goo blog サービス終了のお知らせ 

ゆったり、いそがず、あわてず、おだやかに…

毎日の生活の中で感じる森羅万象を、自分の想いとして文字・写真で表現する。

なかなか進まないわが家の塗装

2011年08月25日 14時20分48秒 | 思うがままに
 ナツズイセン(?)

わが家の庭隅に、先日から見慣れない花が咲いている。よそさんからいただいて植えた記憶もないのに、いつの間にか咲いているのである。

どこかで見たような、聞いたような、かすかな記憶がある。「ナツズイセン」と言ったような気がする。あるいは花の名前も違うかもしれない。事実は、わが家の庭に咲いていることである。

彼岸花のように、葉がなくて1本の茎に花だけがいくつか咲いている。残念ながら、まだ1本だけである。増えてくれればよいが――と秘かに祈っている。

それはそうと、先日から塗装屋さんが入っているが、雨続きで思うように進まない。トタン部分の屋根と雨どい、外壁塗装だ。

前回は10年ぐらい前であろうか。年数が経ちすぎてしまったので、トタン屋根にサビが目立ってきた。いくらボロ家でも雨漏りしてはかなわないので依頼したのだ。

秋になってからとお願いしたのだが、塗装屋の社長が「梅雨も明けたし、天気が続いているのでどうですか?」と言ってきたので「お願いします」となったのだが、いよいよ始まったら台風は来るは前線が居座るはで、このところ雨が降ったり止んだりと雨模様続き。外仕事だけになかなか進まない。先ほども聞いたのだが、どうも今月中には終わらないようだ。

現在、壁塗装のために、家全体の窓半分が養生されてビニールシートに囲われている。この蒸し暑いときにかなわないが、じっと我慢する以外ない。

女房と話しているのだが、今回が今生最後の塗装になるかもしれない。10年後とすれば、80台も後半に入ってしまうので、あんがい正解かもしれない。

だとすれば、あまり急いで塗装工事をしなくともよろしいような気がしてくる。まあ、あわてず、いそがず、ゆっくりと――かな!

ようやく一安心

2011年06月13日 21時18分33秒 | 思うがままに
話は昨日の続きである。セキュリティー・ソフトの不具合でメーカーに再度問い合わせた。その指示どおりに操作をはじめたが、やっぱりパソコンに拒否されて先に進めない。「このファイルを開くことができません」旨の警告が出てしまうと、もはやお手上げである。

しかし、さすがにメーカーの担当者である。「これでだめなら、貼付したファイルデータを使って――」と次善の策を用意していた。お言葉に甘えて、貼付データを使わせてもらった。この後はスムーズに進み、少々時間がかかったが正常に戻った。

ゴタゴタ作業をしていたので、数十分ほどセキュリティー・ソフトが削除された時間が発生した。パソコンは裸同然に晒されていたので、インターネット・ウィルスに罹ればと心配し、パソコン全体をスキャンして検査する。結果として「11」のウィルスが発見されたが、セキュリティー・ソフトによって自動的に正常状態に復してもらった。

セキュリティー・ソフトが正常に働いていないと冷や冷やものである。小さな(?)アクシデントであったが、さほどのこともなく復旧したことをメーカーの担当者に感謝している。

 玉ねぎと赤カブ

昨日から今日にかけて、面白くもない話題であったので趣を変えた。下手なスケッチであるが、旬の話題でもある。え、こちらの話も絵も面白くないって――。いやあ、お口汚しで申し訳ないですね。

お後がよろしいようで‥‥

あけましておめでとう!

