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思いが夜空に打ちあがる~片貝まつり

2016-09-15 22:14:00 | 花火

▲10日夜10時 祝成人蝶世会。夢・希望・輝く未来 この感激を胸に大きくはばたけ 世界一正四尺玉 昇天銀竜黄金千輪二段咲き 片貝町民一同提供、協賛:片貝町煙火協会、片貝煙火工業

 わずか4000人ちょっとの町民が、この年成人を迎える蝶世会を全力で応援する、それが片貝の正四尺玉の願い、意義、祈り、思い…。そのすべてを乗せて、浅原の空に銀の曲を引き、ぐんぐん上る。直径120cmの大玉は、最高地点でその内包する力で割れ、椰子の芯を引き、彩色の小割を散らす。1拍おいて、まばゆい黄金の花をその外側に満開となり、固唾を飲んで見守る者の体を衝撃波が貫いていく。

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※黄文字は実際に番付に書いてある文言です

 越後三大花火のトリを務める片貝まつり浅原神社秋季例大祭奉納大煙火は、9月9・10日と日付固定である。なお、越後三大花火すべてが日付固定である。
 日付固定花火のメリットは花火開催日を間違えないことぐらいだが、デメリットは平日開催になるという点。それでも何年か経てば曜日が動いて参加しやすい年が来る。片貝はそれが今年(金・土)と来年(土・日)となる。

 前週末開催だった時には、本当に馬鹿みたいに人が増えて、辟易した。今年もあれが来るのかぁと、ちょいちょい頭を抱えていたものである。
 その思いは若干こじれて、祭り前夜の木曜日に帰省を決行することとなる。たまたま空荷で新潟を往復する方がおり、ちゃっかり荷物として乗り込ませていただいた(その節はお世話になりました。ありがとうございます)。


 日付が変わる前に実家に到着し、翌朝起きたら弟がいた。仕事が休みということだったので送ってもらう。今年は7番目であった。
 当日桟敷の方はその時点では数人のみ。やはりまだこの日は平日だし、天気もいまいちだしな…。桟敷席はそれでも数十人は並んだが、こちらはそれほど伸びず。開場時間になり入場。会場後方の縦2席が三脚撮影用の席でそこに陣取る。なお座り撮りなら、この席でなくてもOKのようであった(なお入場料のほか、三脚代要)。

 新たな片貝タオルをゲットしていったん帰宅。日が傾くころに再出発。バスの外にはわずか虹が残っていた。あれ、これって昨年のデジャヴ!?
 現場に戻ってからも雨が降ったりやんだり…。屋台がにぎやかに脇の坂を上るうち、雨が上がりきらないままに、打ち上げ開始時間となる。



▲大スターマイン
 数は多くはないが、スターマインも奉納される。紅が観客のレインコートにも映る


▲10号3発。例年花火愛好家さんが奉納してくださいます。ありがとうございます。



▲尺玉10発 亡くなった方の友人による追善供養の花火。すべて大柳火という花火であった。

 大柳火は和火系大引の片貝名物ともいえる花火で、追善供養で上げる人も多い。
 ほかの花火に比べると圧倒的に暗くて決して派手ではないが、ゆったりと夜空に星が火を引くのが好きだという人は少なくない。私もそうだ。しかし、まさか徹頭徹尾大柳火でくるとは思わず、どこでシャッターを切ろうか(時々明るい洋火が突っ込まれることはよくあるので)後半はドキドキしながら見守っていた。



▲大柳火もひとつ。

 例年、大柳火まつりは10日だったのだが、今年は圧倒的に9日に多かった。



▲9日 夜9時 日本一、日本一の正三尺玉
 家人2名の追善供養のために個人名で打ち上げた正三尺玉は見事でした。



▲そしてまた大柳火。しつこいほどに大柳火(私セレクトですから)



▲パックリしているけれど、気になった玉。染め分け星の染め分け変化。2色から3色への変化だが、赤→緑、赤→青と紫→緑、紫→黄が混在し、配置的には2色→4色への効果を狙ったか



▲今年多く見た椰子芯イエロー千輪。ほかにも黄星が結構使用されていた。推しなの?




▲星屑スターマイン
 今年、還暦ということで奉納した知人の花火。自分の還暦関係ないがなって感じで、推し事邁進であった。おめでとうございます!(実は2日目もある)



▲万華鏡2発
 万華鏡は別会社が商標登録しているので、芯入彩色八方咲とでも言わねばならぬか…。




▲団体ツアー参加者一堂による特大スターマイン。

 片貝の花火は、イベント花火ではなく奉納花火であるという趣旨を理解いただくため、団体ツアーでお越しの方々からも少しずつ負担をいただいて打ち上げるもの。今年はもっと大勢の観客が来るかと思ったけれど、思ったよりは少なかった感じがする。どこか別どころに観覧席を設け、そちらへも誘導されているのだろか…? 忍字亭辺りはどうだったかな?
 ツアーの方も、添乗員を駆り立てて、自席で「あっがっれ‼ あっがっれ‼」ってやればいいんだけど、やってないよね。今年某社はかなりいい席(お立ち台と本部席の間)にあったと思うのだが…。




▲八方牡丹の色バリエ



▲椰子芯千輪。人気の片貝ブルー



▲謎玉その2
 牡丹星による立体染め分けなのかな? 以前某所で「越後の花手毬」って上げていたと思うけれど、こういう玉の方が良いかもね



▲9日夜10時打ち上げ 四尺玉コラボレーションチーム奉納 世界一、世界一の正四尺玉
 轟音 地を揺らして 突き上がり、浅原の杜 黄金色に 染め尽くす 片貝の山に広がる四尺玉!


