世事雑感

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さ(血?)迷えるNHK1 NHK受信料義務化でNHKは解体・国有化

2006-12-22 21:47:10 | NHK関連

NHKとは一体何か? NHKの理念は何か?
平成15年03月19日の衆院総務委員会議事録によれば、当時の海老沢会長は「NHKは放送法に基づいてつくられました特殊法人でございます。私は、このNHKの存在、組織というものは、世界に例のない、最も理想的な、性善説に立った組織だろうというふうに思っております。それは、視聴者国民一人一人が、株式会社でいえば株主でありますし、協同組合でいえば組合員である。そういう面では、NHKは国民の放送局と言ってもいいと思います。」と答弁している。
また、平成18年03月17日の衆院総務委員会議事録によれば、現NHK会長の橋本会長は、「 現在のNHKの受信料制度というものが、やはり国民との信頼関係に立って成り立つものだということがまず基本にございまして、公共放送としての公平公正、自主自律、この大変高邁な理念を実現する具体的な方法として受信料制度というものが考えられ、長い間この制度で培ってきたわけであります。」と答弁している。

 NHKの理念について両会長の答弁は
「世界に例のない、最も理想的な、性善説に立った組織」であり「公共放送としての公平公正、自主自律、この大変高邁な理念を実現する」ものであるという認識で一致している。
多分、多くの国民はこれまで意識するしないにかかわらず両会長と同じような「理念」をNHKに対して抱いていたはずである。
海老沢会長も平成16年03月18日衆院総務委員会で「我々の受信料は、一般のいわゆる税金でなくて、法律で求められた、受信設備を持った世帯からひとしく、各世帯から一台ずつといいますか、何台持っても一台という格好で受信料をいただく。つまり、政治的に中立で公正であるべきだという主張から、そういう世界に冠たる受信料制度があるだろうと思っております。
 NHKの場合は、先生御承知のように、罰則規定がありません。税金のように強制力がありません。ひたすら私どもが視聴者の理解を得ながら、視聴者の信頼を得ながら、受信料の収納に当たっている。そして、受信料を払わなくても罰則規定がない。そういう非常に性善説に立った受信料制度だろう。世界にこういう例はありません。イギリスのBBCも公共放送と言っておりますけれども、これは強制力がありますし、受信料を払わなければ罰金を取られる、罰金を払わなければ収監される。どっちかといえば国営に近いと私は見ております。」という答弁にも如実に現されている。

然るに現在、NHKの受信料は義務化され払わなければ罰則も課す制度に変更されようとしている。多分来年の通常国会で成立し、遅くても再来年の4月から実施されるだろう。海老沢機長が国会で答弁した「イギリスのBBCも公共放送と言っておりますけれども、これは強制力がありますし、受信料を払わなければ罰金を取られる、罰金を払わなければ収監される。どっちかといえば国営に近いと私は見ております。」制度に衣替えしようとしている。
NHKの理念は抜本的に変わる。「世界に例のない、最も理想的な、性善説に立った」ものから「受信料を払わなければ罰金を取られる、罰金を払わなければ収監される国営放送」に変わるのだ。

現在のNHKは解体され、国有化されるのである。
なぜ橋本会長は、チャンネル数の削減、スクランブル化などを拒否し国有化の道を選択したのだろうか?
国有化されれば、NHKの中立性は犯され、大本営発表と同じことが起こることは間違いない。歴史は繰返されるのだ。