のぞき穴のむこう

後援:博愛主義ネクロフィリア協会(嘘)

涙 2008

2008-10-27 00:09:49 | Weblog
 
今日は、一日、寝て、食べて、寝て、食べて。
別に病気じゃないよ?気がついたら、そうなってただけ。
新聞とか、テレビとか、ずっと眺めてたけどね。うとうとしながら。
仕入れた情報は、なんですか? えーと、いま覚えてるのは―――
地平線まで平らなブラジルの草原には、林立するアリ塚があって、
回る星空を背景に、きみどりいろに瞬くこと。
ちゃっかり同居してるちいさな虫が、一斉に光るんだって。
知らなかったね?きっと近所の人たちにはあたり前なことなんだろうけど、
感動しちゃいましたよ。たぶん。ちょっぴりね。
いつか、見に行かなくちゃね。

いっぱあい思いつくのね?いろんなことを。
あ、書いておこうって、思うのね。待ち合わせ場所に向かう女の子みたいに。
でも、出てこないんだな。面と向かうと。
表現の問題なのかな?手際のよしあし?
歌が歌えれば、歌うんだけど。
絵が描ければ、描くんだけど。
すべがないから、はにかむのかもね。えへへ。





うるさいなあ。いいんだよ。うそだって。
わかってることぜんぶならべたって、距離が測れるだけでしょう?それだって、気のせいだし。
そんなにすう字がすき?なんの道具にもならないって、体験済みでしょう?
そう、カンキリみたいなもんだって、言いたいの?
手に収まるふしぎな金具で、魔法のようにふたが開く。あんなに固くて、厳重なのに。
リズミカルな音。できたぎざぎざの放つ光に、目をまるくして、
のぞきこむ錫の円筒の中、満たされたシロップの中に泳ぐのは、

tin opener。英語では。
それを手にしたあなたは、缶を切るのか、開けるのか。
目的が、微妙に違うのね。手段が、目的を連れてくるのか、目的が手段を生むのか。
ぼくがやってるのは、どっち?

ところでてぃん、ってなんだろう?




かなしくて仕方ないんだな。なんだか、なんでか。
これはくるしいのと違って、すぐ逃げなきゃならないほど差し迫った感情ではないんだけど、
それだけに、御しがたくて。
うつむいて、視線を泳がせる。うつろな。
漂う?ああ、メロディが聞こえる。静かで、木の、艶たたえた木の家具をすべる、呆けた明かり、みたいな、忘れられた、むかしの。
ぼくはそこに居た?

そういうと、やだなぁって思われたらヤなので書かないでいたけど、
やっぱり目の前にあるのです。例のグラスが。
琥珀色、とはよくいったもんで、透明なうすい、割れるうつわに注ぐ、価値がある。確かに。
光とどまる液体の妙。忘れ残した過去、とは、こういうカタチを採るものではなかろうか。
まあ、ワイン飲みなら深緑の壜に沈む澱を思い浮かべるものかもしれないし、
日本酒なら醸造槽の表面でつぶやく泡とか、焼酎なら地中に眠る土甕とか、
そんな感じなのかもしれないけど。

あるこーる、か。ヘンなものだよ。
わざわざそんな苦労してまで、造り出さねばならんもんかね?
その連綿たる業の歴史たるや、涙ぐましいものだよ。まったく。
知ってる?いかにしてこれを得るか。細菌の力を強引に借りて、糖を酒精に変える努力。その糖を、糊口をしのぐ糧を削ってひねり出す手練手管の精妙さ。
酔う、ということの、意味。
背負うということが、いかに過酷か。
容赦ない戸惑いの嵐に、無表情で歩みを進めるに、封じるものの、重さ。
水より軽いアルコール。熱するまでもなく揮発していくそれを、慌てて体内に収めようと躍起になる、あはれ。何に蓋するのか。そんな、液体、で。おっとと、と。

なんだかおなかがすいて、缶詰を開けました。さんまの、みそ煮?
今の缶って、カンキリ要らないのね。プルトップで、ぱかんと。
まあそれもいいでしょう。役立たずの道具ってのも、いいもんです。歴史になる瞬間?
とてもかなしい。あいかわらず。
でもまあ、それもよし。星は回ってます。ぼくの世界で。
それが実はなにも意味しなくても、ともかく回ってるんです。ぼくの、世界で。