2010年01月01日 21時48分52秒 | 思うがままに


2010年がスタートした。といっても、あまり実感がわかない。お酒を飲んだり、お雑煮を食べたり、年賀状が来たり――、ふだんと違う雰囲気になるから、「ああ、そうか新年なのだな」と感じるが、やっていることは昨日とあまり変わりはない。

とはいっても、元日の今日は雪降りの朝を迎えた。ふだんとは違って、雪かきが初仕事となってしまった。20センチほどの積雪であっただろうか。

振り返れば、ブログはずいぶんとご無沙汰してしまった。特に理由があったわけではないが、「なんとなく書く気が薄れた」とでも言えようか。強いて理由づけを考えれば、昨年のGW直前に鼻血を大出血したことだろうか。年齢の割には「健康だ」という変な自信をもっていたのに、鼻血で自信ががたがたと崩れ去ってしまったようなのだ。

やっぱり「健康が第一」だ。

2月には後期高齢者になる。もはや終末人生に足を突っ込むというべきか。「後期高齢者」というネーミングが恨めしい。ただの「高齢者」でよいのに、「後期」を付け加えられたことによって、「ああ、終末人生の枠に入れられたか」と錯覚してしまう。

まあ、どんなネーミングであっても年齢を重ねてきたことに違いはない。どう生きるかが、これからの課題であろう。ブログの題目でもある、『ゆったり、いそがず、あわてず、おだやかに』日々を過したいものと念願している。

元日も終わろうとしている。今年も「あと364日」だ。え、え、え~~!?

梅雨に似合う紫陽花

2009年07月02日 09時06分19秒 | 思うがままに


いつの間にか7月になってしまった。季節の移ろいは早いものだとつくづくと感じる。

わがブログは6月に1回書いただけで終わってしまった。もちろん、「1回だけで~」と思っていたわけではない。少しばかりまどろんでいたら6月が終わっていたのであった。

4月末の鼻血大出血以来、どうも人生観(?)が変わってしまっているようである。なにをやるにも惰弱となっている。なかなかに抜け出せない。

よく、「人間は気の持ちよう」といわれる。たしかにそうだとわかっているのだが、頭は眠っているようだ。さあ、さあ、気分を変えて一歩抜け出そうぞよ。


梅雨空はうっとうしい。雨が降ったり止んだり。このへんは災害が起きるような土砂降りがなくてほっとしている。

梅雨には紫陽花がお似合いだ。じめじめした空気の中で、なにかにっこり微笑んでいるようだ。控えめな花だなと思う。また、そんなところが雨にも似合うのかもしれない。

梅雨明けはいつになるのだろう?

回向柱へ祈願――早朝の善光寺参り

2009年05月30日 16時14分29秒 | 思うがままに


一念発起し、4時に起きて妻とふたりで善光寺へと出かけた。久しぶりの4時起きであるので、いささか眠い。



善光寺へと伸びる中央通りの中ほど、新田町あたりは人影もまばらで閑散としている。ただ、見かける人々はほとんどが善光寺を目指しているように見える。



大門町あたりでようやく人々の数も増えだした。お参りを終えた人なのか、帰っていく人々も散見できる。



仲見世通りへ入るとぐんと人が多くなってきた。土産物屋さんもあちらこちらで店開きをしている。まだ5時ごろなのに商売熱心である。7年に一度のご開帳だから、そのくらい精勤でなければいけないか。



山門に到達したが、山門の階段下から並んでいる。みなさん、回向柱に願いをこめたい人々である。妻から、「今日は時間がかかっても回向柱に触れて祈願したい」と言われていたので、やむなく並ぶ。

それでも30分ほど並んだであろうか。ようやく回向柱に触れる順番が来た。正面、左右の両側、裏側と4面を存分になでて願いを込めた。きっとご利益があるであろう。

ご開帳が始まってじきのころ、2度も参詣に来たのだが回向柱には触れなかった。最初は40~50分待ちの行列であきらめ、2度目は1時間半以上かかるということで、これもあきらめていたのだ。今日は念願叶って、本当によかった。

ただ、本堂では朝のお勤めをされていたせいか、内陣・外陣共に人々があふれ立錐の余地もないほどであった。残念ながらお賽銭すら入れることができなかった。ただ遠くから人さまの背中に向かって手を合わせてきたのみであった。

無理もなかろう。ご開帳は明日で終わりなってしまうのだ。回向柱で順番待ちをしていたとき、前に並んだご夫婦は「どうしても回向柱に触れたい。それと戒壇巡りもどうしてもやりたい」と話していた。関西から夕べ来たのだそうだ。



