のぞき穴のむこう

後援:博愛主義ネクロフィリア協会(嘘)

あ、吐き気

2010-03-01 02:08:45 | Weblog

いつもいつも、いざここに座って何も書けずに困るのは、

ふと思いついたあれこれも、それからいろいろ考えて、
気づけば何のことはない、見慣れた元の場所に、立っているから。
ぐるり廻って、戻って来た。結局は、ただそういうこと。

イヤ、昼間はわくわくしてたり、したんだよ。確か。


江戸は栄えて華やかなりしが、平均寿命は、短かったんだってね。
ぐしゃっと寄り集まって身動きとれなくなっちゃってる、コンクリだのモルタルだのを眺めてると、
そんな名残が、今も色濃く漂ってる気がするね。特に、夜歩いてるとね。

見上げる、‘なんとかビルヂング’

いいなあ。東京に住むかなあ。

まあ、多分に自虐的発想なのだけれど。
どうもぼくには内罰的傾向があるようだ。そのほうが安心できるんだろう。相応しい感じがして。


食べてる時と、ねてる時以外、仕事に追われてる。
実は日曜は休んでるのだけども、一種の防御機能なのか、手も頭も、目を覚まさない。
ウィークデーに予定を立てても、きれいに失念してしまう。

でも、最近思う。それ、ほんとに必要なのか?
焦がれ目指すところに、意味はあるのか。

まだ終わらない時宜児戯

2009-10-07 22:45:11 | Weblog
 
えーと?

疑似体験?

当たり前からすこしだけ、もしくはすこしずつ外れていく状況を、
脳裏に作り上げながらたどることで、
荒唐無稽はもはや受け入れる隙のない、硬直した日常感覚に、
体感的な 情報として まぎれこませる?

うそだと知っている自分に、
そんなリアルな手触りを感じさせることで、
ダマサレルことを  了承させる 。

いや、それはぼくの文脈だ。

可能性を予感するのか。
より可能性のある形で。
つまり、日々狭まっていくそれに当てはめるには、
たえず複雑な組換えとサイズの縮小が要るわけで、
年とればそれだけ、手垢じみたリアルさが不可欠になる のだ な。

してみると、自ら認める己が延び代(可能性の量)に従って、
読める(リアルに感じて効果を得られる)ジャンルが変わっていくのかも。
たとえば、
ギャグマンガ > SF・ファンタジー > 歴史もの とか。
ラノベ > 純文学 > ハウツーもの とか。

だから?


時宜ワキマエタ擬似的児戯

2009-10-07 00:03:04 | Weblog

ひどいねえ、なんだか。
もっと踊るように、せめて歩くように、書けないものか ?
やっぱりそれには、おもしろがらねばならない。
わりと好きなのだ。文字を並べることは。うん。


晩ごはんを食べてしまうと、おなかいっぱいで眠くなってしまうので、やめにする。
そしてここに座って、キーをぽちぽち押してみる、わけだ。
いろんなものから目を背けてる。そんな気がする。
でもいいのではなかろうか。わすれることが、次の一歩の余地を生む。


やはり遊ぶ場が必要。
人とのつながりにも作るものにもいえることだが、
ぼくの 今・ここ には広がりがない。空間的にも、時間敵にも。
交差する偶然が、鮮やかな奇跡が、
すぐ色あせて、過去に属するものになる。
累々と連なるそんな証拠の束が、無邪気な視線にすべからく夢のフィルターをかける。
どうせだめ、ではない。強いていうなら、 はじめから ない。
まどろみに織り込む記憶は、順序からはずれて散らばり、省みるすべ探る指から、こぼれ落ちる。
だから、といおうか、されど、というか、
遊ぶ場が必要。気づけば、そこにある、というような。 さて。



小説というものがあって、ぼくはあんまり読まないんだけど、
特におとなが手にとる話題のそれらは、
なんというか、ふつうのことが、ふつうに書いてある、だけ、のように見える。それもすかすかに。
なんのために書き、読むのか、実はよくわからない。
でも人気が出て皆が没頭したりするからには、それなりの効果が、少なくとも期待されているはずで。



(つづく?)

つぶやく

2009-10-05 23:05:11 | Weblog
 
これはもう、つぶしてしまった方が、いいかね?

