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ゆったり、いそがず、あわてず、おだやかに…

毎日の生活の中で感じる森羅万象を、自分の想いとして文字・写真で表現する。

春祭り、草餅、夜店、そして昔を想う

2008年04月18日 21時34分28秒 | 祭り


お観音さんの春祭りだ。最近のお祭りには、ご詠歌は奉詠される、獅子舞はやる、花火は上がるなどとずいぶん賑やかになってきている。それだけわれわれの生活も豊かになってきているのかもしれない。

子どものころ、お祭りの何日か前には田や畑の畔に生えている餅草の若芽を摘んできた。祭り日には、それを入れての餅つきをやる。もちろん杵と臼での餅つきだ。搗いたあとは、餡を餅でくるんだり、丸くした餅に餡をまぶしたりして、自家製の草もちをつくり、楽しんで食べた記憶がある。

昔は、自家製の草もちがご馳走で、お祭りが楽しみであった。草もちをつくらない近所や親戚へ重箱に入れて持って行った記憶もよみがえる。物はなくても、古き良き時代であったなあと思う。

今は、物があふれんばかりであるから、草もちは珍しくもない。もちろん餅つきをやるお宅は少ないだろう。ましてや杵と臼で搗くお宅は、もうないであろう。だから、小さな子どもたちの思い出づくりに、時期は別として、近くの幼稚園では消防署のお兄さんたちの応援を得て、杵と臼で餅つき会を催していることを目にすることがある。

お観音さんのお祭りは、ずっとずっと昔から続いているのであろうが、もはや記憶の故郷は遠くなってしまっている。お祭りにつきものの夜店はいつごろからあったのであろうか。戦時中も店は出たのであろうか。夜店でなにか買ってもらったという記憶は定かでない。たぶん、店も出なかったし、家にお金もなかったのではあるまいか? 今は、もちろん賑やかに出店している。

突然ではあるが、長野市で26日に行われる北京オリンピックの聖火リレーで、善光寺は堂庭での出発式を辞退した。中国のチベット問題で、各国での聖火リレーが荒れていることでの緊急措置であろう。せっかくの世界平和の大祭典であるオリンピックが、政治問題で汚点がつくようではたまったものではない。

ひるがえって、わが村のお観音さんのお祭りだって平和を願うお祭りでもあろう。このお観音さんのお祭りが、なんの汚点もつけずに子々孫々まで4月18日には開催してもらいたいと念願している。