作って遊ぼう&学校の応援

 小学校でオモチャを身近な材料で作っています。また、最近プログラミングで学校支援アプリを制作しています。

学校応援団の説明

2014-09-17 21:54:25 | 社会に開かれた学校


 ここに述べる学校応援団とは、文科省の指定する学校支援地域本部事業や法に定められたコミュニティ・スクールは含めず、都道府県や市区町村、各学校が独自に設置するボランティアでつくる学校応援団です。
 校長先生の考えで自由につくることができます。学校の今の状況をスタート地点として、教育活動の支援・教育環境の整備・登下校の安全・学校の課題解決を図る協議と協働など、学校応援団の機能を少しずつ増やしていくことから始めましょう。
 「学校応援団をつくろう」とは誰もいってくれません。声をあげるのは校長先生以外にはいません。私の経験から、地域の皆さんは、案外あっさりと「はい、やりましょう」といってくれます。やる気は十分です。特に65歳以上のお年寄りはたくさんおられて、「ボランティアをしたい」と待っておられます。困難もありますが、やればやるほど歓びが大きくなってきます。
 校長先生!「よし、取り組もう」と、頑張って行きましょう。
 


 学校応援団のメリットは、学校の子どもたちや先生だけにあるようですがそうではありません。地域の方々にとっても、これまで培った力をボランティアとして発揮でき、生きがいとなります。また、学校に集う教員・子ども・地域住民の"絆"が強まり、あいさつができたり、子どもたちを見守ってくれる目が増えます。その"絆"は、地域コミュニティの"絆"として発揮されます。学校を核とした"地域づくり"ができます。
 


 [開かれた学校]が提唱されたのは、平成8年中央教育審議会第一次答申です。そこには、開かれた学校とは何かが明記されています。それは次の3つです。
 ①地域の教育力を活用する。
 ②家庭・地域住民の学校経営・運営への参画する。
 ③学校のもつ教育力を地域のために活用する。
これは後に"開かれた学校の3つの側面"と呼ばれました。学校応援団づくりの目標としてください。
 平成18年に教育基本法が新しくなりました。その第13条に「学校・家庭・地域の連携協力」が努力義務として定められました。このことで"開かれた学校づくり"が進み始めました。



 地域の教育力を活用する学校のイメージを図にしてみました。実際、すべての学校が地域とつながり始めましたが、実は、大変でした。地域の人を探すだけでも大変です。来てもらうためには打ち合わせもしなければなりません。すればするほど大変になってきます。授業をするのが本務ですが、それがおろそかになっては何にもなりません。
 そこで、次のような学校応援団が考えられました。



 これが"学校応援団"です。学校応援団に学校が「こんなことをしてほしい」と言うと、人を探して連れてきてくれます。学校としてはありがたいですね~。
 しかし、先に述べましたが、このことは、学校だけでなく、地域や地域住民にとってもメリットのある仕組みです。



 学校応援団の仕組みのモデル図を示します。
 この図を見た学校関係者は、自分の学校の状況を話し始めます。「うちには○○支援と△△支援、・・があります。」という風です。
 人のからだに置き換えて説明していきます。



 下の方から、
 手足からだが、地域の団体や個人が学校の手伝いをしてくれる"支援ボランティア"の人々です。
 からだの中央の青いところが"コーディネーター"です。学校応援団の働きをする人で、学校の求めに応じて、地域の人材を探して、支援ボランティアとして連れてきます。学校の先生と支援ボランティアの間で、連絡調整もしてほしいですが、コーディネーターもボランティアですので、無理しないで、打ち合わせは先生と支援者が直接するのがいいと思います。
 頭の部分は、どのような組織にもある経営運営、課題解決などをするところで、○○協議会といいます。これがなければ永続性のある仕組みとはなりません。必ず必要なものです。学校応援団をつくるときには、まず、この○○協議会をつくるところから始めます。



 これが学校応援団のイメージ図です。PTAだけは、学校にとって最も身近な支援者ですので、直接学校とつなげています。



 学校応援団の立ち上げについて説明します。学校応援団は誰も作ってくれません。学校が声をあげるしかありません。
 ①まず、校長先生は、地域を歩いて地域や地域の人を知ることです。主だった人には声をかけてください。既存の支援組織があるかもしれません。それから②③④⑤の手順で進めていきます。

