ある痴漢事件を発端に母親たちが暴走する・・・別の痴漢事件で捕まったところを線路に逃げて曳かれて死んだ息子が冤罪だったと信じる蜂須賀恵理子。痴漢事件の被害者の母で娘に嫁を託す元モデルの夏川美香。会社経営者の御曹司な加害者の妻で何度の流産を乗り越え新たな命がやっと安定期に入った高奈琴絵。美香の娘が友人たちと一緒に毎日しつこく痴漢をしていた琴絵の夫を捕まえたことに端を発し・・・恵理子の妄想は暴走し、美香は怒り、琴絵は母に新しい命の父親像に絶望しだし・・・その他いろいろな人間の思惑が新たな事件を巻き起こし・・・と言う感じですか。
さすがイヤミスの女王、真っ黒です(笑) もうね、毒しかない。そこへ追いガツオのような追い毒が足されます。独善・妄想・利己主義・適応規制のモンスターたちが闊歩する物語。でも身の回りに居そうな(と言うか居ますね・・・)ところがよりホラーです。きっちりミステリィではあるけど、むしろリアリティあふれるホラー? 読んでて気分的にはローにならざるを得ないですが、読み続けたい、読み切りたいと言う・・・いやイヤミスっぷりに感服です。
面白かったです・・・かな?
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