汝に会ひに 来にけり礼文 敦盛草
レブンアツモリソウ 心にともる ほのぼのと
見入るほど 礼文敦盛 去り難く
礼文町高山植物園にて
レブンアツモリソウ(礼文敦盛草)を見ることは長年の夢でした。レブンアツモリソウはラン科の一種で、その開花時期は5月下旬から6月下旬です。今回の礼文・利尻の旅は7月でしたが、幸いにも礼文町高山植物園で会うことが出来ました。
レブンアツモリソウは礼文島にのみ分布し、他の地域で咲くアツモリソウの花はピンクや赤紫色です。レブンアツモリソウは淡黄白(クリーム)色で、高貴な感じがします。
アツモリソウの英名は「Ladys Slippers」や「Slipper Orchid(蘭)」で、あまりに即物的で夢がありません。
レブンアツモリソウの英名を検索しましたが、下記の学名しか見つかりませんでした。
学名はCypripedium macranthos var. rebunense、
意味は;Cypripedium(アツモリソウ属)、 macranthos (大きな花、蘭)、var. (varietas変種)、rebunense(礼文の)
敦盛草の名前は、花の形を平家物語に出てくる平敦盛(たいらのあつもり)が背負っていた母衣(ほろ)に見立てて名づけられたとのことです。母衣とは、背中に流れ矢を受けるのを防ぐ役割を持つ布です。この花を前に、吉川英治さんの新平家物語の一場面を思い浮かべもしましたが、けっこう長い時間、ただただ見入っていました。
今回で、ようやく礼文で出逢いましたお花の紹介を終わります。次回からは、利尻島のお花巡りをさせていただきます。