本堂の賑わいから離れ、東側の小さな公園に足を運んだ。すぐそこで繰り広げられているお数珠頂戴などの賑わいやざわめきも聞こえてこない。静かな空間である。花たちはひっそりと咲いていた。



戻ってみてびっくり。回向柱への列はますます伸びていた。仲見世まで続いている。まだ、朝の6時ちょっとすぎであるのに、善男善女の多さにびっくりしたのだ。昼間はどうなるであろうかと、人ごとながら心配してしまった。



街へ戻ると人影はまるで少なくなっている。新緑濃き街並みは静かさと共に気持ちのよい空気を送ってくれている。



善光寺のご開帳は明日までだ。この次は7年後になる。次のご開帳にも夫婦ふたりでお参りに来られることを願いながら帰宅した。地元であるから、7時ごろには着いてしまった。例の関西の夫婦は、戒壇巡りの列にまだ並んでいることであろう。

もう初夏? 賑わう善光寺御開帳

2009年04月10日 20時44分06秒 | 思うがままに
 桜咲く

テレビで「初夏の気候」と言っているが、今日は気温も26度近くに上昇したのだから、もはや夏日だ。春はどこへ行ってしまったのか。

桜もびっくりして、あたふたと急いで咲き始めたというような感じである。もちろん、まだ満開ではないが、じっくりと花を楽しみたいものである。

 人、人、人の善光寺仲見世通り

快晴に誘われて御開帳の善光寺さんへお参りに行ってきた。仲見世通りは、文字どおり、人、人、人の波であった。御開帳前の風景とは雲泥の差である。まことに「御開帳」様々である。

 回向柱が建つ善光寺さん

回向柱に触り、願いを込めるために多くの方々が並んで順番待ち。30分ほどかかるようである。本堂へ向かうと、左側の階段でも人々が並んでいる。こちらは御印文頂戴のための列であった。

内陣の階段巡りのためには、本堂をぐるっと半周するほどに並んでいた。やあ、やあ、あちらもこちらも順番を待ちながら、ご本尊様のご利益をいただこうとしているのである。

こちらはいつものとおりにお賽銭を入れ、いつものとおりにお参りしてきた。妻いわく「内陣にいる係員のお尻を拝んでいるようだ」と嘆く。そう、内陣には大勢の参拝客と私らの前方に係員が背を向けて整理しているのだ。まあ、これも御開帳のご利益なのかもしれない。

 しだれ桜(?)

お参りして、本堂東へと散策する。そばの小さな公園に見事なしだれ桜(?)が咲いていた。まことに御開帳を祝うかのようにきれいな姿を見せている。

善光寺さんへは、長野駅前からバスで行ったが、帰りは駅前まで歩いてきた。ちょっとした散歩である。善光寺さんでもあちこち歩いたので、7600歩ほど記録した。御開帳のおかげで春を感じながらお参りでき、散歩ができた。

「おくりびと」――実際の経験に感動!

2009年02月26日 21時55分18秒 | 思うがままに


滝田洋二郎監督の「おくりびと」が、アメリカのアカデミー賞外国語映画賞に輝いた。以来、日本中が沸きに沸いている。新聞やテレビでは連日報道されているのである。

映画を観た人々は、「よい映画だ」「感動した」「涙が止まらなかった」などと感想を述べているが、まだ観ていない朴念仁には何も語れない。せっかくアカデミー賞を受賞した映画だから、早く観に行こうかと妻と話しているところだ。

ただ、実際の「おくりびと」に感慨深い経験をしたことがある。数年前、T市在住の義弟が病死した。夫婦で駆けつけて手を合わせたのだが、身内親戚一同が集まったところで儀式が始まったのである。

「○○を始めますからお集まりください」という連絡を聞いたとき、「あれ、何が始まるのかな?」という戸惑いすら感じた。内容がよくわからなかったからだ。

その部屋には亡くなった義弟が安置されていた。以下はきっと映画「おくりびと」と一緒の所作ではないかと想像している。

案内の男性が、最初から所作とその意味を説明してくれる。「おくりびと」であるお嬢さんふたりが礼儀正しく、しかも手際よく、仏さんをきれいに拭き清め化粧をしてくれた。およそ40分の所作であったろうか。初めての経験であるだけに目を見張るばかりであった。

