のぞき穴のむこう

後援:博愛主義ネクロフィリア協会(嘘)

虫愛ずる肥満気味

2005-08-24 01:27:35 | Weblog
むしがぷーんときて、ぴとんと体にとまると、
人はぎゃーっと叫ぶけど、
ぼくは、ちょっとうれしい。
ねえねえ、ってよってきてくれたみたいに感じるから。
しばらくながめて、つついてみて、
最後はゆびにのせて葉っぱにうつしたりするけど、
もの言わずにじっとしてるのを見ると、
それも忍びない。
強い暴力に翻弄され続けて、
やっとたどりついたこのそでで、
ふるえをおさめようと、必死になってる。
そんなふうに思えるから。
小さい殻の中に、細い筋肉といっしょにつまっているのは、
どんな感覚だろう。
そのまるい目からは、はかれない。

まあ、殺せって言われれば、殺すけどね。ゴキブリとかね。
庭の芝刈りもするしね。ジェノサイドのつもりで。
まあ、なんといっても生存競争なわけで、
ぼくは一応こっちチームなわけだから。




こういう日。

2005-08-23 16:09:03 | Weblog
雨が降り出しそうな朝。
湿り気の多い風を嗅ぐと、
猫のようなきみが、ぼくを振り向く。
出かけよう。遠くへ。
行き先はどこでもいい。
指差す方へ、ハンドルを切る。

海が近いがさびれた街。
止めて!
飛び出して歩くきみを見送る。
探るように、けとばすように、覗き込んでは、歩き出す。

で、今、ここにいる。
浴衣のすそを乱して、ゲーム機に向かうきみの、細い肩を眺めてる。
時折音がして、突き出される手に、100円玉をのせる役。
雨は、降っているのだろうか?
つい、と立ち上がり、対面する。もういいの?
うなづく。
何かを・・・思い出したのかい?首をふる。
視線はもう、絡まない。


ふぃくしょん。
調子悪くて、意味ない幻影を繰り返し追ってる。
寝方がいけないんだな、これは。
今日は早く帰る。もう早く帰る。

ちいさくコール

2005-08-22 00:51:00 | Weblog
風が、どこかにある景色を運んでくる。

でも、あえて無視して寝ころがる。

目を閉じて聞く遠くの音が、あるべき姿を予感させる。

光の時代を、青空の時間を、思い出す。

生きるって、そういうこと。



起き上がれば始まる夜。

切り取って、トレイにのせて、ルーペでのぞく、記憶の配列。

こぼれ落ちて床に拡がっても、透明な視線で一瞥するだけ。

薄い聖典を抱えて、そぞろたどる星の回廊。

長衣のすそがほこりを掃いて、あしあとを隠す。

生きるって、しぬって、そういうこと。




なーに言ってんだか。わけわかんないよ。

うるせえな、頭痛えんだよ。

飲みすぎだよ。まったく。



えーとえーと、昼寝って気持ちいいねって、書きたかったんだ。うん。

理想的人格たらんと、す?

2005-08-19 18:08:00 | Weblog
なんでなんだか、心身ともにヨレヨレでござる。

妙な失敗繰り返してて、気づいてもフォローする気力がわかない。集中力ゲージ、0。

リフレッシュしてなきゃだめなんだろうに。
無理してたのかなー。


目標が、見えないんだよ。
だから疲れるばっかりで、報われない。
ぼくは、どうありたい?
どんな人になって、どんな人生送りたい?
まずそこが判然としない。


目指す方向が判ったとして。

始めから完璧な人なんていないんだから、まずはカタチから入ってギャップを埋めてくのがふつうのやり方だと思うんだけど、

例えば、真面目で明るくいつも前向きでバイタリティにあふれ気転が利いてウィットに富み心配り細やかで包容力かもし出すような人格を演じようとしても、

ぼくはそれを、若気のイタリだとか涙ぐましい努力とかではなく、単なる嘘、に分類してしまう。
対象を欺いて利を得るための策略、と。

つまり、自分を良く見せようという正当かつむしろ微笑ましい行動は、全部うさんくさく感じてしまう。たくさんのイイワケを用意してからでないと、服一つ買えない。

まあ負ける戦を避けてるんだろうね。

そう、冒険して、よい結果が得られるって予感が、いつのころからか、まったくないんだよ。

実際、なんにもなかったしね。

イヤ、あったのかもしれない。
あったと気づけず、記憶できないだけなのかもしれない。


一片の自信。
何回も、何回も繰り返す、
それこそが、いま、必要なもの、なんだけど。


うずくまるハリモグラ

2005-08-11 03:43:31 | Weblog
ん?なんだ?
書きづらいじゃないか。ことばがつまるじゃないか。
目的など忘れて、流れるまま書くんじゃないのか?
わすれてる沢山のこと迂回して。
たとえば思い出し笑いなんか、もう10年もとおくにある気がする。
とつぜんふふふと笑う人。リアルな回想に遊ぶ人。
こども時分そんな人は、スケベなんだよ?って後ろ指さされてたりしたけども、
あんなに罪のない、幸せなカットはないじゃないか。
してみると、やらしい想像は、世界を救うわけか。

