愉快的生活~上海~

2009年4月から始まった上海生活の中での新たな出会いや発見、中国語の勉強法など。

海賊とよばれた男

2013-03-16 20:32:42 | 読書
昨年に読んだ本の中で、一番心が熱くなった一冊です




日本という国の国益のために、ここまで身を投げ出して事業を興した人がいるのか、と読んでいて何度も心が熱くなりました。
何度苦境に立たされても、次の一手を必死で考え抜き、自らの才覚で時代を切り拓いてゆく主人公・国岡鐵造の姿は、呑気にぬるま湯に浸かりきっている私にはガツ―ンと一発食らったぐらいの刺激がありました。

主人公「国岡鐵造」とは、出光石油の創業者である「出光 佐三(いでみつ さぞう:1885年8月22日 – 1981年3月7日)」。石油メジャーの支配を受けない日本を代表する石油会社を作り上げた大立者の伝記ともいえるノンフィクション小説です。

戦後、商売のタネといえる石油もなくなり、会社の資産が底を尽いても、一人の社員もリストラすることなく、自分の資産を売り払い、借金を重ねても、社員を守り抜くその姿に事業を興す人の本来あるべき気概を感じました。

どんなに国に裏切られようとも、自分の生まれ育った国に尽くす姿。
国のために働くとは、どういうことかを、今の私たちに教えてくれる一冊だとも思います。

海外で生活し始めてからというものの、夫婦そろって「愛国者」。
日本人だから日本を愛するのは当然のことですが。結構、海外に住んでる日本人って、海外に出て「愛国心」に目覚める人って多いようです。
この本は、まさしくそんな「愛国心」溢れる人にはうってつけです