 花火の最中にも雨が降ったりやんだりで、1日目が終わった時に改めて気が付いた。観客少ない…。四尺終了と同時に片付け始めて、裏道を通ってシャトルバス乗り場へ行くのだが、裏道を回らなくてもいいほどに表の参道がガラ好きであった。
 約20分ほど歩いてバス乗り場へ。臨時の路線バスの方は時間前だというのにもう乗れない状態。定刻15分以上前だというのに早くも出発していった。それだけ早く引き上げた人が多かったということかしらね。
 2台目に乗り込んで帰宅。



 2日目は、体調のめぐりあわせが良くなかったが、並ばないわけにはいかず、目覚ましよりも早く6時前に起床した。身支度しているうちに、6時の雷が聞こえた。昨日より少し遅く路線バスで出発。通常のお仕事の方のほかに、明らかに片貝場所取り風情が1名紛れ込む早朝のバス。バイパスの臨時バス停から浅原神社へ。昨日と同じように並ぶ。うん、こっちは昨日とあまり変わらない人数だな…って目を上げたらたまげた!
 当日桟敷席の販売待ちの列がすでに坂の下まで延び、折れ曲がった先にまで続いている…。そりゃ、土曜日だから大混雑は予想していたけれど、これほどとは…。中には明らかに月齢半年未満の乳飲み子を抱えた若いお母さんまでおりまして…。
 とか言っているうちにさすがにこちらの観覧席も結構人が並んできたので、土俵添いに列が切られる。

 10日は、奉納相撲も行われる。浅原神社の土俵は何とか規格をクリアしているいい土俵だそうで、この日は県の大会が行われる。社務の方々が、朝から掃き清め、ちゃんと土俵に縁起物を埋める準備をしていた。

 なお、会場では朝7時半に社務の人や地元の人が集まり、桟敷席&周囲の清掃、およびゴミ集め(ゴミは持ち帰ってくださいと言っているのにどうしてこんなにゴミが出るのか!?)、そして分別が始まる。
 片貝町は小千谷市に属し、小千谷市ではプラスチックはすべて資源ゴミとなる。なので誰かが置いていったプラスチック容器はすべて資源ゴミなのだが、ちゃんと洗って乾かすという作業が必要。おばちゃんたちは水舟にプラゴミを浸け、洗って乾かして分別してって作業を延々と何時間も続けていった。町の小さな祭りだから、全部自分たちでやっているんだよ。
 金を払っているからゴミぐらい捨てて行ってもいいだろうって思っているのなら考え方を改めてください。翌朝の清掃作業を見てもそれが言えるのか!? 片貝にまで来て人に迷惑をかけるなら、来ないでいいんじゃないだろうか…。


 時間になったので入場開始。
 当日桟敷の方も、販売を始めた。その時点で並んでいる人でお仕舞いと聞こえたが、後でよく見ると、午前の部の販売終了ということで、すでにその張り紙の後ろに何十人も並んでいるような状態であった。えっと公式になんて書いてあったっけw
 今日もいったん実家で休んで夕方再参戦である。昼花火は、体調のいいときにね…。

 夕方、再度片貝へ。昨日お会いできなかった人何人かと会う。さすがの土曜日だなぁ…。

 道は人であふれ、参道は混みあっているので、脇の道からするすると会場へ。参拝なら、朝のうちに済ませてあるし御神酒も頂いている。

 天気は上々、風向きもよい。最高のコンディションで打ち上げ開始時刻となる。だけど体調がなぁ…。



▲本日も大柳火からw 大スターマインが後半大柳火をひたすら上げる内容であった。分かってらっしゃる!



