作って遊ぼう&学校の応援

 小学校でオモチャを身近な材料で作っています。また、最近プログラミングで学校支援アプリを制作しています。

〔序説〕「開かれた学校」推進のブログ

2014-09-07 16:50:43 | 社会に開かれた学校
 ここは「開かれた学校」の説明をするブログです。

 開かれた学校とは何でしょう。平成8年中央教育審議会第一次答申に定義されています。

①地域の持つ教育力を活用する。

②家庭や地域住民が学校経営や運営に参画する。

③学校の持つ教育力を地域のために生かす。
 
と述べられています。後にこの①②③を「開かれた学校三つの側面」と言われるようになりました。

 開かれた学校づくりは、なぜ、推進しなければならないのでしょうか。
 地域の現状を見てみますと、科学技術の進歩で沢山の便利なものが身の回りにあって豊かな生活ができているようですが、人口減少が進み、特に、地方では”地域消滅”などの危機に直面しています。利便性が充実して、一人だけでも生きていけるようになってきて、地域コミュニティに参加しない住民が増えています。
 しかし、私たちはこれで本当に幸せなのか....? と気づき始めています。震災が起こったとき、隣人の大切さやすぐ手を差し伸べてくれる地域コミュニティの組織のありがたさを身に染みて感じました。携帯スマホで励ましても実際の救いの手にはなりません。地域の繋がりを"絆"として、その大切さが叫ばれました。災害ボランティアとしてたくさんの皆さんが活動しています。
 この危機を救うのが地域を大切に思う心の育成です。学校は"生きる力"の育成を教育目標にしていますがそれだけでは十分ではありません。"郷土に生きる力"の育成を掲げなければなりません。その教育を推進するには、学校と家庭、地域住民が連携して取り組む必要があります。
 開かれた学校を"学校だけの問題"として議論されることが多いですが、実は日本の抱える重大な問題"地域振興"の長期的な施策なのです。
 郷土に生きる力の育成は、子どもたちを地域に縛り付けようとするものではありません。夢を持って日本に世界に羽ばたく子どもたちを育てるなかで、地域の自然.文化産業.人々などを学び、故郷を大切なものと思う心を育てるのです。そして、その子どもたちが、地域振興を成し遂げて、地域を救ってくれることを期待します。

 開かれた学校の三つの側面を一つ一つ説明していきます。

 まずは、
[①地域の力を活用する。]です。
 教育活動や教育環境を整備するなど、地域の皆さんにできることを学校のために手伝ってもらうことです。文科省から「学校支援地域本部事業」として導入されました。これにならって、各地で学校応援団が立ち上げられました。子どもたちの教育にたくさんの地域の皆さんが関わることで、子どもたちが地域の皆さんと繋がることになります。また、このことは、学校に集う地域の皆さんにとっても、学んだことを発揮する場であり、地域に貢献する歓びとなります。「支援ボランティアをして良かった!」という声をよく聞きます。地域にとっては、たくさんの地域住民が学校に集うことによって繋がり合い、その歓びを実感することが、地域コミュニティづくりに寄与するものと思います。

[②家庭・地域住民が学校経営・運営に参画する。]です。
 これを目標に掲げた文科省の施策が"コミュニティ・スクール"です。法によって学校を設置する教育委員会が、保護者・地域住民が参画する学校運営協議会を設置します。学校運営協議会には、3つの権限が与えられています。まず、一つが、校長の示した教育計画の承認です。次に、2つ目が、学校経営・運営に意見を述べることができます。3つ目が、職員の異動に意見を述べることができることです。このことで、子どもたちの"郷土に生きる力の育成"を学校と保護者・地域住民が連携協力して取り組む仕組みです。

[③学校のもつ教育力を地域のために生かす。]です。
 平成8年当時は、"学社融合"の時代で"学校施設の開放"等が示されていますが、現在であれば、閉校した学校での出前学習発表会・地域芸能の継承・学校から飛び出して地域を教室として学習することなど、地域の皆さんに喜んでもらえます。学校から、市町村や地域、子ども会の行事に参加することを勧めます。

 私なりに"開かれた学校"について説明してみました。地域振興は避けては通れない近々の課題です。閉校になって児童生徒の声の聞こえなくなった地域ではそのことを実感しておられます。

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