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YASUKOの人生珍道中

2006年秋、新しく始まるYASUKOの人生はブリスベン!この先どうなることやら…珍道中

魔法使い

2015-12-27 10:25:06 | Weblog
もう、だいぶ前だけど、マルティの娘のJUNちゃんが、
フェイスブックに介護のすご技のビデオをアップしてた。

寝たきりの人をベッドから車いすに楽に移動させる技。

実は私も介護にはすっごい昔からすっごい思い入れがある。
私の母は卵巣癌発見後すぐに手術を受け、その後2年半癌と戦って1989年に亡くなった。
その2年半の間、1か月間の放射線治療(治療じゃなくて照射?)
そして何週間かに一度の入院しての抗がん剤治療(治療じゃなくて投与だけ?)を受けていた。

その時に看護婦(その時代はまだ看護師じゃなかった)さんたちは、みんなそういう技を持っていた。
完全看護だったので付き添う必要はなかったんだけど、
ある時、看護婦さんが私に言った。
「娘さん、忙しいのに大変だろうけど、着替えをできるだけたくさん置いておいてくれる?
夜中に三浦さんが汗かいてたり、汚れちゃったりしたときに、着替えさせてあげたくても着替えがないとできないのよ。
私たちは着替えさせるのなんて、何でもないんだから。」

それからは下着、パジャマ、ソックスを1セットにして5セットくらい病院の戸棚に置いておくようにした。

子供たちはまだ小学生(5年生と3年生)で、私自身も仕事をしていて、父は父で別の病院に入院していたので、
思いっきり忙しかったけど、
毎日洗濯しては母の病院に着替えを運んだ。
朝、子供たちが学校に行く前にこれをもって病院に走り(車で30分)、
そんな時間に面会はできない(面会は改めて、仕事が終わった後で、子供たちがいれば必ず連れて行ってた)ので、詰め所にいくと看護婦さんは母の部屋から汚れ物をもってきてっくれて、
きれいな着替えを受け取ってくれた。
多い日には5セット全部汚れものになってた。
一日に5回も着替えさせてくれてたの

その汚れ物を受けとる時に、本当にありがたくてありがたくて、
洗濯が大変だなんて一度だって思わなかった。

そして勿論何度も彼女たちが母を着がえさせてくれてるのを見て、
彼女たちは 魔法使い だと思った。
母をこっち向きに横向きにして、上側のパジャマを脱がせ下に押し込んでその向こうにきれいなパジャマの半分を体の下に押し込み、
残りの半分を広げ、母をその上に反対向きの横向きにさせる。
そして下にあった汚れたパジャマを引き抜き、きれいな半分を引っ張り出して着せる。
う~ん、うまく書けないけど、、、
その所要時間は、本当に一瞬

その度に 「うわ~! 魔法使いだ~!!」って思った。

その頃、癌だって聞くと何の抵抗もなく、お医者様にお任せ! のコースだった。
抗がん剤を使うことも、治るとか治らないというよりもがんを患ったら受ける儀式だと思っていた。
もちろん25年以上も前の話だから副作用なんて、半端じゃない!
抗がん剤の点滴が始まるとほんの数分で戻し始める。
枕もとの洗面器に顔を埋めて、戻し、、戻し、、戻し、、、

治らないってわかってるのに、、、
ひどいお仕置きだったと、今になって思う。
どうせ治らないんだったら、、、
お仕置きなんて、儀式なんて必要なかったんじゃないかって、
にむ氏の癌が分かって5年近く、彼の癌と共に元気に生きる抗がん剤治療を目の当たりにして、

思う。

お~っと、話が逸れていく~!
抗がん剤について思うことは、次回にして、
そこで、マルティを閉めて失業保険をもらいにハローワークに行っているときに、
無料で行ける介護学校があることを知り、即決で3か月間通い、
ヘルパー2級の資格を取りました。

「私も魔法使いになれるかも?」

そこでの3か月は私にとって魔法使いになる修行期間だった。
本当に小さな小さなことだけど、知ってると知らないでは大違いで、
私でもグラハムみたいに大きな人を動かせるんです!

そして、、、私は、、、
魔法使いの弟子の弟子の弟子、、くらいには なれた、、、かな?

その時にはベッドから車いすへの移動を、介護者は腰を落として足を踏ん張ってやってたんだけど、
今回のビデオでは、そこに椅子を使ってた
これはめちゃくちゃヒット! すっごいアイデアだと思う。
介護者が腰を痛めることもなく、危険も少ない。

時代が変われば、介護の方法も、、、進歩してるのがうれしい

そして何よりも、Junちゃんがこういうことに気が付いててくれることがうれしい!

写真は、この間からトイレの花瓶に入っているスイカ。
とってもスイカらしく、横に伸び始めた (笑)