木の根道と生命力

生命の　力身にしむ　木の根道
　　　　　　　　　　　　鞍馬山

　この場面に来ると、植物の生命力の逞しさを骨の髄まで感じます。そして、画像で見る人間の血管や神経細胞の縦横無尽に展開するネットワークを連想します。
　木の根道には説明の立て看板があります。曰く；「木の根道は、硬い地質のため、杉の根が地中に入り難く、地表を這っている珍しい姿です。木の根は樹木を育て生命を支える大切な働きをしています。できるだけ踏まないよう、やさしく接してください。」

奥の院へ汗みどろ

ケーブルカーには　乗らんぞ鞍馬の　法師蝉
奥の院へ　歳感じつつ　汗みどろ

　15年前のつもりで、叡山電車の鞍馬駅から法師蝉と語りながら歩き始めました。でも、甘かったであります。奥の院への道は急坂で、とても長く感じました。記憶では、駆け上がり駆け下りたはずでした。人ともほとんど出逢わず、分かれ道が何か所かありましたので、不安も感じました。でも、歴史を思い出しながらの山道は楽しいものでもありました。