▲尺1発 たしか知人の追悼花火だったと思う。

 今年、知り合いが二組奉納したのだが、私自身が奉納したことないので、あまりお役に立てなくて済みませんm(_ _)m ライフイベントもないしねぇ…w



▲昨年、目を見張ったこの玉、今年も見ることができてよかった。もっとサービスしてくださってもよくってよ…。



▲椰子芯青千輪と赤千輪同時打ち



▲大柳火。この日も結構見られて…。奉納してくださる皆さま、ありがとうございます。



▲ハート芯。すっかり定番化しましたね



▲お魚芯。海のない片貝で見るのはまた感慨深い(これちゃんと撮っていないのに上げる横着)



▲八方咲3発。紫→点滅赤、紫→点滅青、紫→点滅緑と変化。しなやかにゆったりとしたさまがいい雰囲気。単体ではなく、こういう組み合わせの効果が、×n以上になるって分かってやっているのがいいんだよなぁ



▲銀芯紅点滅千輪。片貝煙火の千輪バリエーションは本当に凄い。ひと手間余計にかかるだけに作る方は大変なんだろうけれど、ぜひ頑張って続けていただきたい。



▲新小千谷総合病院が来年1月に開業することを記念しての超特大スタマ。イオンの隣にある超特大のビルがソレです。今後、風船一揆で怪我してもすぐ隣が病院だから安心だよw
 しかし、信濃川も八海山も見えない病院なんて、十万億土の西脇順三郎先生は何を思われるであろう…。

 そして、イオンに花屋と果物屋ができそうな予感だな…。そこは星野屋カムバックで!
 というか、現小千谷総合病院と魚沼病院はどないなるんですかね?
 →http://www.city.ojiya.niigata.jp/soshiki/kensetsu/nishiojiya-kihonkeikaku.html
 どうやら図書館移転とともに複合施設を作るらしい…。




▲片方が低くなったので見た目が良い(本当はよくない)



▲椰子芯点滅千輪。この色の雰囲気が良い



▲団体ツアー参加者一堂による特大スターマイン。
 10日も打ち上げられる特大スターマイン。このシステムの素晴らしいところは、大手旅行会社も、地元の小さい宿企画ツアーも、同じ名称で、同じ玉を一緒に見てうれしいと思うところだろう。番付に参加宿名が記されているから、来年に向けてチェックしてみるのもいいかもね。



▲変芯青牡丹
 片貝の青は、時々ハッとするほどに美しく感じる瞬間がある。



▲10日夜9時 石油資源開発株式会社提供 日本一正三尺玉
 地域の皆様と片貝の地に感謝の気持ちを込めて、片貝鉱場の安全操業と天然ガスの安定供給を祈願

 片貝ガス田って実は日本一大きなガス田なんだよね。
 もともとこの界隈は天然ガスの産地で、小千谷市は結構早い時期から都市ガスで、上京先がプロパンでびっくりしたという定番ネタ。



▲万華鏡スターマイン




▲星屑スターマイン
 前夜に続いての知人による奉納。前日とは打ち上げ内容を変えて、しかも彩色二尺を引き連れての打ち上げとなる。このために何度も小千谷と往復していたという話も聞いていて、まさにその苦労が報われた瞬間なんだと思う。
 本当に、おめでとうございました。100歳までお元気で、古希、喜寿、傘寿、米寿、卒寿、白寿、そして大還暦!!と花火を上げて続けてください!!



▲尺玉2発同時打ち・大柳火



▲尺 椰子芯入色牡丹(5枚横並びコンポジ)
 いろんな色が次々と打ちあがって、楽しい



▲ニャンターマイン
 今年は10日に日付が移っての打ち上げ。たくさんの猫が浅原の空に舞った。もう、猫派はみんな片貝においでよ!!
 
 そういえば、この日は久々に「はずかしがり屋のたぬきくん」も見かけたんだよなぁ。



▲平成会 ○特スターマインに続いて上がった正三尺玉
 祝42歳厄年満願 会員各位の健康祈願 昭和に生まれ平成育ち。故郷と家族への感謝をいつも忘れず、仲間と共に生きてゆく。



▲尺 大きなサクランボ
 最近、別の煙火店で、ちゃんと実が丸いサクランボ千輪を見たのだが、その何年も先からこれを打ち上げているこっちが本家、



▲尺 紅芯青牡丹
 この紅芯の動きがちょっと気になってね。吊ってるの?って思うような動きを見せていたのは気のせい?



▲大柳火に明るい星が入ったもの。親星と適正絞りが異なるので、手を出さんでおったのだが、なぜか撮っていた。黄色、赤、青の星が入るだけで、かわいくなる不思議



▲四重芯さざ波菊覆輪
 なぜか一瞬ざわついたが、覆輪だよって言うと落ち着いた。覆輪じゃなくて主役張っちゃったけど…w



▲成人蝶世会 超特大スターマイン
 数えきれないありがとうを ゆとりなりに伝えます。僕らが歩いてきた20年、気付けばいつも傍らにいた蝶×4(ここ「チョウチョウチョウチョウ」と読む)いい感じな仲間たち。皆様方の支えのおかげでサナギから立派な蝶になりました。感謝の気持ちを込めて…。今宵の空に44人の思いよ、大きな"わ"になり舞い上がれ!

 そしてこの成人たちをお祝いするのが、冒頭の町民一同による四尺玉なのである。

 まさにこれが片貝。



 今年もこれだけの花火を見せていただき、ありがとうございました。いろんな人々の個人的な思いも、みんな浅原の空に吸い込まれて行って、きっと思い人に届いたことでしょう。
 ありがとう片貝、ありがとう浅原神社! 

 来年も素晴らしい花火が見られることを願って…。

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