あすにゃん日記

500字程度のエッセイを書きます。

合唱サークルの話:時代に取り残されて

2019-09-07 15:12:49 | 日記
合唱サークルの話です。
 盆休み、おばあちゃんの家にやってきた娘夫婦と孫が、夜8時になったとたん、とてもつらい仕打ちをした、という合唱サークルの会員さんの話。仮にそのひとをYさんとします。
 そのYさんへは、娘夫婦も孫も大好きなんです。おばあちゃん、おばあちゃんとじゃれついたりして。
 ところが、夜8時になったときに孫が元気よくこんなことを言い出したのです。
「おばあちゃん、ぼく、サッカーを見る!」
 テレビで見たい番組が、サッカーだというのです。サッカーに関心のないYさんは自室にひきこもり、自分の好きな番組を見るのです。そして、リビングで笑い声や歓声が起きるのを聞きながら、さびしさに泣くのです。
 それを聞いていたKさんは、
「わたしの娘も同じことしたよ。あるとき、わたしに、娘が、『いまから食事に出かけるよ』って言うから、いっしょに連れていってくれるのかと思ったら、親子だけで行っちゃったの。わたしと好みが違うからって、ひどいじゃない?」
 さびしい思いをするぐらいなら、若者に合わせなさいというのは簡単です。七十年生きた人間が変わるのは、簡単なことではありません。若者が、少し老人に譲ったらいいのにと思った今日のサークル日記でした。
 

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