花男の物置部屋 引っ越して3箇所目

備忘録的に食ったもん、読んだもん、聴いたもん等を書いてます。

「アミの会(仮) 迷 まよう」 アンソロジー

2024-09-15 20:13:27 | 活字もすっげえたまには読むぞ

 

これもアミの会物。購入済みの姉妹作? 「惑 まどう」と合わせると迷惑になる仕組み??

大学出て就職した会社が倒産して、職を見つけたのは実家から離れた東京だった。そして安アパートで独り暮らしを始めた初美。深夜の洗濯機の騒音が上の階から。しかしその部屋は空き部屋だと言う=未事故物件/近藤史恵 痛飲して記憶なく自宅で目を覚ますと、どこから失敬して来たかわからないぐい飲みが出てきた。出元を探るうちに蘇る記憶。それは自分の家と間違えて上がり込んだ「迷い家(仮)」から失敬してきたものだった=迷い家/福田和代 離婚を決めた両親。そのどちらについていくかは私と弟にとっては重要な問題だった。二人の査定のために検討期間をもらった果穂は=沈みかけの船より、愛をこめて/乙一 夫に反対されながっらも強行した海外旅行中、トイレ休憩中に何もない場所で置いてきぼりにされてしまう。その後何とか通りがかった車に乗せてもらうと荷物を奪われ何もないところで放り出されてしまい=置き去り/松村比呂美 もうすぐ取り壊しになる先輩の家系のある屋敷内「迷路」でかつて起き人死にがいくつか?なんか現場に行くことになって、その迷路には銀髪の女性、古物取り扱い銀猫堂の主人が何故か居て=迷い鏡/篠田真由美 人生の選択を常に間違っていた。そしてその終焉にと駅に立つ。電車を3本見送って、目的の電車はもうすぐやってくる=女の一生/新津きよみ 妻に先立たれ、定年の2年前にリストラされ、何もすることが無くなった。それでも何かをと蝶の写真を撮り始める。沖縄から台風に乗って迷い込んできた蝶の写真を撮りに向かった先で起こった出来事は=迷蝶/柴田よしき 編集者に「知ってるか?」と尋ねられた覆面作家は女性らしい。彼女になんとなく心当たりがある。10年前のある友人との再会の時の出来事が=覆面作家/大沢在昌 そんな8編。

 

短編だからあっさりとしながらも、それぞれロイロな仕掛けやドラマがあってなかなか粒ぞろいだった気がします。良い意味で?頭が抜けた作品も無ければ、これは苦手だなと言うのもなく・・・ベストトラックも選びづらいかな。

 

面白かったです。

 

他前に読んだアミの会物

「おいしい旅 初めて編」 アンソロジー

「おいしい旅 想い出編」 アンソロジー

「おいしい旅 しあわせ編」 アンソロジー

「ここだけのお金の使い方」 アンソロジー

「キッチンつれづれ」 アンソロジー

「怪を編む」 アンソロジー (アミの会)

「アミの会(仮) 初恋アンソロジー」 アンソロジー

 


「アミの会(仮) 初恋アンソロジー」 アンソロジー

2024-09-09 18:10:18 | 活字もすっげえたまには読むぞ

 

またアミの会物です

 

高校時代好きだった男の子とその男の子が好きだった女の子とそれぞれの現在と=レモネード/大崎梢 かつての親友の不幸な結婚と老いらくの恋を装った脱出への試み=アルテリーベ/永嶋恵美 還暦同窓会で再開したあの頃ちょっと好きだった男子は今、そして恋をなかなか出来ない娘には痛い男が寄り付く=再燃/新津きよみ 休館となったある彫刻家の記念館に行きたがる骨董品を持ち込んでみたら=触らないで/篠田真由美 友達の祖母と友が海外に行ってる一年の間の定期デート、特に映画と彼女の亡き夫が遺したもの=最初で最後の初恋/矢崎在美 涙を流す幽霊画と描かれた人物の気持ち=黄昏飛行 涙の理由/光原百合 介護施設で現実と異なるはずの初恋の相手であるカンジさんの想い出を語る複数の認知症の女性たち=カンジさん/福田和代  中学の時初めて同士だと思えたコウちゃんが思えば自分の初恋で会えなくなってからついに再開したのは運命か=再開/柴田よしき 先方の強い希望強引に組まれたお見合いで、「ああ・・」と見覚えがあったのは彼の隣にいる=迷子/松村比呂美 そんな9編。

 

色々ですが、それぞれそれなりに味わいがあったような・・・

 

まずまず面白かったです。

 

他前に読んだアミの会物

「おいしい旅 初めて編」 アンソロジー

「おいしい旅 想い出編」 アンソロジー

「おいしい旅 しあわせ編」 アンソロジー

「ここだけのお金の使い方」 アンソロジー

「キッチンつれづれ」 アンソロジー

「怪を編む」 アンソロジー (アミの会)


「怪を編む」 アンソロジー (アミの会)

2024-09-06 21:18:52 | 活字もすっげえたまには読むぞ

アミの会のアンソロジー。ショートショートを集めて実に25編=参加してる作家さんも25人。

 

ショートショートってストーリーよりは、どうしてもどんでん返しな定型に沿った仕掛けやテクニックになって嫌いじゃないけどそれほどでもとどちらかと言うと苦手意識があります。でも、なんか良かったですね。読み易方と言うか、絵と言うより大量の模様のコラージュに向き合ってるような気持ち良さはあって・・・退屈せずなんとなく世界観に入れた様な・・・

 

結構悪くなかったです。ショートショート好きの人はどう感じるんだろう?

