
遠くに住む長男夫婦たちが、新しい機種に換えてくれた携帯電話、シニアに優しい機種だというが、まだ慣れないのでいろいろと使い勝手を調べている。びっくりしたのは、新しい携帯電話のカメラが200万画素の性能を有していたことである。
デジカメの200万画素なら何年か前の性能であるが、携帯電話のカメラはまだ何十万画素だとばかりに誤解していた。200万画素もあれば、撮った写真は十分に使える代物である。もしかすると、ほかの機種ではもっと高画質の機種があるのかもしれない。
さて、品質や使い勝手など、どんなものかとテスト撮影してみた。まずの感想は使い勝手である。デジカメよりいささか使い勝手が悪いなと思う。それはそうであろう、デジカメより使い勝手がよかったら、みんな携帯カメラになってしまうであろう。ここに載せた3枚の写真は携帯カメラで撮ったものである。品質的には、当たり前であるが、ブログに載せる程度の写真にはなんの問題もない。
テスト写真であっても、せっかく撮るのだから「秋」をテーマに撮ろうかと思って、あちこちきょろきょろしたが、なかなか秋がつかまらなかった。
小学校の校庭で、運動会の練習でも始めようかという雰囲気の子どもたちが見えた。「うん、うん、これは秋だな」と携帯カメラを構えて、子どもたちを大きく撮ろうとしたが、やり方がわからない。「あれ、ズームはどうやるのだろう?」という程度の知識しかないのだから、携帯カメラで撮っては見たが、子どもたちの姿が小さすぎた。仕方がないので、パソコンでトリミングして載せた次第。
ズームのやり方も画面の明るさ調整も家に帰ってきたから判明した。まあ、これもテストしたおかげで、ひとつ利口になったということ。
途中の道端でザクロを発見した。「実りの秋に出会えたぞ」と携帯カメラを構える。デジカメで撮れば、なんと言うこともなくきれいに撮れるのだが、携帯カメラゆえにか、はたまた慣れないせいか、太陽の光が入り込んでいるのに気づかなかった。意図しない構図になってしまった。結果として、それはそれで面白いのだが、なんか中途半端に終わってしまったような写真である。まあ、こんな写真であっても、秋の風を感じてもらえればうれしいことである。
堤防道路際には黄や赤など、彩りも豊かに花が咲いている。だいぶ日差しも傾いてきたので、影部分は暗く写ってしまった。暗さの中から花が浮き出るように咲いているから、まあ、いいか。
携帯カメラは、電源を入れてシャッターを押せば終わりというわけにはいかなかった。「メニュー」を押して、「写真・ビデオを撮る・見る」を押して、「写真を撮る」を押して、さらに「メニュー」を押して、「モード切替」を押して、「デジタルカメラ」を選択して~~~~。なんでこんなに撮るまでに設定しなくてはならないのだ? やれやれ、やっと携帯カメラがデジカメ同様になった。もちろん通常の携帯カメラは「写真を撮る」だけでよいのだが、「画素数の多い写真を」と欲張ると、長々と設定しなくてはならない(やり方が悪いのかなあ)。
一緒に歩いていた妻から、「1枚の写真を撮るのにずいぶん時間がかかるね。シャッターチャンスを逃してしまいそう」とご託宣されてしまった。情けない。慣れないということが一番なのかもしれない。
これからは本来のデジカメを持って出かけよう。携帯カメラの出番は少ないかもしれない、デジカメの無い時だけにしよう――なんて思った。そんな散々な散歩とテスト撮影であった。