実は、私が関係している息子の少年野球についてもブログを書いています。
そっちの方に、先日のナ○ツネ問題について、ちょっとした事を書いたのですが、これって仕事でも、ちょっと関係ありそうなことだな、って思ったのでこちらでも一言書こうと思います。
(知っている人は知っているでしょうが、私のもう一つのブログの記事↓)
http://blogs.yahoo.co.jp/luremanhiro/28431302.html
例えば、飲食店では、店のオーナー(経営者)と厨房に立つ人(職人)どちらが偉いのか?
建築業界で言う、工務店の社長(経営者)と大工さん(職人)、どちらが偉いのか?
・・・答えは簡単。その組織のトップ、経営者ですからね。前者が偉いに決まっています。
ただ、実際に手をかけるのは職人である以上、たとえ経営者であっても、そこに職人さんへの敬意がなければいけない、いやあるべきだと私は思います。
我々の職業である「設計」もある意味、職人的な側面もありますが、基本的にプロジェクトのとっかかり、指揮先導(経営)する立場でもありますから、とかく我々の職業は「先生」なんて呼ばれて、たいそう偉そうであったりします。
事実、偉そうであったり、センスの押し付けであったり、意にそぐわない仕事は断固拒否するような人も居ますが、私はそういうスタンスが大嫌いです。
私が思う、我々の仕事は、あくまでも、お施主様ありきの仕事であり、そのためのお手伝いをしているのだというスタンスだからです。
私のお手伝いの範囲は直接的な工事ではありませんが、知識とセンス、そして助言です。いわゆるコンサルティング業務だけなのです。
直接的な工事をする職人さんには、長年の経験やら、専門知識があります。それには、私たち設計者が真似できないような技術があります。ですから、そういう部分に敬意を払い、聞くことは聞き、助言するだけなんだ、という姿勢でやっていきたいと思います。
私の古くからの友達で建築会社の社長がいます。
以前、彼がちょっと面倒な追加作業を現場で大工さんに発注する際に立ち会ったのですが、その時彼が頼んだ言い方が、ちょっと印象的でした。
「お客さんからの頼まれてさ、ここに、こういうものを俺が造ろうと思うんだけれど、俺だけじゃ技術が無いからさ・・・手伝ってくれない?」って頼んでいました。まぁ、そうは言うものの、もちろん、自分じゃ何もする気はないくせに・・・ね!
大工さんは、笑いながら引き受けてくれました。でも、ある意味、これが仕事の全てですよね。
プロジェクトの主体はお客様。できないことのお手伝いを皆でしている。そういう、気持ちをもって、職人さんと接する事が「敬意」なのではないかな、と思います。