途中です

2008-10-23 00:06:54 | Weblog

へとへとだ。
この五文字打つのに四度まちがえたくらい。
ずーっとぐるぐるしてる。ずーっとばたばたしてる。
ぜんぜん時間がない。いろんな手抜きしてる。締め切り踏み倒しつづけてる。
これは、思い込み?そんな気がしてるだけ?
したいことがいっぱいあるはずなのに、
しなければならないことがずらっとならんでて、不満に喘いでるだけ?
社会人になるとは、仕事をしてお金をもらうとは、そういうこと。
思えばみんなそうだったじゃない。お盆と正月以外は。むかしから。
生きるための手段に身を投じる前に、そろえておかなくちゃならなかったんだ。ぜんぶ。
気がついたら毎日必死で、立ち止まることもままならないなんて、
知らなかったなんて、いや、知ろうとしなかったなんて。
もはや手遅れ。もう走り続けるしかない。スタートがあって、ゴールはない。
それが‘責任’? 違うか。そんな大層なもんじゃない。
‘義務’だ。要求に対する、供給。
欲望を満たす術を持たねば、役立たずだ。

ぎくしゃくぎくしゃく 固い文字。
よ 読む に つか えて、 のどごし悪し。
でもなんとか なんとか書こうと 書いていると、息がつける 気が
して

いろんなイメージ
多すぎて乗らない
そうか、夢って、
多すぎる情報の、処分の、
強制代執行 みたいなもの、なんだな。
事務的に仕事を進める職員が、ふと手を休めた時、見る景色。
それらにはみな、それなりの価値が付随したはずだけど、今はもう、しんでる。
見て見ぬふりで、ため息ひとつに思わずこめる、哀悼の意。
それをこっそり切り貼りして、眺めてるわけだ。
かなしいのか、あたたかいのか。
透明すぎる、情動。


(このまま寝ちまったようだ)

拡大鏡で見る景色

2008-10-20 00:45:45 | Weblog

知らなかった?
ふあんだと書くのも不安なの。
動作が統合できない障害持ちが、一歩踏み出す各々の筋力バランスを計るように、
この複雑な、行動、
白い画面のガラスの湾曲とか盛り上がったキーの滑稽な整列とかこの四角に向かい合ってる自分とかたくさんの
妨害を
すり抜けどかし叩き伏せてこの黒い一ドット幅の連なりをあたまの中の音とひとつひとつ結びつけ、対応する意味を必死に固定し続ける
つまり書くということが。

いまはただ思うまま・思わぬまま指が動いて、ただ増えていく文字を追うことができているが、勝手に走らなくなったら、これすら客観的な視点に晒され出したら、抵抗するすべはない
なにかをする
なにか 意味のある ことをする、とは
いかに多くのことから目をそらす必要があることか
そこここに口を開く混沌の淵を無視して、
その上に渡された細い綱の上を、もしくはその縁を、無造作に渡る、
そんな感覚の制御
意図的な半身の自殺
文化とかいう名で揃えられた洗脳
それが不完全で、破れ目を持つ者は、
見えてしまうんだ。全部が。
あわててふさぐべきなのか、
そのまま息を飲むのか。
神話に汚染されていれば簡単だ。いろいろ絡め取って巨きくなったなんやかやが、入れ替わり前を横切ってはその存在を忘れさせてくれるだろう。誕生日とか、結婚式とか、葬式とか、怒り・妬み・哀しみ、憧れ、挫折、満足感。子供ができたり、リストラされたり。趣味に奔走、生活に困窮、嘆いたり、笑ったり、旅して、食べて、読んで、観て、

なんにもないと、ずっと先まで見える。かんたんに見つけてしまう。



だめだ。くるしい。暑かったり寒かったりする。
もっと、もっと落ち着いてから書こう。くるしい。



雨が

降り出した?


雨音に探す潮騒

2008-10-16 04:52:16 | Weblog
 
海辺の小屋で、いっしょうけんめい椅子を直してて、
だめだこりゃ、ってあきらめて、顔を上げて、窓から白い空を見る。

まだ止まない、雨。


ぼく、なにしてるんだろう?




今まで過ぎてった、ながい時間で、
いろんな人といろんなこと、話し合ったりできたのに、と思う。
でも試みて、徒労感いっぱいに終わった経験、思い出して顔をしかめる。
つまり言葉のかけ合いは、
多く自己アピールに過ぎなくて、
すでに決まった結論を、いかに相手に飲ませるか、
そんな作業に終始してたりするせいで。
正札どおりの情報交換が、互いのポケットを探る手になって、
どこか行きのチケットが、ちょうど2枚出てきたなんて、
そんな幸運が、期待できようか?

