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はんなり、万華鏡

京都を中心とした旅行記や文化についてあれこれ。

はんなり Geisha Modern

2007-09-04 23:48:02 | 花街関連テレビ映画
「はんなり」というドキュメンタリー映画が近々公開されるそうです。
アメリカ在住の女性監督が製作した映画で、ハリウッド映画「SAYURI」に代表される映画等での間違ったイメージの花街や芸妓ではなく、本当の花街、芸妓、舞妓を知って欲しくて作られたそうです。
監督さんご本人は「ラスト・サムライ」に芸妓の役で出演されていたそうです。

数年前にアメリカ在住の日本人女優が、京都の花街の協力を得てドキュメンタリー映画を自ら監督して作っているというネットニュースを読んだ記憶があります。この映画の事だったと思います。
そのニュースでは、上七軒のお茶屋で、今は芸妓さんになっている舞妓さんを撮影している画像がありました。アメリカでは既に公開されていましたが、やっと日本でも公開されるそうです。大きな映画館での公開ではなく、全国数ヵ所周るようです。東京では11月に公開なので、是非見に行きたいなぁ、と思いますo(^-^)o京都の本物の芸妓さん舞妓さんが出演しているらしいですよ。

花街や芸舞妓さんへのイメージは日本人でも正しい認識を持ってない人は多いでしょうね。花街には暗い歴史もありますが、女性の装いの流行を作ってきたり、失われつつある文化を継承してきました。他人への気遣いや目上の人への礼儀、もてなしの心など、今忘れられている日本人の精神も継承していると思います。失って欲しくないものです。

花街に関連する映画で女性の視点で、というのが面白いです。どのように描かれているのか楽しみですね。

はんなり Geisha Modern
http://www.geishamodern.com/index.html


追記
2007年11月23日の特別上映を見てきました。感想は




舞妓Haaaan!!!

2007-07-11 23:52:52 | 花街関連テレビ映画

見に行ってきました。面白いっ!楽しい!笑いまくりの映画でした。
批判的な評判は耳にしていたのですが、テンション高くて少々品のない所もありますけど、意外と花街のしきたりや伝統的な部分を取材しているなと思いました。
ラストはこうきたか、という感じですね。結局主人公は誰とくっついたのかな?私的には伊藤四朗さんや北村一輝さんが良い味だしてたと思います。舞妓駒子役の女優さんも可愛い買った。
そして主演の阿部サダヲさんが面白過ぎ。彼は私より年上だけど、あのパワーは凄いなぁ(^O^)

 さてさて、突っ込みどころ。色々とありえね~と思う所はありますが、そこは初めから娯楽作品という事で私はあまり不快ではなかったです。ご年配の方は眉をひそめているようですが(^_^;)
でも一応舞妓ヲタクとして突っ込んでおきましょう。舞妓さんのお店出しの衣装は黒紋付は正しいですが、帯はなぜか赤色でした。
本物の衣装の帯は白系で、銀糸やら金糸などが織り込まれた豪華なもの。黒い着物に赤だと、ちょっと派手過ぎて格調高さがいまいちないような。
簪類も、左右に銀のびら簪を挿しているのはあっていますが、簪や櫛などのさし物の殆どは鼈甲なんですが、右側の簪のみが鼈甲で、後はお正月の花簪みたいな感じでした。う~ん、残念。
とはいえ、京都に五つある花街のうち、一つの花街のお店出しでは、左側の大かんは鼈甲以外を挿している場合もあるんですが、映画のあれはどう見てもお正月用にしか見えず(^_^;)
他のシーンで挿していた花簪の一部はブリキ製?のように思いました。実は映画のイベントで実際に使われた簪や衣装が展示されているのを見るとそんな感じがします。
ブリキ製?のは特定の季節のデザインではなかったようです。舞妓さんの簪は季節を感じさせるデザインの物を挿すので、そこも残念。一応摘み細工の花簪もありましたが、京都の職人さんが作った簪とはちょっと趣が違う感じがしました。

衣装は思ったよりは変じゃなかったです。???なデザインもありましたが、それなりに舞妓さんっぽいのもありましたし。
柴咲コウさんが着ていた紫に花火柄?の着物はこれも実物を見ましたが、無双という夏の初めや秋口に着る特別な仕立ての着物だったのは意外な驚きでした。これは二枚重ねになっていて、一枚目が薄い生地で、二枚目の柄が透けて見えるという、限られた季節にしか着られない贅沢な物です。こういう物を見ると、他の???な着物が残念です(^_^;)

お化粧は、あの目尻の指で暈した拇印のような化粧はいまいちです。という変でしょ(-.-;)可愛くないし。

花街のしきたりなどについては、それなりに取材してるなと思いました。お茶屋さんの玄関での、下足番さんとのエピソードは、あれと同じネタが元芸妓さんの自伝に載ってますね~。旦那のあり方についても聞く話ですね。
そして、私が一番受けたのは、冒頭での主人公のカメラ小僧ぶりと、ホームページの掲示板でのやり取り。
実際、舞妓さんを追っかけるアマチュアカメラマンや舞妓オタクの人々の行動を見てると、決して大袈裟な描き方では無いと思います。
主人公と主人公のライバルの内藤とのネットでのやり取り、あれも似たようなやり取りは、舞妓オタクやカメラマンの掲示板とかで見た事ありますしね~。
主人公のように、京都出身、在住でもないのに、花街言葉で書込みをしている舞妓オタク、カメラマンの男性も本当にいますし(^_^;)
これってそういう舞妓オタクやカメラマン、そして舞妓オタクを馬鹿にしている人を風刺してるのか、って思ってしまいました。
脚本を書いたクドカンさんはその辺の所も取材されたんでしょうね。 テンションの高さとはちゃめちゃな展開ですけど、一見さんお断り廃止がテーマだったり、改めて花街というモノを考えさせられた映画でありました。あのテンションについていけない人は辛いかもしれませんが、それなりに楽しめて、ただの娯楽作品だけではない所もある映画だと思います。

ちなみにお座敷遊び、私は野球拳はした事はないのですが、金比羅ふねふねや蒸気ドンドンなどの遊びはした事あります。
私はどうやらお座敷遊びの才能はゼロみたいで負けてばかり(-.-;) 蒸気ドンドンは負けると相手に仰向けに押し倒されてのし掛かれたり、四つんばになって乗っかられたりします。
これ、女性同士ですると気恥ずかしくて…三味線を引く芸妓さんも笑ってました。お座敷遊びはエッチな感じのが多いんですよね。
野球拳はやはり男の夢なんでしょうか(^O^)

画像は映画のイベントで展示されていた、柴咲コウさんそっくりのお人形で、映画で実際に着用している衣装と簪を付けています。

京都の街がちゃんとロケに使われていましたね。石塀小路とか。舞のお稽古のシーンやをどりの会場の歌舞練場は上七軒でした。
舞台になった夢川町というのは宮川町がモデルのようですが、川沿いにある立地の設定のようですね。五条あたりでロケもしたのかな?
宮川町の本物の舞妓さんや祇園町の舞妓の仕込みさんが出演していました。ここも舞妓ヲタクにはちょっと嬉しい。
とにかく、私は久しぶりに楽しく大笑いさせて貰いました。まぁ、他の方はどういう感想を持たれたのかはわかりませんが・・・・