指揮:飯森範親、ヴァイオリン:イザベル・ファウストでブラームス/ヴァイオリン協奏曲。
ブラームスといえど大仰にならずとにかく美音。
昨年10月の松田理奈&広上淳一/京都市響の演奏でも松田さんの美音に酔いしれたが、一音一音に魅惑的な甘さを醸し出していた。この日のファウストさんはヴァイオリンそのものが発する音を大切に、何も足さず何も引かず、といったアプローチ。
ブゾーニ版のカデンツァは初めて聴いたが、もう少し愉快なティンパニ伴奏なのかなと期待していた。トレモノが弱---->強---->弱と地味に動く。
このティンパニの動きを注視したためヴァイオリンの演奏を聴くことがおろそかになった。このカデンツァは一回聴けば十分だ。
この演奏の前にはJ.シュトラウス「トリッチ・トラッチ・ポルカ」、プログラム後半にはバルトーク「管弦楽のための協奏曲」が演奏された。