所作のほとんどは浴衣の下で行われていたので具体的なことはわからなかったが、説明とお嬢さん方のてきぱきした動きでおおかたは想像できた。仏さんの顔がさらに安らかになったように見えた。初めての経験ではあるが、一連のそうした所作には感動すら覚えたのであった。

義弟の葬儀での「おくりびと」が最初の経験であった。ましてや「おくりびと」という職業があることすら知らなかったほどである。世間であまり知られていない仕事があるものだと感心したことであった。ただ、その後に「おくりびと」儀式に立ち会ったことはない。

映画がアカデミー賞に輝き多くのみなさんに知られることよって、隠れていてあまり知られていない仕事が日に当たることはすばらしいことである。世の中、こうした縁の下の力持ちたちに支えられているのである。

さ~て、映画を早く観に行くとしようか!

「美を知る心」――まだ、まだ、修行が足りない!

2009年02月02日 21時25分52秒 | 思うがままに


美術館で風景画展をやっていたので観に行ってきた。知人も出展しているので、わくわくしながらの見学である。

ただ、出展数が委嘱を含めて200点以上なので、観て回るだけでもたいへんだ。水彩画になるべく時間をかけるようにしたが、みなさん一所懸命描かれている姿が想像できる。なかなかに力作が多い。

ご開帳が関係あるのかどうか、善光寺さんを題材にしたものが多く見られた。そのほかには戸隠も多かった。当然、描かれる人の画風によるものだが、描写を細かく丁寧に描かれている人、ダイナミックに力強く描かれている人さまざまである。

私は、自分の課題にもなっているが、未だ描けないでいる「力強さ」に惹かれる。観ていて、「あのような絵を早く描きたい」ものだと願うものであった。

そういえば今朝入ってきた牛乳屋さんの情報紙に、スイスの精神科医・心理学者であるカール・グスタフ・ユング(1875-1961)の名言『人生の幸福の5つの条件』が載っていた。

初めて知る学者なのでインターネットで調べてみた。いろいろ載っていたが、ユング先生がどこでこのような言葉を発表しているのかがよくわからない。インターネットに載っていたのも、牛乳屋さんの情報紙に載っていたのも内容は同じだが、順番や言い回しは微妙に違うところがある。

ついでであるからインターネットに載っていたものを引用すると、次のような5項目である。
1.健康であること
2.ほどよい程度のお金があること
3.美しいことを感じる能力があること
4.人と仲良くしていく能力があること
5.朝起きたとき,やらねばならない仕事があること

自分に当てはめてみると、「1」=健康は今のところ大丈夫のようだ。「2」=年金生活者ではあるが日々の生活にはおかげさんで困らない。「3」=あまり感性はないが、絵に親しんでいる。「4」=う~ん、ほとんど人様と喧嘩したことがないな。「5」=やることがあって困るほどではないが、やるべき仕事を楽しんでいる。

――ということは、まあ「しあわせ」なんだなと自己判断している。

その中の「3」の項目だが、牛乳屋さんの情報紙には『5.美を知る心を失わないこと』とある。今日の展覧会見学もそうであったろうが、「美を知る心」を持ち続けることが心を豊かにし、人生の幸せに通ずることなのだなとユング先生に感謝するものであった。


春を想う

2009年01月08日 13時15分17秒 | 思うがままに
 きれいに咲いていたオオイヌフグリ

風はいささか冷たいが、陽気は春を思わせるほどである。近所の畑の隅ではオオイヌフグリが群生して咲いていた。「オヤ、もう春かい」と聞いてみたくもなったほどだ。気象庁では、関東甲信地方では9日未明から昼前にかけて雪が降ると発表した。どうも東京でも雪が積もる所があるようである。

それはそうかもしれないと変に納得してしまう。わが家では雪かきを使ったのは1~2回しかない。それも少しばかりの雪を、申しわけなさそうに使っただけだ。このまま春になるはずがない。明日は雪かきも出動することになるのだろうか。

