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尼崎宝塚線・拡幅工事ストップの背景(その3)

その2の続きです。

オーバークロス南側の取付道路の側道に面したフェンスに、大小の掲示が取りつけられています。右側の表題は「都市計画道路事業(尼崎宝塚線)の施工について」で、2019年の着工前からこの近くに掲示されているものですが、2021年6月に施工期限が「2024年3月31日」に見直されています(それ以前は平成35年すなわち2023年の3月31日でした)。

左側の小型の掲示の表題は「都市計画道路 尼崎宝塚線(阪急立体工区)事業 計画修正に関する検討状況報告」で、令和4年11月11日付になっています。工事現場によくある沿道住民向けの掲示および説明会の案内なので、インターネット上では本件に関する情報は見当たりません。

左上部分を拡大すると、今年7月に沿道の住民向けに「これまでの事業説明会・工事説明会での意見を踏まえ、計画の修正が必要と判断し、今年度は工事は実施せず、東西の側道を連絡する横断道路計画などの内容を設計会社に委託し、検討を進めて参ります。」(カギカッコ内引用)とビラおよび現場掲示で知らせた旨の文言があります。やはり、2022年度に入って現地における工事は完全にストップしていたわけです・・・

検討状況について記載された部分を拡大します。これらの内容を、12月11日に沿線住民向けに実施する現地報告会で説明するわけです。

ポイントは、以下の3点となります。

1.東西の側道を連絡する横断道路を、現状の1か所(阪急線の南側)から3か所(北側阪急線沿い・南側阪急線沿い・南側の中間部)に増やす計画となっているが、うち阪急線沿いの2か所をトンネル方式から阪急線の跨線橋の下を通すように変更する

2.北西側の歩道の勾配が急になりすぎるので、これを緩和して北東側並みになるように変更する

3.仮設道路の構造を見直し、側道の幅を十分に確保するように変更する

いずれも、4車線に拡幅される尼崎宝塚線の車道そのものではなく、沿線住民の生活に直結する歩道や側道に関する内容であることがわかります。工事ストップにより尼崎宝塚線のボトルネックの解消が後ろ倒しになり多方面に影響が出ますが、やはり沿線住民の理解なしに公共事業は進められませんからね・・・

(つづく)

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