花男の物置部屋 引っ越して3箇所目

備忘録的に食ったもん、読んだもん、聴いたもん等を書いてます。

「君が手にするはずだった黄金について」 小川 哲

2023-10-20 18:47:47 | 活字もすっげえたまには読むぞ

 

東大の博士課程を中退した小説家、「小川」の日常や出会った人たち・・・エントリーシートの円グラフに悩み、震災の前日=3月10日に何をしていたか思い出せずに苦しみ、友人の妻がはまった占い師に対峙し、大言壮語な割と周りから馬鹿にされていた高校の同級生が投資で怪しく大金持ちになっていたり、偽のデイトナを付けた漫画家がそうしている理由が気になったり、文学賞の最終候補になった日と海外での自分のクレカの不正利用の発覚日がかぶって目先の仕事が滞ったり・・・そんな感じ???

 

明らかに本人をモデルとした主人公が、ちょっとした事のこだわりから広がる物語は、私小説を模したフィクション? 小説の大部分を占めるのが主人公の思考の中で、そこで他の登場人物の行動や裏にあった真実がさらなる思考を呼ぶというスタイルで・・・うん、書いてて何を言ってるか自分でもわからなくなってますが(笑) なんだろう?すごく良かった。 こう言うのも純文学と言うのか・・・いや、娯楽性もある気がする・・・いまだに純文学って定義が良くわからないですが、ともかく。。。

 

非常に面白かったです。

 

 



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