大したものが書ける気もしないしね。

大したものを書く必要が?

ほら、可能性を、ほかの、今あるもの以外の可能性を示すことが、
芸術とか、哲学とか。まあ大抵の創作物の、意味?だろうからさ。

つまりまあ、わしがここでできることって、
防災無線のスピーカーを、よくぞこんなところに、な感じで2、3本立ててみるか、
気まぐれに始まる点字ブロックを、ほうぼうに埋めて回るか。そんなところ。

べつにどこともつながってなくてもいいんだけども、
誰かの代弁者になるつもりはまったくないんだけれど、
広い意味で、無意識に、無関心に刃を立てる、網の一部になれればと。

なんのために?呼ぶのは不安ばかりなのに。もしくは別の信仰。

義務感、だな。ささやかな。
より誠実にいたいわけ。なぜなら、
後ろめたくないから。
唯一安心できる場が、破壊し尽くしたあとの静寂
だなんて、すこし悲しくて、ステキ。

そういう匂いからは、遠ざかるのが本能なんだろうに。
不吉なものは避け、わからないまま時に道具として、あくまで手段として使う。
自ら主役を降り、神を戴かぬ神官となったのは、はたして罪悪感?
それとも諦念。それでもまだ停止しないのは、植え付けられたプライドのせい?
どっち向きにせよ、より解っている者でいたい、いなければならない脅迫感。
乞食の王、闇運ぶ使者。

あんまりそういう人って、いないなあ。
一番近いのは、   自暴自棄な犯罪者とか?
典型的な悪役も、世界征服とか、ずいぶんと明るい計画にいそしんでおるしのう。
世界への復讐、とかだと、仲間が、利害が一致して集う力が、足りないのか。
破壊も志向だからなあ。割と強烈な。
勝手に停止して消滅していく、真に誠実な者どもには、担えないんだろう。




もーおいーいかい?

2009-08-24 23:39:53 | Weblog
 
逃げ込める場所としての、仮想空間。

を、作ろうとしては、いろんなコトモノにかまけて、うやむやにしてみたり。

ひとつには、不安。出られなくなることへの。

そしてより単純であろう、崩壊への、恐怖。

神話のほころびを予感しながらも、笑顔で次のページをめくれるものだろうか?

白紙かもしれない




その時の気分など、すんなりトレースできて便利かもしれないと、
そんなイイワケ準備してとつとつと書き連ねるのだけれども、
他人はどうかという問題設定が無意味にしても、読み返すことあるのか?自分。




ムリヤリだ!


わあ、びっくりした。


無理矢理にでも、続きを書くのだ!


なんの?


えーと、どれかの。


どれ?


あるじゃん。ちょっぴりだけ書いて、そのままの。
下の下とか。その下とか。


「下」とか言うと、妙なリアリティがあるなあ。


ヘンなとこに感心してないでさ。
そうだ、こないだゴミ箱探してたじゃんか。あれは?


そうだっけ?


あたしが覚えてて、おぬしが知らんわけあるまい。
お城にいて魔法使いなやつとか、恋愛ものだっていって学校なやつとか?
そうだ、女の子と男の子がいてお化け出てくるのもあったじゃない。
あ、二階に天使?が住んでるやつとか。「ごはんをどうぞ」とか。


よく覚えてるなあ。


さあ、どれ?


どれ、と言われても。


なんでそうかなぁ。その時は、書いてるじゃない。わりとノリ気で。


その時は、そんな気分になったんだよ。たまたま。


今は?


そんな気分じゃない。


もうっ。







薄いカードのキロ単価

2009-08-15 01:14:24 | Weblog

この休みも、じき終わるね。あとふつか。

2000字くらいで打ち込めなくなるのは、どうかと思うよ?
他で書いてコピーしてくればいいんだろうけど、
構えないで・思いつくまま垂れ流せるってのが、ここの唯一よい所であって、
それだからこそ、考え込まないでいられる
うずくまらないで無邪気に痕跡を残せる、ってもんだ。
それも運が悪けりゃ誰もがつまづくような、可能性ある形で。

なにがなんだかいうなれば、下の話にゃつづきがあって、
バイセクシャルな大男とか、白人なのに黒い人とか、警戒範囲がやたら狭い能面女とか、
色々出てきては無責任に絡んできて、カーチェイスしたり、芸人学校に潜入したり、貧民窟でのたうったりしたあげく、
下界を見下ろすビジネス街のオフィースで、西洋人エリートたち相手に息詰まるプレゼンを繰り広げ、緊迫したやり取りの後、みごと契約を交わすという、
手元のメモを写しただけだとちっともなんだかわからないストーリーなのだ。なのである。

でももう忘れた。再現不能。夢なんてそんなもんだ。

ちなみに、きのうは昭和30年代を舞台にしたジャパニーズホラー仕立てで、
今日は超高層ビルに巨大エレベーターを備えた近未来学園ものでしたよ?

場面場面が飛び飛びで、そぐわないものが次々無遠慮に顔を出したりするので、
これらをいっぱしの読み物にするには、多大な労力を要するわけで。
そんな老後の暇つぶしじみたアテのない作業を淡々とこなすには、
それなりの見返りの見込みというものが必要なのである。そんなもにゃこれぽちもにゃい。嗚呼報われぬジンセイ。

こりゃもう失敗だなってうすうす、否、はっきりわかっちまったようなアレコレは、
当然身が入らずに投げやりなお座なり仕事になるわけで、
なおなおざりにならざらざれば、さらにさらさらざらにあらざれ、とまれかくまれまれにはまれど、ともかくとかくかくあらざりざり?

つまりな、困ってるんですわ。
どうすりゃいいんだ。わしは。

見回せど、周囲はあんまり参考にはならんのですわ。
皆、自然とそうなったって言うしな。
そんなわきゃないことくりゃあ、わしだってわからんではないのではあるが、
吾かて‘自然とこうなった’んであって、
そのままずうっとそのままなヒトも、いっぱいいっぱあい知っとるのであって。
省みるに、仰ぎ見るに、どうこじつけようが、つけまいが、やる気は――出んわな。
正直なところ、早く終わんないかな、って毎分思ってる。
なのによく耐えてると思うよ。誰も褒めようもないけど。

じつにつまんないもんに生まれたとさ。
それも含めて、我が世界。これこそ吾。ミクロ>マクロなこのコスモス。さよならそしてこんにちは。


やりきれないときは、不毛な積み上げ作業に没頭するに限ります。
おかげで変な暴走をまたシテシマイ、今部屋中にウエハースチョコのおまけカードが散乱・・・はしてないな。むしろ整理されファイリングされ入手未入手がリストアップされて、精緻かつ膨大なデータベースと化そうとさえしておりますな。
はたと気づいて色を失う、消えた費用と時間の量。
残るはただ背負うためだけの荷物。
共有できない価値は、価値足りえない。
だから旅にも出られないんじゃないのさ。
どうすんだ?これ。


薄目あけて泳ぐ夜昼の隙間 (夢の記録 8月12日・朝)

2009-08-13 11:48:42 | Weblog
ちがうの。蝶子のチョウは、ちょうつがいのチョウなの。

すてきな名前ね。そう言われる前に、すばやく答える癖がついた幼少期。
多くのおとなはケゲンな顔して、へえ、そうなんだー。なんて、あいまいな不安を残していったものだが、ただ一人、へらっと笑って、

おなじじゃん。

と、即答した人がいた。
ふいをつかれて見上げていると、お兄さんは困ったように、

ああ、でも違うか。ほら、ひらひらしてるだけのムシと違って、
ふたつをつないで、・・・動かすし。ね。

なぜかずっと、ふたりをつないで、とリフレインしていたが、
実際はそんな素敵なものではなく、つまんない扉の間にあって、開いたり・閉じたりしているだけだ。あれは。機械的に、自分の意思に関係なく、毎日毎日。ふと自分の名前を思い出して、飛び立とうなんて気まぐれ起こしても、羽はしっかり、ネジ止めされてる。