 

 

他前に読んだアミの会物

「おいしい旅 初めて編」 アンソロジー

「おいしい旅 想い出編」 アンソロジー

「おいしい旅 しあわせ編」 アンソロジー

「ここだけのお金の使い方」 アンソロジー

「キッチンつれづれ」 アンソロジー


「バチカン奇跡調査官 ウエイブスタンの怪物」 藤木 凛

2024-08-31 17:22:02 | 活字もすっげえたまには読むぞ

バチカン奇跡調査団シリーズ全部入れるとシリーズ第25弾、短編集としては第7弾かな。

 

「貧血の令嬢」:ある食品会社の著名な先祖が遺したレシピを観たいロベルト。その代わりに12歳の偏食の娘が食べられる料理をと依頼され、平賀と類似する少女が愛しくもあり彼の助言も借りて準備した料理は・・・

「ウエイブスタンの怪物」:平賀の親戚がとある貴族に婿入りすることになり、結婚式での新郎側のゲストの人数カサマシのためロベルトも誘いその帰属の屋敷を訪れる。予期せぬ知人も来てたりしてなかなかいい感じだったが、その夜あるゲストが「怪物」に食い殺された様な無残な姿となり翌朝発見され・・・

「受難のカーニバル」:姉の予言で近しい二人の神父が大剣に刺されると知らされたシン博士は、ロベルト&平賀の事に違いないと二人を閉じ込めて運命の日に危険が起きないように画策し、一方の二人はどうしても行かなければいけない公務のため軟禁場所から脱出を試みるが・・・

「番外編・遭遇者たち」:バカンスで訪れたネミ湖で不思議な現象を目撃した平賀とロベルト。しかしその後二人は異世界に・・・??

そんな4編でした。

 

少女のために最新技術も織り交ぜてレシピを工夫する「貧血の令嬢」が一番好きでした。王道は「ウエイブスタン・・・」ですね。サスキンス&エリザベートも出て来て程よく味を発揮してたのもナイス。他の2作も良かったです。「番外編・・」は朱雀十五と言う筆者の別小説とのコラボと言うかマッシュアップ的なSFホラー。そっちは未読ですが今後読むことは・・・どうだろ?少し考え中。多分少なくともそれなりには面白いと思うので、気が向いたら。そんな感じでした。

 

面白かったです。

 

 

 

シリーズ過去作の感想↓↓↓↓↓↓↓↓↓

「バチカン奇跡調査官」 黒の学院==>サタンの裁き==>闇の黄金の3巻

「バチカン奇跡調査官 千年王国のしらべ」

「バチカン奇跡調査官 血と薔薇と十字架」

「バチカン奇跡調査官 ラプラスの悪魔」

「バチカン奇跡調査官 天使と悪魔のゲーム」

「バチカン奇跡調査官 終末の聖母」

「バチカン奇跡調査官 月を吞む氷狼」

「バチカン奇跡調査官 原罪無き使徒達」

「バチカン奇跡調査官 独房の探偵」

「バチカン奇跡調査官 悪魔たちの宴」

「バチカン奇跡調査官 ソロモンの末裔」

「バチカン奇跡調査官 楽園の十字架」

「バチカン奇跡調査官 ゾンビ殺人事件」

「バチカン奇跡調査官 二十七頭の象」

「バチカン奇跡調査官 ジェヴォーダンの鐘」

「バチカン奇跡調査官 天使と堕天使の交差点」

「バチカン奇跡調査官 アダムの誘惑」

「バチカン奇跡調査官 王の中の王」

「バチカン奇跡調査官 三つの謎のフーガ」

「バチカン奇跡調査官 天使の群れの導く処」

「バチカン奇跡調査官 秘密の花園」

「バチカン奇跡調査官 聖剣の予言」


「眠れる森の殺人者」 佐藤 青南

2024-08-21 17:16:39 | 活字もすっげえたまには読むぞ

音喜多弦&鳴海桜子とコンビシリーズ第四弾。シリーズこれまでの作品とタイトルの風情も表紙デザインの方向性もガラッと変わりましたね。

 

バイオリンを習っている小学校5年生の少女が行方不明になる。感情は乗らないが非常に長けた技術でバイオリンを弾く少女だった。防犯カメラに少女共に写った男性による誘拐の線で捜査が進む。音喜多弦&鳴海桜子は捜査の中であるバイオリニスト、10年前にCD1枚だけ残して「怪我による当面の演奏活動中止」としたまま消えてしまった蛯沢多聞の可能性が強いと行きつくが・・・行方の分からぬ蛯沢を追ううちに過去の別の事案への関与も見えて来て・・・二人は無事に少女を保護できるのか???ってな感じですか。

 

タイトルや表紙の方向性は変わっても、中身の方向性は変わって無いです。ひたすら食いまくりながら、肝要な所でビシッと切れる鳴海と保護者のような音喜多のコンビは健在で、きっちりそのキャラの関係性も活かしたストーリー展開。鳴海の父との再会と言うイベントも序盤にて。コメディも悲哀も味わい深い作品でした。

 

面白かったです。

 

 

シリーズ前作までの感想↓

「連弾」

「人格者」

「残奏」