スケベ根性って、語源的に、どういう意味? うまくつかめない。

リアルなものをリアルに書こうとすると、コトバが宙に飛ぶわけで、
要するに音の組み合わせなんぞに捕らえられる印象なんてタカガ知れてるわけで、
ものすっごい距離のある飛び石をつたうような、
コインのひとこすりではずれを知るような、
顕微鏡で地図を見るような。

おみやげならべて写真みて、行ったつもりになるのに似てるかもしれない。
勝手な思い込みで世界を組み上げるのだ!
つまんない一行から、渡る風のにおいやら足裏の感触やらを実感するのだ。
とんとんと打つ鍼が、つぼに刺されば一本で効くように、コトバも配置されるべきなのだ。数打ちゃ方式だと外れた針の痛みをがまんせにゃならんのだ。
語り尽くそうなんて、苦行以外のなにものでもない。

その痛みを知るために、わざわざ外して打つ針も、あるにはあるが。
こんなかんじで。

ならべたグラスの

2005-08-08 00:38:32 | Weblog
気持ちわりぃ

飲みすぎた。頭痛い。

誰か助けてくれ
助けてくれないのなら、いっそ

うそうそ。しがみつくこの人生。

月曜はまた5時起きで会社に行く。
荷物つんで病院に行く。
たくさんの中途半端な生を見に行く。
つぶさに数えて並べてやる。
おまえらなんて、受付番号1だ。
消費単位だ。
抱えるうめきなど、統計上の係数だ。

叩けども蘇らぬ価値。
一人一人糾弾する。あなたの、意味、は!
心に挿すステンレス製の太い針。
泣けばすむと思ってるんだろう!
くそ、頭、が、痛い。

ふと見ると足指のそばに、うごめく黒い命。
親指の先で踏み潰す。
さあ、恨め、この力を!
呪ってくれ、この

むさぼる夏 (食限定)

2005-08-07 19:45:25 | Weblog
  
うーむ。体調が、どことなく、わるい。

畑で獲れた夏野菜、ナス、キュウリ、ピーマン、生で食べすぎたか。
でも、まだなんか食べ足りない。
もっと、噛み切って、咀嚼して、のみ込みたい。
手当たり次第にかじりついて、これも違う、と次を探す。
生存本能のなせる業か?
危機を感じて、とりあえず栄養を取り込もうとする?
長いこと飢餓状態がふつうだったご先祖の、時代を越えた衝動か。
生きようとする、この体。
不器用だけど、全力で。
積み上がるリクツ以前に、今、生きてるってこと、これからも生き残るんだってこと。
それだけ。

気になる体重は、増えて、戻って、減って、戻って。
下がらない血圧のこともあって、残り少ない神話維持の可能性への試み(要するにミテクレの問題)もあって、時々いろいろ決心するのだけど、別に減らない。増えもしない。

そういや、ぼく20才のころとくらべると、10kgも痩せてるんだよ?
誰も気づかないけど。


それにしても、調子わるい。
寝る時間が足りないせいだ。

おかげで夢も見れない。


 

遺伝子の叫び (「中の人」なんて居ませんから!)

2005-08-01 05:08:07 | Weblog
さりげなく 語りだす 夏の日の 虫の音の 
ひそやかに 騒ぎだす 夜を渡る 風の音の

思い出しそうで、手の届かない、
遠くて、なおごく近い、記憶。

もう触れられない悲しさと、
まだ胸に残ることへの喜びと。

時に帰るべき故郷か、縛を解くべきしがらみか。

安寧と悲愴か、停滞と進歩か。

べつにどっちでもいいんだよなぁ。
使い分けて自分に得意になってれば。

アルマイトの皿
傘のある電灯
砂利道
木の廊下
扇風機
冷蔵庫の上にトースター
テーブルの足が鉄で、
楡の木にブランコで、
カブトムシにひもつけて飛ばし、
田んぼに飛び込んでさわぎ、
坂駆け上ってオタケビ上げる。
やぶけた虫取り網握りしめて、
全力で自転車のペダル踏みしめて、



なんかおかしいな。
あの時だって、嫌いなやつは嫌いだったし、不安で泣いたこともあった。
何が違うのか。
恐れるべきもののより多き不在が、楽天家であることを容認していた?
それとも、将来への、漠然とした、期待?
すてきな未来への、予感?
そういうものを吸い込んで生きてるから、輝く世界に同化できるのか。

そうか、うらやましいんだな。可能性が。



次世代の成長に依拠せず、自らを肯定できるのだらうか。生物として。
子なんぞほしくないからいらないって積極的にセイシュンの引き伸ばしを図ってるカレカノたちにはある意味敬服。計算高いぼくにゃ、そんな分厚い目隠しこさえらんない。せっかく出ない答えの先送りが用意されてるのに、頼らないなんて。種としてはそういう在り方も容認済みってことか。最近増えすぎらしいし。どうでもいいが、ぼくは欲しいよ、コが。弱き一コの生物トシテ。自らの存在への、判りやすい根拠が。