HIROZOU

おっさんの夜明け

京都物語

2021-09-25 11:24:48 | メモリー

19歳の時のちょうど今頃

秋口から年末にかけて足繁く京都に通った

その頃、住んでいたアパートが阪急京都線の梅田と四条河原町の中間あたりだったから

それとその頃、学校にもバイトにもどの組織?にも属していなくて

やる事も無いのでふらふらと京都に向かった

向かう先は四条河原町のパチンコ屋だ

確か現在でもあるがその頃の店の名前はミカド

店の近くに幕末坂本龍馬と中岡慎太郎の遭難の地、近江屋の碑がある

近江屋とは全く接点のない僕は店の開店前に並んだ

(アホツラさげて)

店には観光地と言う場所柄だろうか

もうその頃には珍しかったスマートボールの台が何台か置かれていて

その台目当てだ

その時間、デパートのシャッターが開き土産物屋の店員も慌ただしく動き出す

僕の知っている京都は河原町の高島屋から清水寺界隈まで

パチンコ屋からの徒歩圏だ

昼の休憩時間?儲かっていたら新京極の老舗の寿司屋に行く

決まって安いバッテラを食べた

京都の寿司屋は何故か椀物に赤出汁が多くかったけど普通の椀物も出汁加減が最高だ

新京極は生八つ橋の店が何軒もあって帰りによく八つ橋を買って帰った

だいたいがいつもすっからかんに打ちのめされて金も無いのに京都の町をさ迷った

前の年に友人達と行った祇園祭り

初めて女の子と二人でデートした清水寺

クリスマスの晩に一文無しになって木屋町の交番で100円借りたり

あの頃の京都の思い出が浮かぶ

上京した後も京都には毎年のように行っているけど

それがある程度生活が満たされてから後の京都行きに思い出が無いんだ

数年前に探し物があって押入れをごそごそしてたら

女房と二人で鴨川の土手で並んで撮ってる写真が出て来た

女房に

「二人でいつ京都に行ったんだろうか?」

言うと女房が

「私、あなたとなんか京都に行った事なんか無いわよ、他所の女でしょう」

って言いよる

写真を見せて驚いていたけど女房も忘れてる

やっぱり思い出って若い感受性の大きい時だけだろうか

大人になってからの思い出って胸くそ悪い思い出ばかりだもんな


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする