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額縁の外側に目を向ければ、額縁の内側の偉大さが見えてくる。

2020-12-23 17:38:04 | 建築or環境

アリストファネス「女の平和」は、
現代日本人から見れば、
シムケン(志村けんさん)のコントのような描写もある喜劇
内容は……岩波文庫から出ています。
是非とも、読んでいただきたい。

で、その解説を読めば、
その喜劇
書かれた当時の大きな悲劇
対比に、涙を誘います。


アリストファネス「女の平和」は、
ペロポネソス戦争の真っ只中に、書かれたのです。

世界史を履修された方ならばご存知の通り、
ペロポネソス戦争は、
古代ギリシアに回復し難い打撃を与えました。


さて、2020年。
新型コロナウィルスが世界、
特に飲食業界に、
回復し難い打撃を与えました。

その事を念頭に置いて、



を見返すと、
アリストファネス「女の平和」
と対比できそうです。

こういうバーは、今の世界から、
バタバタと消えています。

こういう仕える側の人たちは、
ザクザク首を切られてます。
(鬼滅の刃どころの騒ぎではないです。報じられる機会少なめですけど)

今の世界から、

背景もろとも

ザックリと削ら取られ続けている風景です。
回復し難い空間です。

バーを乗っ取って
「革命児となる」ことも、
美酒(しかも高い酒)に酔うことも、
今の世界では、得難い。

存在していたはずの空間が、
額縁の内側だけになってしまつた、
という

喪失感が、

雑多な質感を捨て去り、
輝度の高い色彩で以て、
時空を超えて」(或いは、「時空の変化を拒絶して」)存在し続ける
「萌え絵」によって、
際立っています。

他の画風では、
額縁の内側と外側との落差は
生み出せなかったでしょう。


ポスト・コロナ時代の幕開けにふさわしい一枚です。
コメント (1)
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