はずなのに。

ドライバー片手に、うなり声。私のお気に入りの食器棚は、その作り付けの扉にとまった二匹の蝶は、あくまで夢を追求するつもりらしい。

接着剤でも買ってこないとだめか。

小ぶりだが、やっぱり冷たい金属製。形もイカツイ四角だし、水に落とせば沈むだろう。
羽から二本つきだした、このネジだけ外したところで、どうなるものでもない。

もう、あきらめなさい。

そんな声が聞こえてくる。
ため息一つ。やっぱり、そうかもね。
いつの間にか、主客が逆転している。



28歳。女性。会社員。
それでもやはり自尊心と、揶揄の源になっている学歴。
友達は多かったが、吟味の結果、なぜか異性ばかりで、
ほんとうにいい友人達だったため、ここにきて徐々に疎遠になった。
忙しいのは、イイワケだ。男女の友情なるもの、ハタシテ成立するや否や。
やはり順番はこうなってしまう。28歳、女性、会社員。

チョウコはさーあ、真面目すぎんだよ、なー?

年齢不詳。たぶん女性。働いているようには、見えない。
鮮やかすぎるグリーンのグラスをかかえて、うれしそうに氷をつついてる。ごてごてした飾りの多い服は、見ようによっては浮浪者風だ。つい辺りを目配せしてしまう。
大学でよく見かけて、話せばいやに事情通で、てっきり先輩なのかと思って便りにしていたら、ぜんぜん違ってて。詳しくは聞いていないが、当時の恋人があそこに居て、入り浸っていただけらしい。混乱しつつも、彼女の押し付けがましさとも相まって、なんとなく付き合いは続き、今にいたる。考えてみればこれもつながりには違いない。有益かどうかは別にして。

おっ?

ひとつを口に運ぼうと、たよりないストローで散々格闘したあげく、宙を飛ぶ氷。床をすべるそれを、テーブルにもぐってすばやく拾い上げると、上を向いて口をあけた。

ちょっ!?

慌てるこっちを見てにやりと笑うと、手近な灰皿に落とす。
今度は首尾よく次の一個を口に含んで、噛み砕きながらストローを振り上げる。

それぐぁ、イカン!

緑のサイダーが飛沫になる。

あ、ごみぇん。シミになった?

イイエ。トコロデ今日の用向きは?

たまの日曜、突然の電話で呼び出されて、ひょいひょい出てくる私も私だ。
ふだんあんなに忙しがっているのに、よりによってなぜ、この人とここでこうしておるのか。いわれのない怒りが、頭をもたげる。

ええっ??いとしいチョウコちゃんに会いにくるのに、なんのリユウがいるっていうの??

だみ声に似合わぬシナを作って上目を使う。
前言訂正、頭振りかざして牙をむいた。

用がないなら帰りマスネ。お代よろしくお願いシマス。

ぎゃーっ、待って待って!これこれ、これ見て!

席を蹴って立つ私に飛びつく‘先輩’。グラスは押しのけられて、あやうくテーブルのふちで踏みとどまる。




なんでだよーう。

氷のなくなったサイダーを、不満げにぶくぶくいわせる。かと思うと一気に吸い込んで咳き込んだりする。無視だ。無視セヨ。

だから、それじゃ産業スパイやってるようなものでしょうが。犯罪ですよ。犯罪。

見せられた携帯の、粘つく言葉を掻き分けてみると、‘彼’が必要としている情報がリストになって出てきた。どれもたわいない、並べてみて初めてそうとわかるような代物。指示通りにまめに集めていたら、おっくうがって一度にぶちまけるようなことをしなければ、誰にも気づかれずに目的を達していただろう。

これ送ってきたの、誰なんです?ほんとに付き合ってるんですか?

つめよると、視線が逃げていく。

あー、なんだ、前金、もらっちゃったんだよね・・・。

いくら?!

ばっかにするないっ!

どんっ!突然立ち上がる。小柄な先輩が大きく見える。よく見ると精一杯つま先立っている。

あたしが!あたしが・・・・もらった前金・・・

力なく座り込む。肩を抱いて震えるような仕草。ため息。手を伸ばしかけたところで、きらりと目が光る。

それは、・・・愛?

頭痛、腹痛、心痛に

2009-07-21 01:29:27 | Weblog
 
なんのことはない、
好きにお書きなさい、ということ。


べつに、
緊張でのど詰まらせたり、胸中焦がして目を伏せたり、十本の指並べてじっとその先見つめたり、
ましてや肩越しに映る絶望の顔など、
気にしなくてよいのだと、

前向きな希望に満ちた!

きぶんになりかけたんだが確かに。

うーん、なんだか焦ってる。なぜだ。
要するになんらかの期待と、それを逸する予感が、われをして悶えさせておるのだろうが、
どうにも苦しいね。これは。
はっきりさせた方がいいのかね?理由など。
それとも忘れるべきなのかね。しらんぷりして。


どっちにしても、なんも変わらず。
この苦悩だかなんだかが多少なりとも意味を持つのは、この身体の内のはなしで、
それを問題とするのは、この人格の生存本能やらのみで。
車でぐしゃっとつぶれて終わっちゃう人生がそこここにある以上、
タイシタコトジャナイ。そこにまた憂うべき宿命など、ひとつ見出してはもてあますわけだけど、
まあ、どこぞの健康センターだかで、二才児がしんだね。母親の不注意でね。
それは、無視すべき事柄なのだが、
なぜ新聞に載るかね?
警鐘?それとも、覚悟のススメ?


二日休みだったようだが、もう済んだ。
なにをしたかと思い出せば、ほとんど寝てたな。どうにも体が動かなくてな。
足高く上げて横になってないと、居られない。
体調不良とは違う、妙な感じ。ミオパチーは、こんなかんじ?
あとはそう、新書一冊読んでる。ミクロネシアの、国々現状。ただし20年前の。
マリアナ、パラオ、マーシャル等々。行ってみてもいいかな。海に、入らなくてもいいなら。


今の描写?心の活写?
それがなにを意味するだろう?
‘賢者’は静かに隠遁して、育つ鍾乳石とか、消えた沙漠の湖とか、そういうものに思いすれば相応しいのかもしれない。
皆既日食ともなれば、星座見上げて低く歌うたったりするだろうか。
なんにせよ、それは抹殺に等しい。
なんのためにということだ。
目的と、証拠だ。
目的と、証拠。



恋愛とか、やっぱりできそうにない。
だってみんな、魅力的に見えないもん。
魅力って、なんだ?
橋渡しの、端?カスガイの規格表?
一瞬のにおいなのかもしれない。いや、一連の?
連なるワンフレーズのメロディ。
楽器も弾けないのに、楽譜あさりしてるみたいだ。
衝動。そんなものに期待はしない。
お金を貯めて、チケットを買って、
時間に遅れて、ベンチで一人、夜の匂い嗅いでる。
街路樹に巻きついた、季節外れのイルミネーション。
ぼんやり見上げて。行き交う影。


よっこらせっ。

コートのエリかき寄せて隣に座る。

ささむいっ。いきなり寒い。なぜ冬??

盛大に吐き出す白い息の向こうで、ハナをすする。

そういうイメージなんだろう。実際こんなことがあったような気がする。

ジーンズに、ありあわせのジャケット。かじかんだ手の中に、固い紙片が折り畳まれている。ポケットに、案内状。何度も目を通した跡があり、慎重に隠され、今は邪魔な荷物だ。

ん。

無造作に突き出される手。分厚い毛糸の手袋に包まれて、ますます無遠慮だ。

なに。

見せてよ。チケット。

なんでだよ。もう、

いいから。見たいの。

手首についた飾りが、鼻先をかすめて暴れる。
押し戻して、仕方なく手を開くと、間髪入れずに奪い去る。

こんなに細かく折りたたむ?ふつう。

あきらめて、前歯で手袋を引き抜く。両方とも。
すこし汗ばんだ、小さな手。

んー。


白黒タータン肌色チェック

2009-07-08 00:23:41 | Weblog
 
なんだかたいへんがっかりしておるので、なんか書いてみようかと。


実はここに表示していない、下書きのみの断片が、周りにたくさん散らばっていて、
大差ないのだから表に出してみては、と、思わなくもないが、
読んでる内にげんなりしてきて、
やはり単なるゴミ

眠くて落ちてるやつばかりだから、必死な感じだしね。
別に奇をてらってるわけじゃないのに、なーんかいやらしいし。
斬新な表現なりを探してみても、どれももうどこかで刻まれてるに違いなくて、
知らんぷりしてウソブクほど、お金に困ってるわけでもないから、
ちょっと、縛りをゆるめて、漂わせるくらいが、丁度よいのではと。
焦点を外して、逃がしてみて、あてずっぽうですくい取れたもの、並べるだけ。
でもね、いくらやっても、なんにも入ってない夜も、あるある。
そんなときはまあ、
どうしよう?

