舶匝

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(追記アリ)十五歳で得筆を折った当方が、高校生の描いた「情報量の多い」絵画に惚れ込む(一句付き)。

2020-12-21 22:38:45 | 俳句
画伯・須田国太郎(JR東海初代社長・須田寛の父君)の教え子の教え子たる当方は、須田流で絵筆を奮っていた(ときには、版画も)。
しかし、掘れど掘れど、得られるものは「砂」ばかり。
多少の評価は得ても、「水脈」に突き当たる感触は、なし。
特に、人物画の枯れっぷりは……
なので、十五歳で得筆を折った。

それから長い時を経て、出くわした一枚が


当方は、

などと、大はしゃぎ。

しかし、その理由はすっ飛ばしていた。
なので、評を少々。


まず、目につくは、人物。
本来、几帳面に仕えるべき側の者が、

その場の主人であるかのごとく、
大胆かつ放漫に振る舞い、
高そうな酒を飲んで(口元に酒の残りが見える)酩酊し、
だらけてている、という

秩序のどんでん返し。

また、カウンター部分に散乱し、滴る酒は、
秩序の大きな乱れが今、
まさに起きている
ことを雄弁に語っている。

更に、背景の棚(当方にとっての感動ポイント)。

最上段は、瓶が整然と並び、
秩序在りし過去が垣間見える。

しかし、その下の段は、、、
瓶たちが跳ねて、中身が噴き出し、倒れようとしている。棚自体も傾いている。

言い換えると、
秩序のどんでん返し真っ最中の今
が切り取られている。
(瓶から中身吹き出す瞬間なんて、ハイスビードカメラ使わないと、見る機会ないですよ)

そして、さらにその下の段は、

棚も瓶も存在しない空白

秩序のどんでん返しが起きた後の未来
が 空白 の中に存在している。

切り口を変えると、
空白が、未来を語っている。

それら、過去・現在・未来を凝縮した棚の背景は、
ワインレッド(当方のサイトでも多用されている色)。

空間自体の

興奮・高揚感・刺激性

をワインレッドの背景がしっかりと受け止めている。

その背景から、人物に視線を戻すと、
リポンの色が、寒色系(首元だけでなく、髪のリボンも)。
髪色も、やや青色寄り。
身につけているものは、黒や白が多め。
几帳面に仕えるべき側の者に押し付けられている、

冷淡・消沈 ・陳腐さ

が滲み出ている。

となれば、几帳面に仕えるべき側の者は、

只の酔っ払い

ではなく、

秩序をひっくり返した革命児。

しかも、高そうなワイン(左側カウンターにある)を近くに置いて飲んでいる。只の酒乱ではなく、秩序にとって手痛いところを突いている知能犯
その証に、
左腕は後ろに隠して何かを企んでいるかの如く。

酔いから醒めたとき、
革命児は、革命児のままでいられるか、
それとも、
几帳面に仕えるべき側に戻ってしまうのか。

そんな少し先の
未来は 空白 の中……


物語に満ち溢れているから。


冬至の夜 空白から芽 画伯の芽 (舶匝)

追記。 
つづき
コメント (3)
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