教祖麻原彰晃尊師part2

　今回上祐氏が、教団の外に出たことで、A派とM派はその相違点が明確になった。しかし、当たり前のことだが、もともと、全てのサマナ、信徒はA派であったのだ。したがって、サリン事件以前は、昨日書き込んだような称号（そういえば「真理の御霊最聖麻原彰晃尊師」という称号もあった）で、教祖を呼んでいたし、そのステージの高さも称号とイコールであろうと信じていた。

　しかしながら、事件後は、教団存続のため、教祖を今までのような、状態に保っておくことが出来なくなった。以前のような状態を保とうとすれば、危険なテロ集団の位置づけが確定してしまい、破防法や団体規制法の適用を呼び込むことになってしまう。それだけは、なんとしても、避けなくてはならなかった。そのため、教団名をアーレフに変更し、麻原彰晃旧団体代表の位置づけを規約の中に規定した。

　実を言うと、ブログを書き込むための参考資料になるかと思い、改めてアーレフの公式見解を読んでみた。
　活動規約には、冒頭に

>そこで本団体は、事件・犯罪を正当化するいかなる教義もこれを信仰せず、麻原彰晃旧団体代表（以下「旧団 体代表」と記す）を絶対者・完全者とせず、本団体会員に指揮する教祖・代表・構成員としないことを、まず改めて確認することとする。

　と書いてあり、教祖が絶対者ではないことを述べている。ただし、完全者でないという言い方は、少々微妙である。最終完全解脱者（真理勝者）ではないが、最終解脱に到達はしたのだ、という言い方も可能なような気がする。

　呼称に関する規定というのもあって、このようになっている。

>①麻原彰晃旧団体代表の公式な呼称は「旧団体代表」である。
>②「尊師」という呼称は、仏教・ヨーガにおける一般名詞であり、絶対者・完全者を表わすステージを意味せず、その意味で用いてはならない。
>③「グル」という言葉は、シヴァ大神、真理勝者（如来）、覚者（ブッダ）、経典の正しい解釈者を一般的に意味する言葉であり、特定の存命中の人物を絶対化することを意味せず、その意味で用いてはならない。

　このように規定をしていたが、当然これは外部向けであったことは、言うまでもない。外部に対しては、旧団体代表を、教祖あるいは開祖という言い方をした。しかし、内部にいる、信徒・サマナにとっては、尊師は尊師であり、真理の御霊は真理の御霊であった。グルという言葉は、使わないように気をつけてはいても、グルはグルだったのである。

　したがって、現在A派は、改革の旗頭である、上祐氏という目の上のたんこぶが取れたので、堂々と尊師への帰依を主張出来るようになった。先日のテレビ報道で、尊師への帰依を呼びかけている音声を取られ、テレビで流されてしまっていたが、彼らにとっては、別に新しいことを言っているわけではない。今まで、表に出せなかっただけで、継続して信じてきたことを、表に出して表現しているに過ぎない。もちろん、それが正しいことか、どうかというのは別問題である。

　それに対して、上祐氏は、2つの点で尊師を否定した。

①、尊師は、神々を超えた絶対的な存在ではなく、間違いを犯す人間であったと主張し、神々を超えた絶対的な存在であるという位置づけを否定した。

②、サリン事件をはじめ諸々の事件は、教団が起こしたものであると認め、尊師に非があり、尊師が死刑になるのもやむなしと主張した。これは、尊師は無実であり、陰謀によって捕らえられたとする、以前の教団の姿勢を真っ向から否定することとなった。

　教団を存続させるためとはいえ、当然、猛烈な反発が湧き起こった。