次なるお酒は、待ってましたの十八番、ご存知「十四代」。今宵は純米吟醸、酒米は雄町。十四代らしいエレガントな果実味の中にもしっかりとした米の旨味が感じられるお酒だった。
今回は、「十四代」も、続いて出してもらった「超濃厚ヨーグルト酒」も行儀よく、1杯だけで済ますことができた。進歩、しんぽ、と。
8品目「howmuchdon」
「howmuch」は How much?「いくら?」、「don」はドン(丼)ということで、これは初級問題であったが、出してもらった「いくら丼」は最上級のものであった。
特に岡元さん自らがサーブしてくれた土鍋で炊きたての新米が圧巻だった。土鍋の蓋が開けられた瞬間、全員が一斉に声をあげたのだ。
「おおっー!」
「すごーい、お米がみんな立ってるーっ」
大げさじゃなくて、ほんとにお米がみんな「ハイ、起立ッ!」と号令でもかけられたかのようにピンと立っていたのだ。「礼、着席ッ!」と声をかけたら、ホントに礼して、着席しそうな、そんな躍動感が漲っているお米たちだった。こんなの初めて見た。
僕たちの感激の言葉を浴びながら、岡元さんは事もなくさらりと、
「一粒一粒、手で立てたんですよ。いやあ、時間かかりましたわ。ハハハ…最初は塩で食べてみて下さい」
と言って、ご飯を小さめの器によそってくれた。
白飯はモチモチし過ぎず、新米らしい輪郭のはっきりした味わいだった。素晴らしい。この日に食べさせてもらったものの中で、僕はこの土鍋ご飯に最も感動した。
続けてシェフは、「好きなだけかけてお召し上がり下さい」と器にたっぷりと盛られたイクラを勧めてくれた。イクラたちは一粒一粒が、まるできらきらと朱色に輝く真珠のようだった。それを見る僕たちの10の瞳はギラギラと輝いていた。
では、遠慮なく、とみんな思い思いにイクラをご飯にのせて、ハフハフうまうまモグモグ、といくら丼をかき込む。おおっ、卵の味が濃い。口の中で、イクラがプチッと弾けて、お米の甘さと融合する。走りのイクラと新米の奏でる季節感あふれる二重奏に、僕たちは「さてもさても、美味なり美味なり」と文字通りの舌鼓を打った。
デザート「ぶらっく&ほわいと オレンジゼリー」
前回は「ぶらっく&ほわいと/おれんじぱんぷでぃんぐ」だったので、デザートは若干変更あり。「ぶらっく」は黒ごまシャーベット、「ほわいと」はコーヒーのブランマンジェである。
帰り際、岡元さんからラ・ボンバンス特製「薫るらー油」を頂いた。キヤスからは札幌限定スープカレーのカップラーメンをもらったし、シズカちゃんからは「柿山」の煎餅までもらってしまって、なんだか見本市の帰りのような袋を抱えつつ、帰途についたのであった。 (了)
今回は、「十四代」も、続いて出してもらった「超濃厚ヨーグルト酒」も行儀よく、1杯だけで済ますことができた。進歩、しんぽ、と。
8品目「howmuchdon」
「howmuch」は How much?「いくら?」、「don」はドン(丼)ということで、これは初級問題であったが、出してもらった「いくら丼」は最上級のものであった。
特に岡元さん自らがサーブしてくれた土鍋で炊きたての新米が圧巻だった。土鍋の蓋が開けられた瞬間、全員が一斉に声をあげたのだ。
「おおっー!」
「すごーい、お米がみんな立ってるーっ」
大げさじゃなくて、ほんとにお米がみんな「ハイ、起立ッ!」と号令でもかけられたかのようにピンと立っていたのだ。「礼、着席ッ!」と声をかけたら、ホントに礼して、着席しそうな、そんな躍動感が漲っているお米たちだった。こんなの初めて見た。
僕たちの感激の言葉を浴びながら、岡元さんは事もなくさらりと、
「一粒一粒、手で立てたんですよ。いやあ、時間かかりましたわ。ハハハ…最初は塩で食べてみて下さい」
と言って、ご飯を小さめの器によそってくれた。
白飯はモチモチし過ぎず、新米らしい輪郭のはっきりした味わいだった。素晴らしい。この日に食べさせてもらったものの中で、僕はこの土鍋ご飯に最も感動した。
続けてシェフは、「好きなだけかけてお召し上がり下さい」と器にたっぷりと盛られたイクラを勧めてくれた。イクラたちは一粒一粒が、まるできらきらと朱色に輝く真珠のようだった。それを見る僕たちの10の瞳はギラギラと輝いていた。
では、遠慮なく、とみんな思い思いにイクラをご飯にのせて、ハフハフうまうまモグモグ、といくら丼をかき込む。おおっ、卵の味が濃い。口の中で、イクラがプチッと弾けて、お米の甘さと融合する。走りのイクラと新米の奏でる季節感あふれる二重奏に、僕たちは「さてもさても、美味なり美味なり」と文字通りの舌鼓を打った。
デザート「ぶらっく&ほわいと オレンジゼリー」
前回は「ぶらっく&ほわいと/おれんじぱんぷでぃんぐ」だったので、デザートは若干変更あり。「ぶらっく」は黒ごまシャーベット、「ほわいと」はコーヒーのブランマンジェである。
帰り際、岡元さんからラ・ボンバンス特製「薫るらー油」を頂いた。キヤスからは札幌限定スープカレーのカップラーメンをもらったし、シズカちゃんからは「柿山」の煎餅までもらってしまって、なんだか見本市の帰りのような袋を抱えつつ、帰途についたのであった。 (了)