髭を剃るとT字カミソリに詰まる 「髭人ブログ」

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「北斗の拳」 レビュー (ファミコン)

2014-01-17 21:05:21 | ファミコンレビュー
同名マンガの「北斗の拳」のゲーム化
サイドビュー横スクロールアクションゲーム
ショウエイシステムが開発
東映動画から発売
1986年8月10日発売

あらすじとしては…
漫画をよんでくれって話だな。

特徴
ステージの中を歩き、ボスを見つけそいつを倒せばステージクリア。

赤い敵をパンチで倒すと「あべし」という文字が出るのでそれを取るとパワーアップ
何故か北斗七星の星扱いである。

1個:ジャンプ力アップ&空中キックが可能
2個:敵の飛び道具を攻撃により跳ね返せる
3個:キックの速度上昇
4個:パンチの速度上昇
5個:移動速度上昇
6個:空中でパンチ可能
7個:服が破れる&リンしかでなくなる。(こういう書き方するとケンシロウの裸目当てに「リン」が見に来ているみたいだなwww)


操作方法

左右キー:移動
下キー:しゃがむ
上キー:ジャンプ
Aボタン:パンチ
Bボタン:キック



点数は30点

良い点
・ケンシロウが使える

悪い点
・斧や矢が飛び交い、敵が並行に飛ぶ世紀末な世界
・「バット」や「リン」が嘘をつく
・アイテムが殆どない
・演出がショボイ

良い点の解説
・ケンシロウが使える。
当たり前、これ以外に魅力はない。

悪い点の解説
・斧や矢が飛び交い、敵が並行に飛ぶ世紀末な世界
少し進むと

「ピョッ」「ピョッ」

と、SEがして、矢や斧がどこからともなく飛んでくる。
「あべし」5個取ると(後述)足が速くなるが調子に乗ってバシバシ進むと「機動戦士ガンダム」の「ブライト」さんが喜ぶぐらいの弾幕になる。
しかもこのゲーム無敵時間がないという仕様で対処できずビシバシ当たってケンシロウが秒殺されてしまう。
ちょいちょい進んで、飛んでくる物を避けて進むのがステージ攻略の基本となる。

「斧」や「矢」音がする分、まだマシだが、敵が左端から右端までまるでホバー移動しているのかと思えるぐらいに
平行に飛び、蹴りを浴びせてくるのである。しかも無音で…。
反射神経が悪い人は不可避だよな。
しかも無敵時間がないので立ち攻撃をしている雑魚やそのノックバックで飛んでいる「斧」や「矢」にもコンボで当たるという事もあるので苛立つことうけあい。

・「バット」や「リン」が嘘をつく
このゲーム、いくつも扉などがあり迷路のようになっており各ステージのボスは決まった場所にいる。
歩いていると建物の扉などに小さなキャラが表示される。
ゴーグル付けているのが「バット」ピンクっぽいのが「リン」だ。
しかし、この二人。ケンシロウをボスまで導いてくれるのかと思いきや…
嘘をつくのだ。
漫画でも序盤はセコイ事をしようとした「バット」ならまだ分かる。(不愉快だが)
が、純粋無垢な「リン」すら嘘をつくってどういうことだ?
一応、「あべし」を7つ取る事によって「リン」しか出てこなくなって
嘘をつかなくなるなんて言う話だったが…
ラスト面、従っていたらいつまで経っても「ラオウ」に会えないんだが…
このゲームは男児、女児などガキの戯言に耳を傾けてはいけないというメッセージでもあるのだろうか?
最終的に、攻略サイトが最も頼りになるというオチである。

・アイテムが殆どない。
このゲーム、赤い敵を倒すと出てくる「あべし」と
1ステージ上特定の場所1つしか出ない「北斗七星」(順番通り取らないと以降ステージ登場しない)のみである。
北斗七星の効果は「体力全快」or「1UP」である。(ランダムなのか?)

他に体力回復手段はボスを倒すとゲージ半分ぐらいの回復(全回復させろよ。タコ)
雑魚を10匹ずつ倒すと体力が雑魚からの1発分ぐらいの回復。(敵を倒した数は表示されているので分かる)
雑魚を200匹倒すと1UPである。
何だよ。雑魚倒すごとに回復って…アイテム出せよ。

・演出がショボイ
各ボスは劇中に出てきた奴らなのだが特定の攻撃方法を入れると必殺技が決まる。
1面のボスの「ハート」なら蹴りを食らわせていると腹がへこむのでそこにパンチを入れると

「北斗柔破斬」

って訳だ。この再現は良く出来ていると言える。
が、演出がおかしいんだよね。
爆散と当時に文字が無音で表示される。
余韻とか全くありゃしない。アニメとかキチンと見て研究したのだろうか?
取り敢えず表示したというだけである。

せめて決まった瞬間に画面停止して文字表示。1秒ぐらいして動き出して爆散って流れじゃないのか?





