髭を剃るとT字カミソリに詰まる 「髭人ブログ」

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「北斗の拳2 ~世紀末救世主伝説~」 レビュー (ファミコン)

2014-06-27 21:00:38 | ファミコンレビュー
前作「北斗の拳」の続編
前作と同じサイドビュー横スクロールアクション(但し、今回は右スクロール)
ショウエイシステムが開発
東映動画が発売
1987年4月17日発売

あらすじは原作を読んでくれというところだが
ラオウの後の話である。

操作方法

 左右キー:移動
 上キー:ジャンプ
 下キー:しゃがむ

 Aボタン:パンチ
 Bボタン:キック

「「」」と異なる点を紹介しておこう。
・スクロールは左から右へ
 前作では右から左だった。

・「あべし」「ひでぶ」
 星4つ目までが「あべし」でパワーアップ(「ひでぶ」では得点のみ)
 星5つ目からが「ひでぶ」でパワーアップ(「あべし」では得点のみ)

・リンとバットの廃止
 道に登場する二人。こいつらは嘘を言ってくることがあったが今回では廃止。
 というか、2はさほど複雑ではないので迷うことはまずない。

・マップ構造が一部複雑となる点
 2面は屋内で、スーパーマリオブラザーズのようなブロックを積み重ねた階段がある。

・星の効果が変更 
 左が1で『→』の先に書かれているのが2

 1つ目:ジャンプ力向上、空中キック可→キック連打
 2つ目:敵の飛び道具を打ち返せる→パンチ連打
 3つ目:キック連打→飛び道具を打ち返せる
 4つ目:パンチ連打→体力全回復
 5つ目:移動速度向上→移動速度向上
 6つ目:空中パンチ可→オーラ使用可
 7つ目:服が破れ、道のリンが正解しか言わなくなる→服が破れる

・敵を20人倒したときの体力回復廃止
 「1」では20人倒す毎に体力がちょこっとだけ増えたが「2」では廃止
 体力回復の手段は「中ボスを倒すと半分回復」「あべしを4つ取る」

・オーラ
 星を6つ付けるとAボタンを押しながらBボタンを押すとオーラを飛ばせる。
 が、敵を20機倒すごとに1つストックで7つまでストック可能。
 だが溜めるのが大変でその割にダメージは極めて低い為、使いどころはまずない。


点数は15点

良い点
なし

悪い点
・音楽の短さ
・悪乗り成分強化
・媚びぬ退かぬ省みぬ



悪い点の解説
・音楽の短さ
 あまり音楽の事に対しては気にしない髭人だが
 このゲーム、面毎に異なるが5~10秒程度の音楽をずっとループさせているもんだから気になって仕方ない。
 優良とは言えんし…だったら1曲でもいいからいい曲を1分ぐらい作ってくださいよ…

・悪乗り成分増加
 前作では赤い敵をパンチで倒すと「あべし」という文字が出てそれを取ることでパワーアップしたが
 今作では識別は出来ず、敵を倒しているとランダムで「あべし」or「ひでぶ」が出る。
 ひでぶ時には音が通常と異なるのとで分かりやすい。
 何故こんな要素を追加する必要があったのか?
 まぁ、スタッフのノリで

 「前作は『あべし』だけだったから今作は『ひでぶ』も入れね?」
 「それ面白い!採用(笑)」

 そんな風に感じられるのだがな。

・媚びぬ退かぬ省みぬ
 サウザーの名言であるが1から比べてまるで成長していないんだよね。
 色々と修正点はあるものの根本的な問題が解決されてない。
 例えば

 「被ダメージ後に無敵時間なし」
 その為、連続攻撃を受けやすいので壁際に追い込まれると連続攻撃で即死するような状況に陥る。

 「ナイフやボウガンが飛び交う」
 早く移動しているとボウガンが背景と溶け込んでしまって不意にダメージを食らっていることが多々ある。

 「敵の平行キック」
 ものすごい勢いで地面と平行に蹴りを放つ。
 上記「ナイフ」や「ボウガン」はピョッ♪と音が出るのだが
 並行キックは無音である、しかも高速で迫るので避けるのは困難。
 それにあまりジャンプしていると飛び交う「ナイフ」や「ボウガン」にあたる。