そりゃ、たくさん持ってりゃ別だけど。
ちいさな姪っ子が得意げに示す二枚の紙切れに、
鼻よせてさもびっくりな目をしてみせる叔父さんは、
実はあちこちに忍ばせておいたに違いなくて、
そういうのは嘘つきだったり失礼な話だったりしないのだろうか。
なんにせよ、よっぽどの余裕が、自分への自信がないと、採れないスタンスだ。
と、思うのだけれど。




自殺したら楽になる、もしくは辛くなくなる、というのは、
妙なごまかしで、
そもそも辛苦からの逃避は、よりよく 生きる ための行動で、
生きないのだったら、別にどっちでもいいわけで。
辛くなくても生きたくない、つまり、
積極的に死にたい(たとえば抗議の焼身自殺とか)のならともかく、
辛くなかったら生きたいと嘯く者にとって、
辛いかどうかは本来自死の動機足りえない。

辛くなく生きたい を、
生きてるから辛い→生きてなければ辛くない と飛躍を重ねて、
昂揚感だの陶酔感の内に混同したあげく、これ見よがしに死んでみせたりするのは、

とても頭が悪い

ように見えるので、ぼくには真似できそうにない。




1日に300km走って30回電話しても、怒る人は怒る。
なんにも見えてない。手渡したはずのホントを、踏んづけたまま怒る。
決めつけて憤っていないと、倒れちゃうらしい。回ってる独楽みたいに。
なるほど近寄るすべてを弾き飛ばして、世界の中心を占めることはできる。
たとえそこが、井戸の底でも。

乾いた旅路

2008-10-05 22:22:32 | Weblog

どういうふうに書けば、            ためになる、のだろう?


よーく考えて、計画を練って、とりあえずでもいいから、
もくひょうに向かって、あるカタチで、ぎくしゃくと書き続ければ、
いいのかも。

でもそうしないのは、知ってるから。たぶんむだだって。


仕事でもなんでも、わりといっしょうけんめいやってるのに、
ちっともうまくいかないので、やる気がでません。ね。

これは、うんめいだののせいではなくて、
気づいてないからでしょう。肝心な、ことに。
押さえなきゃいけないところを、見うしなっていて、
そこじゃないのに、なところを、うんうん押さえてる。
もっと慎重に、タイミングを合わせた緊張感を、
世間の鼓動に合わせた、歩調を
身につける



おとうと夫婦がやってきて、旅行のおみやげと、おみやげ話を披露していましたが、
どういう顔で応対すればいいのか、よくわからなくて、神妙にしていました。
たしか、知っていたはずなのに。どうすればいいか。
結婚する前は、親御さんさえ前にして、気のいい兄でいられたのです。
仕事してるときなんか、今でもけっこう調子のいいこと、並べてます。絶え間なく。
それが、どうも、こう、うまくいかないし、それをどうにかせねば、とも、おもわない。

考えてみれば、安心したのかも。
もう大丈夫。 それで、‘役割’を、解いたのかも。

毎週見ることにしているテレビの時間に、ぴったりかぶっていたので、
見れなかった。いろいろ、重なるもんだ。


たとえば、




今ふと、「理想的な場面」が、ひとつ、思いついた。

夜、見下ろす街の灯り、川?
木の家、テラス、弾けない楽器の、練習。たぶんすこしお酒。
一人だとさびしいので、なにか生き物。魚?
ちょっとした加減で、うまくいって、嬉しくなったり。

ときどき脳裏をかすめては、霧散してしまうイメージが、感覚として形になった。
ああ、でも文字にすると、変な感じに固定しちゃう。余計なあれこれがくっついてきちゃう。
立地、道路、車の往来。絶えた近所づきあい、買い物、お金。
いらない音、気温、時間の流れ。
漠然とした不安。錆び。結末。

やっぱりだめ。それは理想じゃない。
どうすればいいんだろう。
移動しながら、すきなところで眠る?
探しながら、おびえながら。


乾いた、白い景色。広く、遠く、高く、風。仰ぐ、二本の脚で立って。足裏に地面感じて。

許されたい。帰ることを。
ほんとうはない、自分の居場所へ。