今金町が今季限りで廃止する方針を決めたピリカスキー場
【今金】町は、町内美利河のピリカスキー場を今季限りで廃止する方針を固めた。若者のスキー離れに加え、リフトなど の施設が耐用年数を迎えるため、町の負担が大きすぎると判断した。しかし、道南有数の本格的なスキー場として親しまれてきただけに、利用者から「残す方法 はないのか」と存続を求める声が上がっている。
同スキー場は、1990年12月に開業した観光施設「クアプラザピリカ」の付属施設で全5コース、全長1300メートルの2人乗りリフトを備える。クアプラザは、第三セクター(社長・外崎秀人町長)が指定管理者として運営している。
1シーズンのリフト利用者は、ピークの92年度に3万人を超え、せたな、八雲など道南各地から足を運ぶスキーヤーも少なくなかった。
しかし、90年代後半から利用者は徐々に減り、昨年度は7千人にまで落ち込んだ。維持費約2千万円に対し、利用収入は約860万円にとどまった。
さらに、夜間照明用の地下埋設ケーブルやリフトなどが来年度に耐用年数を迎える。町によると、これらの更新や改修に約1億6千万円かかるという。
町は11月上旬、地元のスキー関係者らを対象に報告会を開き、廃止の方針を伝えた。しかし、今金町スキー連盟の白岩正美会長は「もっと前に知らせてくれ れば、存続のための提言ができたのに」と話し、ピリカスキー学校の垣本利光校長も「教育の場としての価値は高く、(廃止は)受け入れがたい」と戸惑いを隠 さず、存続を求める声が強い。
町は年明け以降、一般町民を対象にした懇談会を開き、廃止の方針を伝える考え。外崎町長は「今後も運営し続けるには、10億円以上を投資して施設を抜本 的に更新する必要があり、町財政を圧迫する」と理解を求め、「施設を買い取り運営したいという民間企業があれば、歓迎したい」としている。
リサーチ:テック サイバーファーム ウェア(半田貞治郎)
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