・敵側の優遇処置
 敵ボスは「ケンシロウ」より一回り大きく間合いをとって
 攻撃すると攻撃が届かず一方的に攻撃を受ける羽目になる。
 その為、懐に飛び込んで攻撃判定のある拳と足先に攻撃を当たるように調整する必要がある。

・トドメ拳法の表示
 前作からボス戦で特定の攻撃を入れるとトドメ描写として必殺技の名前が表示される。
 分かりやすくいえば、Ⅰの「ハート」戦。
 蹴りを入れて腹が歪んだところにパンチ「北斗柔破斬」となる。
 が、表示されるのは爆散と同時である。
 スタッフはアニメをキチンと見たのだろうか?

 大抵、演出として技の表示は2つである。
 「技の使用前」か「技の使用後、効果発動前」である。

 「技使用前」は、デビルリバース戦での「北斗七死星点」
 技の名を言ったあとに飛び上がり7つの経絡秘孔を突いていたからな。

 「技の使用後、効果発動前」はジード戦で「北斗百烈拳」
 「アタタタタ」で、落ちるリンを抱きとめて画面が止まって技の名前。

 ジード「お前の拳法など蚊ほどにもきかぬわ!」
 ケンシロウ「お前はもう死んでいる」

 ピピピピピピ…ドガーン(カッコイイ!!)

 爆発時に技名出されてもなぁ…
 音も動きも止まらずただ技名を表示しているだけにしか過ぎない。
 前者はアクションゲームでは無理だが、後者はいけるだろ?
 修正なしにガックリだね…
 しかも2のボスの多くは爆発せず倒れるだけである。ショボッ!!
 後、ボス倒したあとで劇中で出来たようなキャラが無音で歩いてくる。
 しゃべりもしない。

 「何コレ?」「誰コレ?」

 と、困惑するだけである。
 しっかし、やられ音の「ピロロロロ~」はただ脱力させられる…


 アニメの「北斗の拳2」のオープニングテーマが良く似合う。
 そのまま載せると問題なのである程度変えるのであれば…

Welcome to this crazy game
このイカレたゲームへようこそ
君は散財
まともなファンほど feel so bad
正気でいられるなんて運ガイイぜ


製作側はオープニングの歌詞を見事に表現したかったのかねぇ~。

さて「」に比べて難易度が上がっている。
1は決まったパターンしか動かないため密着して
パンチやキックを連打していればゴリ押しで勝てたが、
この2ではこちらの動きに合わせて間合いを取ろうとしたり飛び道具を使ったりする為、
ただのゴリ押しすると確実にやられる。
相手の方がダメージ大きいし…


う~む…
演出が強化されているとか面白システムがついたとか…
思い返してもコレと言ってプレイが面白くなるような新要素も追加されてないので
ストーリー的に「ラオウの後」という以外にこのゲームで言える点はない。




裏技
・コンテニュー
 ゲームオーバーになってタイトル画面で「↓ボタン+スタート」
 だが、5面以降この技を使っても4面からスタートなので注意。


ちなみに「VSモード」なるものがあって

「何!?対戦が出来るのか!?それならこんなゲームの評価も上がる!」

と、思いきやステージなしで1面から4面までのボス戦が連続してあるだけ…
せいぜいボス戦練習モードといった所か…

ほぼ無意味なモードと思いきやそうでもない。
そこでわざと負けて
タイトル画面でカーソルをVSモードからノーマルモードに戻し
上記のコンテニューコマンド(↓ボタン+スタート)を押すと4面から始められる。
「VSモード」は4面から始めるためだけのモードと言える。

※コンテニュー扱いのため1度でも使うと真のラスボスとの対決ができなくなるので注意!!