ふと気づくと真っ暗な闇で、
いくら目を凝らしても、閉じてるのと同じで、
そうだ、懐中電灯持ってる、って色めきたち、
わななく指もどかしくも、浮かび上がる灰色の輪。
あちこち巡らすも手がかりすら得られず、
不安になって足元・手、照らしてみて、
                             ナゼカナニモナイ?
なんて時ね?


ひとつ前の‘下書き’にも書いてあったけど、
なんだか無性に泣きそうでな!
でも涙は出んのだ。出たとして、それは粘度と臭気をもつ何かでしかなく、
とてもなにか良きものの呼び水とはならん代物で。
そうなのだ。
ぼくはとても醜くなってしまった。
何を期待するのも許されぬほど。


はいっ!


・・・・・。


ここは自虐規制区域デス。自己批判は条例違反になります!


イヤな条例だなあ。


きっと罰則もあるよ?だから、よそう。ね?


見上げる瞳。下がった眉。両手で包まれる手。でも体温は感じない。


んむ?なぜに?


イタタ。手から感じる温度って、感情にけっこう左右されるんじゃないかな?
力、入れればいいってもん、でなくっ。


それぞれゆるむ指。立ち止まって、ためらうように。


そんな・・・もんかね?


センサーの感度が、上下するんだろう。
その、振り向けた関心の、度合いによって。


ならばキミのその姿勢がいけない。
さあ心開いてお感じなさい。このアタタカミを。うー。


への字口で再び握り締める。街灯の灯りの下、厚いシルエット。湧く疑問。


おい、ストップ。ここ、どこだ?


しばし見回す二人。ゆるく湾曲した道。低い塀と植え込みが続く。住宅街?


えー、えー、   さあ?


あえていえばこの中の住人であるところのおまえの方が詳しいはずだ。


ムチャ言いなさんな。オヌシが知らないことをアタシが知るわきゃないだわさ。


よく見れば、塀の向こうは水路のようだ。かすかに水の流れる音が聞こえる。
やたら人工的な街路樹が、等間隔で続いている。そのそばには、明りに斜めに切り取られた、ベンチ。


どれかの続きだと思うんだけど・・・。

ぱにっしゅ・バニッシュ

2009-06-22 00:53:53 | Weblog
 
ねむい。

でも、眠らずに、眠らずに、うたう?



帰ると明け方で、週末は頭痛で。
なぐり書きすら、痕跡すら、残せず。

このまま、沈んだまま、まどろんだまま。
青い底に、ひざ抱えたまま、溶け出して、広がって。
浸透圧がゼロになるころ、
うすく目をあけて、ため息を、あぶくにする。

遥か頭上で、きらきらしてるのは、
きっとかつてたわむれた、‘そこにある’時間で、
固形に組み込まれた今とこの先には、夢見るにも遠く、
ただその鼓動を、重く受け取るだけ。

いまだ手のひらに残る、硬い意志。
わななく腕いっぱいに伸ばして、つけてみようか、痕。
イメージは、ダムの壁。
山奥、夜、練られた空気。
水、圧倒的な、水の気配。
降る星、瞬くことなき、億万の眼。
音、重量を持った、迫る音。
荒く立つ黒い壁面に、手を振るう。
確かにできた、ひと筋の、線。
あまりにも細く、白い。
見つめる。たぶん、朝はこない。このまま、ずっと。