「あべし」を世間に知らしめたと言っても過言ではないゲームである。
原作では名無しの雑魚が1回発した言葉だが、それをこのような知名度にしたのはこのゲームのおかげだろう。
何たって150万も販売したのだからな。その数、故に、プレイヤーの心に深く刻まれたのだろう。
自分も子供の頃、マンガをあまり見ていなかったがこのゲームのせいで

髭人「敵に『あべし』と言わせる度にケンシロウは強くなる」

などと誤解したものだ。
ただ、「あべし」って文字が出てくるゲームでは断末魔の叫びって感じじゃない。
ただ言葉が浮き上がっただけようにしか見えない。
上に向かってユラッと湯気みたいに現れて消えていくのだから…(まぁ、あまり速く出てくると取れないが)
だけど、ケンシロウのパンチで爆散して「あべし」ならわかるが敵が投げた「斧」や「矢」を跳ね返して倒したときも赤い敵だと「あべし」って言うんだよな。
二指真空把で言うのは違うんじゃね?

にしても、「あべし」を取るとパワーアップって思いついたスタッフの脳ミソを覗いてみたわな。
ちょっと妄想してしまうのだがな。

スタッフA「ケンシロウのパワーアップってどうさせる?」
スタッフB「う~む。北斗の拳の特徴つったら意味不明な断末魔の叫びだから…それを取ったらパワーアップっていうのは?」
スタッフA「それ良い!それで行こう!」

ってな感じだったんだろうか?
普通に敵を倒したら星が流れてきてそれをとったらパワーアップでいいじゃん。
なんだよ「あべし」って…
スタッフは既に「アミバ」辺りからどこか悪い秘孔を突かれていたのではないだろうか?(ゲームでは「アミバ」出てきません)

ちなみに東映動画「北斗の拳」ゲーム。ナンバリングはスーパーファミコン版まで含めると何と7作品も出ているのである。(ナンバリングなしのゲームボーイ版が1作品)
1で150万売ったのはわかるがそれ以降も同じぐらい売れたとは当然思えん。wikiには2以降の売上は書かれてないんだよな…

7作品もこだわったのは意地でも劇中に出てくる「北斗七星」にかけたかったと思うわ。
で、売れている売れてないかは別にして評価としてはどれもこれもクソゲー扱い。

字で書くと

「北斗七死星点」

だよな…(技の効果とは違うけど)

そうだ。「シン」が「ケンシロウ」に指で七つの傷を付けた時

「何本目で死ぬかな?」

なんて言っていたけどさ…
こんな風景を思い浮かべてしまったのだが…



シン「何本目で死ぬかな?」

プスッ

ケンシロウ「グハァッ!!」
シン「え?ここ急所!?まだ先端プスッとやっただけだぞ!じゃぁ…」

プスッ

ケンシロウ「グハァッ!!」
シン「ここも急所ぉぉ!?じゃぁ…ここ…」

プスッ

ケンシロウ「グハァッ!!」
シン「お前、もうわざとやっているだろ!」
ケンシロウ「俺はいつだって本気だ。わざとである訳ないだろう」
シン「そうかぁ?じゃぁここ」

プスッ

ケンシロウ「グハァッ!」
シン「いい加減にしろよ!これじゃ大した傷つかないだろ」
ケンシロウ「そんな事言われてもな。急所なんだからしょうがないだろうが」
シン「だったらどこが急所じゃないんだよ…俺じゃわからん。お前が指定しろ…この辺りか?ここかぁ?」
ケンシロウ「うん。そこだ」
シン「良し。じゃぁ」

プスッ

ケンシロウ「グハァッ!」
シン「もうさ。お前、俺を使って遊んでるだろ!」
ケンシロウ「そんなつもりはない!俺はいつだって本気だと言っているだろう」
シン「だったら、もう我慢してくれよ。な?」
ケンシロウ「そんな事言ったって、無理なものは無理なんだよ。お前この痛みどれほどの物かわかってないだろ?滅茶苦」

プスッ

ケンシロウ「グハァッ!おいこのバカ!不意打ちやめろ!」
シン「いや、ごめんごめん。あんまりごねるからなんかイラッと来ちゃったもんだからさ」
ケンシロウ「お前な。お前が思っているほど俺、頑丈じゃないんだぞ。心の準備が出来てからにしろ!」
シン「ええ~」
ケンシロウ「ええ~。じゃねーよ。せめて『やるぞ』って言うのが情けだろうが」
シン「何、コイツ…めんどくせ…(小声)」
ケンシロウ「おい!今、聞こえるか聞こえないかわからないぐらいの声で『めんどくせ』って言ったろ!」
シン「えー聞こえたのぉ?言ったよ。言った。謝れっていうんでしょ?あーはいはいはい。ごめんなさーーい!」
ケンシロウ「心、籠ってねーなー。ダチョウ倶楽部だって上島を熱湯風呂に突き落とす際に『押すなよ』っていうだろ?あれと同じだよ」
シン「いや、それは違うだろ。上島はやられる側だろ。お前、今やられる側じゃん。俺だろ?いつやるか決めていいの」
ケンシロウ「あ…そっか。そんな事はいいんだよ!せめて、さっきみたいな不意打ちはやめろって言っているんだよ」
シン「あー。はいはいはい。分かった分かった分かった。じゃ、今からやるぞ」
ケンシロウ「おう。いつでも来い」

