
初野 晴 作品三作目の体験。ちょっとファンタジーなミステリィ。
凄惨ないじめで死に場所を探す少年。車椅子の孤児との出会い。密会場所をかぎつけた同級生の襲撃、反撃で池へ突き落とし・・・その同級生は浮かんでこなかった。土地を追われ車椅子の少年との別れ、再会は27年後に・・・ヤクザ事務所への脅迫状。要求は一つ「彼ら全員の睡眠を私に差し出すこと」。次々と眠りながら死ぬ構成員。傷を負い記憶を無くし「下側の世界」へ迷い込んだガネーシャ。そこで暮らす「王子」「時計師」「画家」「ブラシ職人」「楽器職人」「坑夫」「墓掘り」と出会い・・・・そんなお話。
殺伐とした冷たい話ですが・・・なかなか良いです。ミステリィな要素もドラマの部分もファンタジーな彩りも中々素敵。ロマンチック・・・って言うのとはちょっと違うか?
この人の作品も良いですね。好きです。既刊、もう一作も入手済み。