そうそう。
ボス戦は普通に戦うと後半のボスは飛び道具を無限に使い、
近づくと一撃が重い攻撃を仕掛けてくる。
パンチキックを食らうとかなりノックバックしてまた飛び道具を無制限に使う。
こっちの弾数は限られていて弱いのに…
卑怯だぞ!

だが一応、倒すテクニックを伝授しておこう。
クリア動画を参考にしようとしたもののまずプレイヤーが少ないのか動画が少ない。
TASは人間のプレイではまず不可能だし、やっと見つけたと思いきや
その人は神業かと思えるほどうまかったり…
そこで髭人は自力でその攻略方法を編み出した!
それは…

このゲーム。敵味方、手足の先にしか攻撃判定がない。
その為、相手と重なるように着地すると相手は判定部分の所まで移動して
攻撃しようとする特性があるのだ。

そこを狙ってジャンプ蹴り!
それでまた間合いを重なるようにジャンプして調整。
相手が蹴りの間合いに来たら再びジャンプ蹴り!

ただ、蹴りの判定がある間合いを体で覚えこまなければならないし、
相手も判定部分に来たら即座に攻撃してくるのでじっくりやっている時間はない。
ひたすら体で覚えることが肝心である!

イメージとしてはボクシングの「クリンチ」って所だろうか?
相手の懐に入り攻撃させないという…
で、ボスの方から間合いになろうと動いたところで上昇中にジャンプ蹴りを決め
着地は相手の懐。
レフェリーなんかいたら減点対象だがな…
だからこの技を使う心得として

「バカめ!勝てばいいんだ。なに使おうが勝ち残りゃあ!!」
「うるせえ おれは 拳法が すべてだとは思っていねぇえんだ
 要は強ければいいんだ どんな手を使おうが 勝てばいい! それがすべてだ!!」

『ジャギ』の信条こそ本作には重要である。




ここからがネタバレ























他に見ていて「何これ」の極致だと思ったのが5面のボスの「ボルツ」戦である。

だるいステージを進んでいって巨大な門がある。
そして門が開き(ちなみに無音)ボス戦BGMがかかった。

髭人「出てこいボルツゥゥゥ!!」

と、思いきや出てきたのは
まさかの画面端、

髭人「ハァッ!?」

原作を見たことはないがボルツは門が開いたとき
別のところから出てくるという騙し討ちしたんかね?
それとも裏口から出てきたのだろうか?

「かかったな!アホが!」

とでも言いたいんだろうか?
ただ単に

髭人「ないわ~」

と思った。


相変わらずのひでぇ出来だわ。
何で「」と同じ、サイドビュー横スクロールアクションにしたのかが分からん。
ていうか「北斗の拳」なら群がる雑魚をなぎ倒していく爽快感をウリにしていくべきだから奥行きがある「ベルトスクロール」にすべきところなのにな。
サイドビューじゃ飛んでくる斧やらボウガンが避けにくいったらありゃしない。

でも、髭人は数年前に本作の攻略本をサラサラッと立ち読みしたことがあるのだ。
それで、何となくこんな出来になったのが納得できたわ。
普通、製作者のインタビューってなるとワクワクしてくるもんなのにさ…
なのに本作のスタッフの一人と来たら…
サングラスをして登場してインタビューに答えていたのだが

「若い女性の方、断末魔の叫びをカセットで録音して送ってくれたら
 プレゼントをあげます」

本人は冗談のつもりなんだろうが…
面白味は一切なくそれどころか痛い…というかただただキメェ…
人それぞれ性癖ってのがあるけどもそんなの黙っとけよ。
やはりスタッフは『アミバ』におかしな秘孔を打たれていたんだと確信したよ…





でもさ。
1で「あべし」でパワーアップなんて仕様は当時、批判されたはずである。
150万以上も売ったのだから抗議0なんてありえない。
髭人の糞レビューは無料だから文章に腹が立っても