 さらに⑥⑦⑧⑨⑩と進めていきます。



 よく「「学校応援団ができた」とは何をもって言うんですか?」とか「「学校応援団がある」といえるのはどんな状況ですか?」聞かれますが、私は、○○協議会が”有る”か”無い”かで判断しています。地域の皆さんでつくる協議会があれば、学校応援団への所属意識が明確になり「私たちは○○小学校の学校応援団です。」と自信を持って言えるからです。



 これは校長先生が考える簡単な協議会の構想です。
 一番上の欄は、どのような学校応援団にするかを記入します。5つの案が書いてありますので参考にしてください。
 次は、学校応援団に名称です。これはあとで決めてもいいですが、名前を見てどのような学校応援団か判断できる名前もあります。(コミュニティ・スクール=○○運営協議会)
 その下の左側が組織、右側が協議会が実施する事業案です。

 次は、ボランティアでつくる学校応援団の仕組みを紹介します。


 まだ、学校応援団を始めていないどの学校でも、図の灰色で示した支援活動[○○支援]はあります。コーディネーターのいる学校はほとんどありません。誰かにコーディネーターをお願いする必要がありますが、ボランティアのコーディネーターですから、仕事を少なくする必要があります。そこで、コーディネートが学校で無理なくできることは学校ですることにします。つまり、登下校の安全支援は年度始めに打ち合わせをしたり、年間計画を提示することで支援活動ができます。このように、簡単な打ち合わせでことが足りるところは学校が担当すればいいのです。そうすることによって、図のようにコーディネーターに任せるところを[学習支援]ひとつに絞ることができます。このようにすると学校がコーディネートするところが多くなります。それについての対策は、次のシートで説明します。[問題点②]
 この活動を支えていく協議する機関がありません。例えば、黄色で示した既存の[○○っ子育成会]があれば、それを位置づけるのがよいでしょう。それがない場合は、学校にとって最も身近な支援団体のPTA 役員会を中心に学校応援団をつくるのもいいのではないでしょうか。しかし、"学校応援団は地域の人々によってつくるもの"からすると、地域に拡げていくのが困難になります。できれば、PTA役員の皆さんに地域の方々を加えて[PTA+地域]でつくるのがいいと思います。


 次は現状をどのように改善していくかを考えます。


 現在、自校にある支援活動の見直しをしましょう。コーディネーターは1人とは限りません。ボランティアですから、人数を増やして負担を軽減してもいいし、協力して取り組むこともできます。支援グループの代表者がコーディネーターというところもあります。その場合、"いっぱい"のコーディネーター数といってもいいし、コーディネーターは"いない"といってもいいです。本当にコーディネーターのいない学校もあります。その場合、すべての支援年間計画で支援活動が実施されます。コーディネートするのは○○協議会の委員やPTA役員などです。
 次は、前のシートで課題とした問題点②です。上のシートを見てください。黄色の支援活動の上の部分に赤い四角があります。これは、その支援グループの代表者です。黄色の上の緑の四角が学校の担当者です。年度始めに赤と緑が年間計画などで打ち合わせるだけで一年間の活動ができます。途中の調整も緑と赤で行います。これが可能なのは、支援活動のグループが、代表がいたり、連絡網があったりなどの仕組みを持っているからです。これを私は[自立化]したグループと言っています。グループが自立化していれば、簡単に学校とつながります。それがどの学校でもできているのが"読み聞かせ"グループです。実施日時間を伝えると、自分たちで、教室の分担、読む本の選定などをされるので、任せることができます。したがって、自校の支援グループを見直して、自立化していないものがあれば、代表者や役員、連絡網や年に何回か集まる場を設定したりと、自立化を図るよう学校から働きかけることが必要です。これによって、年間計画で動ける支援グループとなります。緊急の変更にも対応できます。

ボランティアでつくる学校応援団のイメージ図です。


 学校応援団が活動するのは、日々の学習支援だけですから、地域の一部だけとつながっています。

 PTAとの関係を見直したものが次のシートです。


 最初から、地域の皆さんにお願いすることが難しい場合、PTAに学校応援団の運営に深く関わってほしいと思います。それを示したのが、このシートです。年が過ぎるごとに地域住民の参加を増やしていくことで、地域の皆さんでつくる学校応援団に変容していくことができます。

関連ホームページ


 以上、学校応援団の説明を試みました。内容についてのご意見をお聞かせください。さらに充実した内容となるよう勉強させていただきます。


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