいろんな暮らしがあるんだろうな

無職な青年は思った

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夏の終わり

2017-08-30 14:44:51 | メモリー

海にクラゲが出て、ヒグラシが鳴き。日も短くなり

夏の名残と秋の兆し・・

小さい頃、夏も終わりが近づき2学期が真近にせまってくると

ひどく憂鬱になった事を覚えている

恐怖感をも感じた

皆が宿題の追い込みをかける夏休みの終わり

しかし、アホの僕は宿題をやらなかった、やって行かなかった

宿題をやるのは時間がかかるが

先生に怒られるのは一時

昔からそんな無精な少年だった

2
学期に登校してみると担任の先生が

「何!ひろ造、夏休みの宿題をぜんぜんしてこなかったんか?」

「わりゃちょっと立てぇ!ほ~~っわしの出した宿題、お前、おかしいて出来んかったっちゅーんか?」

「おうっ!こら」

先生は皆の前でアゴをつきだして上から目線で僕に返事を迫った

僕は肩を落として情けなさそうにうつむいていた

先生の怒りが頂点に達したと思われた頃・・・

(バシッ!)

頭を思いっきり叩かれた

叩かれてうつむいた僕の目に涙で潤んだ

先生は追い打ちをかけた

「そのまぬけなツラ、皆にくるりと回ってみせてやれ!」

しょうがないんで僕はくるりと一回転して回って見せた

座ったままのクラスメイトのうれしそうな視線が僕に集中した

宿題をやらなかった一時の叱責

しかしその代償もまた大きかった

また2学期は僕を悩ます憂鬱な行事に運動会があった小学校のビックイベントだ

何度も何度も練習が繰り返される

入場行進と競技にフォークダンス

特に徒競走はいつも僕はビりだった

そんなビリな僕は背が高かったので入場行進が先頭だった

ビリな僕は胸を張って元気よく行進したくなかった

出来たら集団の中ほどの目立たたない場所を歩きたかった

そんな僕でもクラスメイトには十分貢献していたと思う

こんな奴がおったからこそ皆が安心して学校に行けたんだと思う

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ミョウガが美味い

2017-08-30 08:45:13 | 朝ごはん

                               

今朝はいつものうどんを食べようと思ったらネギがありませんでした。

しかたなくネギの代わりを庭で探して来ました。

ミョウガにシソ、それとシークワーサーを収穫して来ました。

               

今朝はイナニワうどん?にメザシに納豆、キムチです。

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遠い夏の日の記憶

2017-08-28 18:13:55 | メモリー

もう何十年も昔、10代最後の夏は南紀白浜のホテルで住み込みのバイトをした

その時覚えたのは酒とマージャンそれに大瀧詠一

同じ年頃の大学生達に習った

自分自身は自称浪人のタダの無職だった

夏の終わりに大阪に帰ってまた孤独な一人暮らしが始まった

残暑厳しい大阪の夏にクーラーの無い三畳一間は辛かった

熱風をかき回すかのような扇風機にゴミ溜めのように散らかった部屋

饐えた様な黴と汗の臭い

‘男おいどん,の世界だ

鉄の格子の入った窓ガラスを空けるとムっと熱気が入って来た

トタンの目隠しの向こうに雑草の生い茂った空地が広がり

目線の先に安威川の鉄橋が見えた

その鉄橋を茶色い車体の阪急電車が渡る

右に行くのは大阪梅田行き

左に行くのは京都四条河原町行き

朝、小さな台所で顔を洗ってから鉄橋を見渡すと忙し気に電車が交錯した

大阪に行く勤め人

京都に行く学生

自分自身そのどちらでも無かった

9時半にアパートを出て阪急の立ち食いうどんとかやくご飯にタクアンの定食

確か270円

毎日毎日

賄いのババアとは一度も話もしなかった

10時直前にパチンコ屋の前に並ぶ

並んでいるのはいつもの同じメンバー

「今日こそええ台、もろたで~」

軍艦マーチと共にダッシュして台を取り合う

タバコの臭いの充満する店の中でチンチンジャラジャラ頭の中までヒートアップした

「土手の柳は風まかせ、かわいいあの子は口任せ、パチンコはあなたの腕まかせ、ねばりと頑張り次第ですぅ~♪」

マイクを握った店員ががなり立てた

毎日、粘りとがんばりで気が付くとあっという間に仕送りは無くなった

10代最後の頃そんなこんな生活をしてた

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浅草に

2017-08-28 10:46:06 | 浅草

           

