羽黒蛇、大相撲について語るブログ

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白鵬の連勝(中村淳一)

2010年10月02日 | 読者からのコメント、中村淳一他読者の投稿
私は今、とても興奮しています。言うまでも無く双葉山の69連勝。相撲の世界がもつ各種記録の中でも最も神聖視されているその記録が71年ぶりに更新される、その歴史的場面に同時代人として遭遇できる可能性がかなり大きくなってきたからです。

 年代ごとに30連勝以上の記録を列挙してみましょう。

1930年代 双葉山69
1940年代                            双葉山36、羽黒山32
1950年代 なし
1960年代                    大鵬45   大鵬34、大鵬34、大鵬30
1970年代                            北の湖32
1980年代         千代の富士53
1990年代                            貴乃花30
2000年代                           朝青龍35、白鵬33、白鵬30(~2010年代)
2010年代 白鵬 62

 平均すれば30連勝以上は10年に1回以上のペースでみることができるが、40連勝以上となるとぐっと減り、50連勝以上となると今回の白鵬の連勝がなければ、半世紀に1回の出来事ということになります。
こ れらのデータから、私は生きている内に40連勝はあと1回くらい見ることができるだろうが、50連勝以上の記録は千代の富士が実見できた唯一例となる公算が強い、と思っていました。

 とにかく今は、この連勝記録に遭遇した幸せを感じ、この記録に終止符がうたれるその日まで、身を謹んで敬虔な気持ちで白鵬の取組を見ていきたいと思っています。
 そしてこの連勝がいったい、いつ(何連勝で)、どんな形で(誰がどんな相撲で止めるのか)終わるのか、今だけに許される想像を楽しみます。

 白鵬は強いです。記録的にみてもとてつもなく強いです。かつて大相撲誌に記録に関する連載を連載記事を書かれていた佐藤浩氏がまとめられ、私信の形でご恵送いただいた記録によれば、白鵬はこの22場所で301勝29敗。勝率912。 大鵬、北の湖、千代の富士、貴乃花、朝青龍も、これだけの期間、これだけの高い勝率を残した時期はありませんでした。

 史上最強力士といわれる雷電は、254勝10敗。生涯勝率.962だったが、(これも佐藤氏がまとめられた記録によれば)、これ以外に21番の引分、預かり等勝敗のつかない取組みがあり、これを0.5勝0.5敗として再度計算すれば、雷電の勝率は.928。
 白鵬の強さは、今や史上最強力士と比較してもさほど遜色のない域にまで達しています。

 白鵬は、既に年間86勝という新記録を樹立し、全勝優勝の回数は史上最多タイの8回となりました。
69連勝。優勝32回。7場所連続優勝。通算1045勝。これら史上1位の記録にどこまで迫るのか。あるいは超えるのか。これからの数年間、きわめて高いレベルの記録に挑んでいく大力士の姿をみることができるのであろうと思うとわくわくします。
 そして今は連勝記録。ひとつ負ければ、それで終わり。様々な記録の中でもこれほど緊張感をもって接することのできる記録はほかにありません。

中村淳一

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