「死ね髭野郎」

と思っていればいいけどゲームなんだから金出しているもの。
定価は5000円ぐらいだったんだろうか?
箱付きならアンケートハガキが入っているケースが多かったし、
無いにしてもこれだけの出来である。
官製はがきを買って、自分で書いて東映動画(ゲーム)の住所を
調べて出した人はいるはずである。(というか箱に住所載っているだろうし)
開発は調べてみたら「ショウエイシステム」って所のようだが
「東映動画」に抗議が来たことに対して修正を求める事は可能だろう。

それに対して無視するどころか「ひでぶ」追加とか…
(1の発売が1986年8月10日、2の発売が翌年4月17日。
 8ヶ月か…比較的短いが修正することは可能だったはずだ。)

大人の強い抗議もあっただろうが小学生だっていたんじゃないか?
「北斗の拳」ファンの小学生がなけなしのお金で買ったゲームが
これでか細い意見を踏みつけて更に悪乗りする。
まるで原作「北斗の拳」の雑魚じゃないか。

ジジイ「おねげ~しますだ。我々が好きな『北斗の拳』だというのに
 『あべし』で意味不明なパワーアップなんて事はやめてくだされ~」
子供「そうだ!ファンの声を聞いてよ!」
スタッフ「うるせ~!発売まで間がねぇんだ!
 お前らの言うことなんぞ聞いてられるか!」

きっと、スタッフは火炎放射器を持っていたに違いない。

スタッフ「ヒャッハー!汚物(抗議のハガキ)は消毒だぁぁぁぁ!」

つってモヒカン姿の奴らが焼き払っていたのが目に浮かんでしまった…

まぁ、当時の事情を考えれば納得も行くけどね。
」があの出来で160万も売っていれば製作側や販売側も

「ファミコン購入者なんかチョロイチョロイwwww」
「ゲーム的に問題ありでも取り敢えず『北斗』付けとけば売れるだろwwww」

だから熱心な『サウザー』やら『ジャギ』信者に成り下がってしまったと…

「媚びぬ退かぬ省みぬ」「勝てばいい(売れればいい)」

上記の「悪い点」の事だ。

北斗ってつければ客に媚びなくても売れる!
退くことなく自分のやりたいように進み続けろ!
前の作品の悪い点なんて省みる必要などない!

そんな思考回路。

↑の事はソースがないので髭人の憶測に過ぎない。
抗議だって0って事も可能性は0ではない。(ありえねぇ…)
それにエンディングに実名を入れていたのは評価できる。
おかしなあだ名ではなかったしな。
まだこれを作ったスタッフは存命だろう。
名前で調べればTwitterなんかであってヒットするかもしれない。

「何故こういう仕様にしたんですか?」

なんて質問する事も出来るかもしれないね。
俺はもうここで十分言ったから確かめようとも思わんわ…


結果、「東映動画」の「北斗の拳」はスーパーファミコン含めると
何と7まで存在する(ナンバリングなしのゲームボーイを含めるなら8作品)。

「何としても北斗の拳に出る北斗七星に合わせて『7』まで作ろう」

って言う気だったのかな?
どいつもこいつもクソゲー評価なのが一般的だが…
最後に、サブタイトルを取って髭人がこんな言葉を送ろう。

「東映動画の北斗のスタッフに
 世紀末救世主がいつまでたっても現れなかった事が
 誠に悔やまれる」

PS)3は未プレイなので「」のレビューの時みたいに次回予告はできません。



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2 コメント

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Unknown (ryo)
2016-04-15 21:46:01
記事読んで気になったのが真のボス。
・・・誰だろう。
ファルコ倒した後に出てくる修羅?
あれが真のボスだったのだろうか。
もしカイオウなんか出てくるなら
もう一回本体引っ張り出すわw
返信する
真のラスボス (髭人)
2016-04-15 22:31:57
ryo殿
コメントさんきゅーです。

真のラスボスの名前なんてもう覚えておりませんわ…
調べる気にもなれない。
そんなゲームです。

ひげぶ!!
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