因果一如

㈱HIRO建築設計、代表者のHIROと申します。ちょっと個人的、ゆるーいけどディープな話題を書いていけたら…と思います!

実は複雑なんです

2018-10-10 12:27:16 | 日記
たまにはちょっとした仕事の知識を披露してみますか。


さて

一般的な木造住宅を設計するにあたっては方眼紙のようなマス目を基準に間取りを考えたりしますよね?


これはモジュールと言って「メーターモジュール」の場合には1000×1000(ミリメートル)がマスの基準になるのですが一般的な在来木造住宅の場合910×910(ミリメートル)のマス目を基準にすることが多いです。

これは昔からの尺貫法(1尺=303ミリで3尺が約910になる)の伝統によるのですが図面上、普通にメートル換算で記載してある寸法でも大工さんとかはわざわざ専門用語で言い換えるので素人的にはホントわかりづらいもんです。

たとえば

一般的な材料で柱の寸法は105×105ミリなのですがこれを「さんごかく(3寸5分角)」って言います。1寸を約30ミリとするので105は3.5寸なんですね。同じように120×120の柱はもちろん「よんすんかく(4寸角)」です。

最初書いたように、寸法の1マスは910ですがこの寸法は「さんじゃく(3尺)」て言ったり「はんげん(半間)」って言ったりします。

1間(けん)=2マスにあたる1820なのですが、これも6尺って言ったりします。

だから応用すると…

「しゃくごすん(尺5寸)」=455ミリ、

「よんしゃくごすん(4尺5寸)」=1365ミリ、

「きゅうしゃく(9尺)」=「いってんごけん(1.5間)」=2730ミリ

になるんですね

…って、ここまでわかります?(汗)

もっと言うと910×1820ミリのボードとかは「さぶろくばん(3尺×6尺)」ていう言い方が一般的ですし、45×45ミリの角材は1.5寸角なので属名「いんごかく」、30×40ミリの角材を「いんにっさん(1.2寸×1.3寸)」って言ったりします。まあ、「いんにっさん」の場合本来ならば計算すると36×39なんですが、「いんにっさん」って言ったら材料寸法で30×40のことを言うんですね…何でなのかあまり追求しないでください(苦笑)

この業界も長いので、そんな言い方ももう慣れましたけど、寸法の言い方にしてもこれだけ複雑なのはどうかと思いますよね。

けど、そんな言い方するとちょっとプロっぽく感じるからカッコつけてワザと言ってるようにしか思えない時もありますけどね(笑)

コメント
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