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ヒガンバナ咲く秩父へ

2013-09-28 21:38:00 | 

▲札所3番 常泉寺。夏、アジサイに囲まれる観音堂は、秋、彼岸花が彩る

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 ヒガンバナを撮りに秩父に向かう。
 とはいえ、朝一番列車で行くつもりが寝過ごしたので、予定より1時間以上後の電車で向かう。
 ウチから秩父に行く安いコースは4回も乗り換える少々複雑なコース。秩父に向かう西武池袋線は結構混雑している。そのほとんどは「高麗」で下りていった。あ、大多数は巾着田なのね。


 実はヒガンバナは新潟在住時にはあまり見たことがない。ウチの周りは区画整理された田んぼばかりだからなのかもしれない。棚田も区画整理されているしね。

 山口百恵の歌「曼珠沙華」は知っているのだけれどね(年代バレバレ)

 巾着田の圧倒的な密集花よりも、関西や九州に多くみられる田んぼの畔の彼岸花にどこか憧れを持っていたのは事実である。それが、ふとしたことから横瀬の方の棚田でもそんな彼岸花が見られるということを知る。それも埼玉県最大級の棚田でということである。
 だけど、旅行業界の隅っこにいる私もそんなことを知らないし、知名度もまだそれほどないらしい。ただ、そこに写っていた画像がとっても良くて、とりあえず行ってみるべと思った次第である。
 だけど、秩父である。
 それだけで行くのはもったいないということで、札所1番から9番を武甲山に向かって歩き遍路の真似事をしてみたりする。納経とかはしないので、なんちゃって歩き遍路である。
 しかも山中の2番は除いているし、8番もこの時期は面白くないで(おすすめは11月中旬以降よ)行かないにしよおっと始めから決めていた。

 9時のバスに乗っていたのは述べ5名。一番最後まで乗っていたのは私であった。
 ものの本には、1番札所まで行くバスは少ないから要注意とあるが、実はひとつ前のバス停までなら結構(田舎にしては)出ている。
 ということでまずは1番札所へ。
 
 実は今日、「秩父札所めぐりウルトラマラソン」が行われていた
 http://chichibufudasyo-ultramarathon.com/course.php

 マラソンの人がいたら混んでて嫌だなぁって思っていたら、1番の辺りの通過予定時刻は朝の6:45頃だったらしい。いったい、ランナーはいつから走り出しているのだ!(今よく見たら、スタート5:30だって…)

 2番はパスして、3番に向かう。
 3番は赤い花に覆われていた。ヒガンバナだ。
 秩父はヒガンバナが多いのね。意図的に庭に植えているようだし、休耕田や果樹の下草にも使われているようだ。札所でもいくつか咲いていたが、ここはなかなか雰囲気が良かった。もともとアジサイでも有名な寺であるので、花の寺なんだろう。

 そこから4番へは江戸巡礼古道をたどる。歩行者専用橋にはお遍路さんのシルエットが描き出されていた。




▲石仏の多い札所4番 金昌寺。一列に並んだ石仏を見て、EXILEゐえZOOが思い浮かび、ここから先ずっと「Choo Choo TRAIN」がヘビロテ(笑)

 4番は大きな草鞋とカワイイにゃんこがお出迎え。
 石仏の多い寺で、なかなかユニークなものも少なくない。ここで昼近くになり、持参のおにぎりを頬張る。

 5番に向かう途中、武甲山がドン!と正面に出る。山の中腹から白い煙が立つのが見えた。


▲寺坂棚田 秩父の雄、武甲山が対面にそびえたつ

 5番から6番に向かう途中に棚田があるはず。そんなことをボーっと思いながら歩いていたら、小さな看板を見つけた。下から上がるのは実に地味な入口であった。坂道を上がっていくと、彼岸花に彩られた棚田が登場。
 寺坂の棚田である。


▲寺坂棚田 中央右にそびえたつのがセメントプラント

 説明文には埼玉県最大級の棚田とある。ただ、耕作放置が進んで荒れていたのを平成13年から復活させていって、今は往時の8割まで復興しているという。
 半分ぐらいは稲刈りが済んでいるようだ。刈り取った稲は、田んぼに組まれた「はさ」にかけられ天日干し。そもそも稲刈りそのものも機械ではなく人力作業であった。


▲寺坂棚田 EOS60Dのバリアングルで思いっきり下からなめてみる
 
 明日、ここで彼岸花まつりが行われる。
 http://www.yokoze.org/2013/09/5707/

 イベントの前日だから、それともやはり知名度が劣るのか、ここを訪れている人は圧倒的に少ない。この日はカメラマンばかりが棚田に点在するような状況であった。


▲寺坂棚田 まだ左翼の棚田は稲刈り前。奥手なのかな


▲寺坂棚田 黄金色と朱色はなんかめでたい



 棚田を後にして6番7番に向かう。
 朝こそ寒いほどだったが、お日様を受けて歩いていると結構暑く感じ、体力が奪われていく。結構疲れてきて、お茶では体が満足しない。道端の自販機の冷たい飲み物がありがたい。


▲札所6番 朴雲寺。ここに納められている仏様は、かつて武甲山の山頂に安置してあったものだという。石灰岩採掘が始まって別の寺に移されたのを、札所再編を機にこちらに移って来たそうだ。実は、11月23日に同じ境内に安置されているお稲荷様の祭りで花火が上がるらしい。…気になる。



 9番に到着したのは15時過ぎであった。

 まぁ、お仕事先の歩き遍路のツアーでも1番から7番まで1回だから、ちょっと余計に歩いた気分である。




 横瀬駅から電車に乗って帰途に着く。各駅停車はさすがに空いているがなにせ単線西武秩父線。対抗列車がすれ違いポイントで結構遅れていて、こちらには何の落ち度もないのにダイヤが遅れていく。停車時間が長く段々ウトウト。
 目が覚めたのは高麗で巾着田帰りの観光客が大量乗車して来たときである。

 結局代や遅れは最後まで続き、飯能で乗り継ぐはずの電車は既に行った後であった。次の電車もすぐ発車するとかで、あわてて乗り換え。
 そして、走り出して電車の中で定期入れがないことに気付く。PASMO定期券だったのでちょっとショックだった。多分乗り換え時だろうと見当をつけて、とりあえずいちばん近い駅で駅員を通じて飯能駅に問い合わせ。この時点でまだ届出がないとのことで、とりあえず西武線の最終下車駅国分寺まで行ってみる。ここでも遺失物チェックをしてもらうが、まだ届けは出ていないという。私の乗っていた電車は回送されたというと、車庫に入ったのなら明日の朝まで待ってみるのも手かもという駅員の言葉を信じていったん家に帰ることとした。
 仮に明日見つかったとしても飯能まで行くのは面倒くさいなぁって思っていたら、家の電話がピカピカしている。なんと全然違う駅から取得物の案内が来ていた。しかもやけに近い駅。そこならバスで行けるということで、ホッとした夜である。
 
 なんちゃって遍路でも一応観音様のご加護があったということだね。



▲武甲山は石灰岩の山。セメントの材料として今も山半分が採掘され続けている。今回、初めて発破の瞬間を見た。5キロ位離れていたので、だいぶ経ってから音が追いかけてきた


▲武甲山とセメントプラント。消費される山と消費する企業



 なお、本日の歩数は25724歩 約18キロであった