土曜日は仕事が昼までだったので浅草に向かいました。

サンバカーニバルが行われていましたが

あまり興味がありません

どうも団体で行われる行事は昔からニガテです。

              

浅草は落ち着きますね

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故郷の駅

2017-08-16 17:56:10 | メモリー

故郷の駅は小さな終着駅、

駅前は商店どころか民家も無い、草生して殺風景な休耕田が広がる

それでも駅を出て数分もすると遠浅の白い砂浜と太平洋に突き出た岬の先に

青い海が広がる

空にはピーピーヒョロ、風にまかせて優雅に空を舞うトビが鳴き

頬に暖かい湿った風が吹き付ける

錆びれた一両編成のディーゼル機関車の乗降客はほとんどいない

たまの乗客は88か所を巡るお遍路さんか鉄道マニアの若者

廃れた駅はそれでも盆暮れだけは数人の地元の帰省客が利用する

僕もそのうちの一人だ

この駅でいつも東京に戻るたびに母が見送りに来た

すっぱいおにぎりにお茶のペッドボトルをたせてくれて

そしていつも汽車が見えなくなるまでホームに立っていた

年に1度か2度たったこれだけの光景が繰り返された

学生だった僕

社会人になった僕

家族を持った僕

そのたび汽車の窓から故郷の駅が見えなくなるまで母はホームに立っていた

しかし、ここ数年ホームから僕を見送る人は誰もいなくなった

母はホームに立たなくなった

駅のホームに自分自身に過ぎ去った歴史と共に母にも老いが訪れた

故郷の終着駅を出た汽車は海岸線の線路を走る

トンネルを抜け山と山の間、広い海に視界が開けた時

海辺の高台に建つ母が入居する白い老人ホームが見える

あっと間に視界をよぎるその建物と

いつまでも駅で見送ってくれた母の姿が重なった

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最果ての田舎

2017-08-16 12:06:49 | 

                             

田舎に帰省してきました。

5日程滞在しましたが、もう退屈でどうなる事かと思いました。

              

田舎は海あり川あり

人はあんまり住んでいません

                 

田舎は徳島との県境なので帰省時は徳島空港を利用します。

いつも阿波踊りの時期と重なるんですが

いつも横目で通り過ぎるだけなんですが今回は阿波踊りが空港まで来てくれました。

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海の子

2017-08-07 18:04:18 | メモリー

子供の頃、夏休みになると、朝早くから暗くなるまで

一日中、川の中か海の中にいた

川で鮎を突いたり

海に潜ってサザエやタコを捕まえたり

勉強も運動も苦手だったけど

泳ぐのだけは誰にも負けなかった

それに友達と連れ合うより

一人で自然の中で遊んでる事が好きだった

海に行くと

いつも波のおだやかな内海の磯に潜って貝を捕っていたんだけど

外海の波の荒い岩場の磯には大きな貝がいっぱいいるのは知っていた

太平洋の波が直接打ちつける外海

そこを潜れるのはプロの男の海士さんだけだった

ある夏の日、意を決して外海の磯に潜った

荒波に揉まれて深い磯に潜ってみると案の定

いままで捕った事の無い大きな貝が一杯いた

しかし、小さな僕の力は大きな波の力に叶わなかった

大きな波に弄ばれて深い海の底に引きずり込まれた

深い深い海の底に

死ぬかもしれない

そう思った

でも海の子として身についていた感覚が僕を守った

波に逆らっちゃいけない

波に身をまかせてればいいんだ

そうこうするうちにぽっかりと沖に体が浮かんだ

自然に逆らうといつかしっぺ返しを食らう

これからも自然に身をまかせ生きよう

時の流れにぃ~♪身を任せぇ~♪

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暑い

2017-08-07 17:24:36 | Weblog

もう暑ぅて暑ぅて

何が何やら

部屋の中で仕事してても汗💦ダクダクやんか

ただでさへ室内土方と言われてる仕事なんやから

ふぅ~~~

お盆の帰省は久しぶりに飛行機で帰る

往復70000円

それにしても盆暮れは高いな

しかし仏さんのお迎えに行ってやらんと

わししかおらん

もういっその事、田舎に帰ろうかとも思うんだけど

これがまた踏ん切りがつかない

さて

お客さんも来ないし

帰るか

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