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IVHの必要性について

2020-07-14 13:57:31 | よもやま

 IVHとは中心静脈栄養といって、
 今はTPNという呼び名に変わっている医療行為。
 太い静脈から高栄養の点滴を行うと、
 経口摂取が出来なくても延命できる。

 ただコレを選択するときには、
 胃瘻、IVH、通常点滴という三択を迫られることが多い。
 または経鼻経管栄養というのもある。
 鼻に管を入れてそこから栄養を摂取するのだが、
 これはかなりきついらしい。

 私の亡くなった実父もIVHを選択していたけれど、
 実父は末期ガンであったため、
 その後に必ず訪れるだろう癌性疼痛を懸念して、
 姉と相談の結果、通常点滴に変更してもらった。
 これには主治医はかなり難色を示したが、
 「尊厳死」という言葉をもって対応してくださり、
 実父はその後10日余りで亡くなった。
 それは癌の痛みに怯えて生きながらえるより、
 実父にとっては倖せだったのではなかろうかと・・
 姉と私二人は考えていることでもある。

 何よりも最後の何日間か実父の信仰はすごかった。
 「昨日、イエスさまの夢を見た」と話したり、
 「これからイエスさまのところへ行く」と言って、
 亡くなっていったからである。

 さて今、療養中の義父はIVH点滴をしている。
 認知症も進み経口摂取も出来ないため、
 義兄が選択したのがIVHだった。
 しかし・・・以前の義父は延命治療を望んでいなかった。
 それは何度も私たち次男夫婦が聞かされていたことだ。

 果たしてIVHは進歩していて、
 あのままの状態で義父がいつまで延命するのか、
 それは義父にとって倖せなことだったのだろうか?
 実父の経験を踏まえると、
 IVHは生きている者のエゴかもしれないとさえ思う。
 少なくとも私はそう思う。

 痴呆により話も通じない。
 ベッドに寝たきりで食べる楽しみもない。
 そんな状態でただただ高栄養の点滴で生き続ける。
 あの聡明な義父は自分の頭の中で、
 今現在も何か考えをめぐらし、
 言葉として伝えることは叶わないまでも、
 生きている実感を感じ取っているのだろうか?

 私はちゃだとこの事について話をしてある。
 もしもどちらかがこのような状態になったなら、
 尊厳死をもって延命治療は拒否すると。


 昨日のイラストは物憂げな女性。

 

 

 

 くぅ