東大阪親睦会

個人的な観点からの意見、情報、感想、思い等の記述です。

未来への投資

2010-09-03 11:23:10 | Weblog
 先日、NHKの「灼熱アジア/中東 砂漠の富の争奪戦」という番組をたまたま見た。石油のおかげで豊かな生活を満喫できる中東の国々ゆえに、石油の枯渇、あるいは地球環境保護のため新エネルギーへの移行に関しては、非常に敏感であることを見て取れた。
今年6月にクウェートに約2週間滞在した時にも、例年になく暑い(50℃を超える)日が続いたため、電力供給に余裕がなくなったこともあり、国を挙げての代替もしくは新エネルギー開発へ取り組む姿勢を感じた。

 番組の中では、「マスダールシティ」というアラブ首長国連邦で建設されている未来型都市の紹介が印象的であった。
資金面でゆとりのある今のうちに、世界中の最先端の新エネルギー、自然エネルギーに関する技術や、省エネ、リサイクル技術を導入することで、エネルギー的に継続可能な都市を建設し、未来の雛形を世界に示すとのことである。
技術のない国であるがゆえに、未来を危惧して巨額を投資して確固たる地位を築こうとしているのであるが、方や、我が国はどうであろうか。
もちろん技術立国を自負するだけに、世界に比類のない省エネ技術やエネルギーに関する様々なテクノロジーを有している。

 しかしである、この技術も主に人材という資源に立脚したものであることを忘れてはならない。いつ枯渇するかわからないとの危機意識を持ち、もっと大掛かりな未来への投資が必要ではないのだろうか。
前述した「マスダールシティ」の投資額は220億US$とのことである。日本円では約2兆円で、政府の決断さえあれば、これ位の未来型公共投資は、子供手当てや高速道路無償化等のばらまき政策を見直すことで、簡単にできるのではないか。