シン「プスッ」

ケンシロウ「グハァッ!」
シン「お前!完全にわざとじゃねーか!」
ケンシロウ「お前こそ、フェイントとは卑怯にもほどがあるぞ!」
シン「うるせー。ちょっと試しただけだよ!なのにあんな大声をあげるとかお前、ヘタレにもほどがあるわ」
ケンシロウ「うっせ!俺は痛みより音に反応するタイプなんだよ」
シン「何だよ。その音に反応するって…初めて聞くぞ」
ケンシロウ「だからそーいうタイプなんだよ!大体、お前こそ、プスッって口で言うのうま過ぎなんだよ!」
シン「え?そうか?じゃぁプスップスップスッ」
ケンシロウ「バカじゃねーの?」
シン「やれよ!」
ケンシロウ「ええ?そういう気分じゃなかったんだよ。ごめんな」
シン「うっぜっ!もういいわ。冗談に付き合ってらんねーよ。これが7本目、一応最後だ」
ケンシロウ「お、おう。来いよ」

シン「フフフ~ン♪」
ケンシロウ「…」
シン「フンフ~ン♪」
ケンシロウ「…」
シン「フフフフ~ン♪」
ケンシロウ「早くやれよ!こっちは待っているんだからさ!」
シン「焦らしプレイだよ。ふざけたお前を懲らしめるためだよ」
ケンシロウ「お前なーおふざけが過ぎるんだよー」
シン「お前もなー」

見つめ合う二人

二人「ハハハハハハハハハハ」

ユリア「お前らウザすぎ!早くしろ」(シンの手をつかみケンシロウの胸に指を突き刺す)
シン「あ…」

ブスッ

ケンシロウ「ギャーーーーーーーーーーーーー!!」



こんな感じで全て急所だったんだろうなぁ…(ボケくど過ぎ)
オール死兆星的ゲーム。
いや、七作品出ている以上、死兆星もさじを投げたってところかねぇ…

あ、そういえば「北斗神拳」ってのは
表面の破壊よりむしろ内部の破壊を極意とした一撃必殺の拳らしいな。
ってことは、東映動画のスタッフは北斗神拳伝承者と言えるかもしれない。
北斗ファンの内部(心)を破壊したゲームと言えるのだから…

ここからがネタバレ






















「あべし」でパワーアップするくせに1面のボス「ハート」を技で倒しても「ひでぶ」と言わないのは訳わからん…

それにラスボス「ラオウ」以外のボスは皆、爆散するって…
「ハート」「ジャギ」はわかるが「シン」や「サウザー」もかよ。

で、「ラオウ」戦になるとき、ケンシロウがバリアを張るのだ。
まぁ、原作的にいえば闘気(オーラ)なんだろうけどさ。
何の前触れも無く張るんだよね。ちなみにラオウも張っている。

「何かアイテム取ったっけ?」

って思ったものだ…
というかそういう事が出来るのなら何かアイテム出してさ。
それを取ると闘気を張れて10発分ぐらいの飛び道具を無効化できるぐらいのこと考えられなかったのかねぇ…
ちなみに、この闘気はただ張っているだけでなんの効果もなさない。
ただの演出である。


で、倒すとラスボスのっぺらぼうの「ラオウ」が腕を上げる。
この時、頭を上げないため脇の臭いを嗅いでいるようにも見えるんよな。
嫌だ!腋臭を気にする世紀末覇者拳王なんて!!
誰か「8×4」でも貸してやってくれ。
しょうもないこと行っている場合ではない!話がそれた。
で、「北斗の拳」を読んだ人なら誰でも知る名言をいうわけだ!

「我が生涯に一片の悔いなし」

キチンと漢字で出ていて北斗七星の近くに星が流れるという演出は凝っていると言える。
でも、まぁ…
少なくともこのゲームをプレイした人たちの多くの一片の悔いになったよね…


最後にネタに走ってみよう。
次回予告風に次回作を紹介する。
千葉繁氏のナレーションで脳内変換してねん。

テーレッテー
「100万以上の青少年たちに『あべし』を誤解させたゲームに続編が出たぁぁぁぁ!
演出や面白くする要素などまるで変わっていないぃぃぃ!!
そして誤解させた『あべし』はさらなる飛躍を遂げるぅぅぅ!!
次作『北斗の拳2 ~せいきまつぅぅぅ!きゅうせしゅでんんんせつぅぅぅぅ!~』」


「そのゲームももう死んでいる」

デンデデン!!


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