大不況のご時勢であるから、お天気は「晴天」であるほうが生活するには助かる。ただ、雪不足で困っているスキー場もあるやに聞くと、ひとり喜んでばかりいられない。

せっかくルビー色も鮮やかに咲いているオオイヌフグリも雪の下になるのは忍びないが、自然現象であるから耐えてもらうしかない。

まだまだ大雪も来るであろうが、春は確実に、しかも静かに、身近なところまで寄ってきている。「♪は~~るよ、こい! は~~やく、こい」――だなァ!

八ちゃん、派遣首切りに遭う――の巻

2009年01月07日 10時39分08秒 | 思うがままに


早くも七草粥となる。今年は穏やかな正月であった。風は冷たいが晴れたある日、丑年生まれの九兵衛が遅ればせの初詣をしての帰りであった。年男であるせいか、ニコニコとしてうれしくてたまらないようだ。正月からうきうきしている。

幼馴染の八ちゃんとばったり会った。八ちゃんはなにかしら浮かぬ顔をしている。

九「八ちゃん、おめでとうよ。正月から天気が良くて気持ちがいいねえ」
八「ああ、九ちゃんか、おめでとう」
九「おい、おい、どうしたい。貧乏くさい顔をしているじゃないか」

八「うん、いま大きな話題になっている派遣社員の首切りを知っているだろう。オレもな、暮れに首になってしまったのだ。一流メーカーの工場だし、何年も勤めていたから安心していたのだが、あっさり『契約を解除する』と言われちまったよ」
九「やあ、やあ、八ちゃんも首になってしまったのか。う~ん、それは大変だ」

九「八ちゃんは派遣社員だったのか。てっきり正社員だとばかり思っていたよ」
八「正社員じゃなかったのよ。派遣社員は自由があってよいと思ってさ、派遣社員を選んだのだ。今になれば選択が間違っていたな。でも困っちゃたよ。どうしようか」
九「今は大不景気の時代だから、就職先を探すのも大変だなあ。同情するよ」

九「でもさ、八ちゃんが勤めていた一流メーカーや大きな自動車会社もおかしくない? 金融大不況の嵐がきて、物が売れなくなってきたのはわかるが、すぐ首切りというのは納得できないね。しかも契約社員や派遣社員たちが真っ先に首切りされるなんて――。それは法律には触れていないのだろうが、まったく人間味が感じられないよ。だって会社は株式配当するぐらいの余裕があるのに、暮れになって路頭に迷うようなことをするとは、一流企業経営者の頭の中を疑うよ。ねえ、八ちゃん、そうじゃないか?」
八「九ちゃん、ありがとう。オレだってつくづくそう思うよ。まったく<モノ>扱いだね。日比谷公園では<年越し派遣村>が開かれて、失業者の救援をやっていたけれど、首にした一流企業では、この派遣村に少しでも手を差し伸べたのかなあ。新聞やテレビで報道されていなかったようだからよく知らないけれど、知らん顔していたとしたら言語道断だと思うし、そんな企業に勤めていたと思うと悲しくなるよ」

九「八ちゃん、慰めにもならないだろうが、八ちゃんは人柄がいいからきっといい就職先が見つかるよ。今度はさ、正社員になれるところがいいなあ。影ながら応援しているよ」
八「うん、がんばるよ」
九「諺に『牛を馬に乗りかえる』と言うのがあるよ。ものは考えようで、変に企業姿勢が劣っている会社に勤めていたから、今度は優れた会社に勤めを変えるのだと思えば気も軽くなるというものさ。さあ、八ちゃん、胸を張っていこうぜ!」

八ちゃんと行き会った九兵衛は、明るかった顔も曇ってきてしまった。九兵衛はしばし思う……年末から正月にかけて良いニュースはあまり見当たらないなあ。暗いニュースや凶悪犯罪ニュースばかりが目につく。今年はオレの丑年であるから、ゆっくり、あわてず、しかし確実な歩みを続けて行きたいものである……と。