妻はアルツハイマー型認知症だった 介護終了・・・介護者のゆくえ

妻は入居中の特養で平成28年6月4日最重度の段階で永眠しました
妻の遺言を一生忘れないで生きていくつもりです(秘密)

諦めかけていた私には奇跡に思える言動が暫らくぶりに起きました。

2012-06-04 23:10:54 | アルツハイマー型認知症

3日毎の妻の夕食介助(17:45~18:30)に 施設に行ってきました。


面会して いつもより 何となく精彩を欠いている感じでした。

左隣に椅子を並べて座りましたが 声をかけても肩に手をかけて話しかけても

こちらを振り向きもせず 真っすぐ何かを見つめるでもなく ただ眼を開いてるだけ

の様に見えました。


また 階段を1段下がったのか しかたがないと認めるしかないと 私は落ち込んだ

気分でした。


家を出るとき 何となく何か起きる予感がしたのです。

食事は40分かけて完食だったので これで良いのだと自分に納得させた。


なんとなく気分がすっきりしなかった。

この時 少し離れたテーブルで食事の終わった男性の入所者さんが車椅子で

私たちの所にやって来ました。

 

3人とも向き合うように車椅子を動かした。

妻は依然として無表情で 眼は何処を見ているともなく ただ開いているだけだった。


この時 この男性の入所者さん 突然 親指を立て「とうちゃんのことは判るんだバイ!」

と、私と妻に向かって言った。


この入所者さん 毎回来て同じ事を訊いてます。

私はいつも 「分かっているよ」 と答えてました。


今日に限って始めて 「分かってないようだ」 と言ってしまった。

すると

奇跡です

妻の瞳が生き生きとしてきて 以前の笑顔に戻って 隙間の広がった上前歯を出して

今出来る限りの笑顔を創って 口を開いて声を出して 「わかってるよ!」 と

私をはっきりと見つめて言ったのです。


私には この出来事は奇跡に思うのです。


すぐに職員さんに このことを伝えました。

職員さんは 「嬉しい出来事ですね」 と言ってくださいました。

この男性入所者さんに 「ノイ子さんに もっと話しかけて!

 と言ってくださいました。

私は今日は一転して爽快な気分を迎えられました。

男性入所者さん 職員さん 妻 に感謝します