ごはんお、どうぞ。

ぼこんと置かれる木のうつわ。湯気かき分けるように伸びた手が、不器用に、でも丁寧に匙を添える。

あ、ああ。

見上げる丸い目。口笛吹きたそうな、そんな口。

傍らで突如始まる格闘は、当然空腹を満たすための活動であって、
そこ中心に世界は回る。生きることは、食うことだ。ううむ、確かに。

ちょん・ちょん

かれのことは、きにしないで、どうぞ。

お、うん。

注視と無視の間にはさまれながら、器を手にとって顔を寄せる。
水と小麦と、タマゴの匂い。
最初の一口をしっかと見届けて、丸い目の彼女も自分の椀にとりかかる。
その向かいには問答無用で食い散らす飢えたケモノが。
食事の様子こそ対称的ながら、背格好や顔つきはそっくり。双子なのかもしれない。
二人が使うとひとかかえあるそれら食器も、ぼくの手にある時は、片手でちょうどだ。
いつのまにかでかくなりすぎたぼくのせいか、ふたりがそもそもちいちゃいのか。
そういえば天井も低い。座っていればさほど気にならないが、立てば頭がつかえそうだ。
その土壁の一角に据えられたドアが、ばたんと開く。とびあがる二人。

あ!いたいた!・・・っていうか、ごはん中?ごめんなさい・・・じゃなくてオイ!

ずかずかと、それでもやや遠慮がちに上がりこむ、見慣れた顔。

おいおい、びっくりしてるじゃないカ。

ナイカ。じゃなくてさ。また作っちゃったの?中途半端な世界。

ごごご・ごはんお、どうぞ。

慌てたため盛がはみ出た椀を差し出す。向かいはぽかんと見上げてる。ふと気づいてのぞけば、案の定、空だ。

ああ、ありがとう。でもおなかいっぱい。

つづき

2009-05-07 02:34:08 | Weblog
 
こないだのこないだ、
ふとブログパーツなるものを使ってみようと思い立ち、試みてみて挫折して、
こないだまたやってみたとこ一応これがくっついたのダガ、
特になんの意味もなさそうなのではずそうとして、
なんだよ。はずれないよ。

なにするにつけうまくいかないこの状況は、
想定使用者における技能程度の中心らへんから逸脱しておる所為ナノカ?
つまり、ヨノ若人は難なくこなせる業なのくわ?
ヒラタク云えば、トシなのか?


別にたいして気にはならんのだがね。
外見の変化は自分じゃ見えないし、
能力的に衰えてるとも思わないし、(理由:過去の自分がバカに見えるから)
可能性の減少は、
今思えばソモソモ惜しむ下げシロがない。

世界は有限に広がっていて、
慌てて掻き込まねば拡散してしまうような不安抱いていたけれど、
二歩退いてハタから見れば、
なんのこたない、水溜りのアメンボみたいなもんで、
いっくらもがいたところで、表面をいくらか滑ってくだけ。
飛んだところでまた降りねばならず、風吹きゃそれもママならズ。
潜るのも出来なければ、円描いても残る線すら、ない。


・・・またわけわかんなくなってきた。

眠いんだよ。

つまり、なーんにも考えないで書いてるわけね。

そう。

あいかわらずだなあ。
まあ、戻ってきたことはホメテつかわす。よしよし。

やめいっ

思わず振り払った腕から、勢いよく散る飛沫。あ、缶。

ぎゃー!ひどいっ!

大げさに飛びのいた我がアニマが見下ろすワンピースの胸のあたりに、点々と褐色のシミ、が。

これ高かった・・・のかどうか知らないけど、なんでこんな汚れの目立つ服?!

イヤ、なんだ、ソノ、女の服とか、よく知らないしね。

脳裏に浮かぶのは洗剤のCM。青い空、緑の丘、白いシーツとワンピース。

イメージがヒンコンだなあ。
見た目くらいもうすこし凝ろうよ。ほら、いまんとこ二人しかいないんだし。

そして、とうぜん裸足。

滑らかな金属を叩く、生身の足。

うぉい!言ったそばから!

やはり感じる違和感に、あたりをぐるり見回す。

なんだかあかるくなっちゃったなあ。背景。確かもっとこう、

暗かったはず。周囲が落ち着きを取り戻すと共に、呆けた白も明度を落とす。
表面に重い布の質感。丈がやや縮んで、のぞいた肩に青いタンクトップ。裾から伸びる脚も、ジーンズになり、紐靴のラバーがきゅ、っと床を鳴らす。

まあ、・・・まあ、前よりマトモか。

シミも目立たなくなったであろう。

指先でつまんだりのばしたりしている。

であろう。

まあね。
で、このソデの辺り

詳細は知らん。カイモク見当もつかん。

前の合わせのところが

まったくもってわからん。