裏甘×辛 ドラマ、映画の感想

最近は映画の感想が多いです。
あとYouTubeの宣伝とか。

吾妻ひでおの漫画を俺は忘れない

2019-10-24 16:17:00 | YouTube
吾妻ひでお氏の訃報がネットで流れた。
「嘘だ」と検索したら、吾妻ひでお氏のアカウントで、(おそらく)家族が食道癌で亡くなったことを知らせていた。
69歳だったという。
吾妻ひでおは、80年代の少年誌における美少女ブームの先駆けとなった人だ。
当時の青年誌は所謂「美少女」が登場することはほとんどなかった。
彼の描く美少女は、丸顔で、顔に似合わず少し胸が大きく、細すぎない、黒目がち。
目が切れ長じゃない、大きな、少女漫画のような目だ。
あれを初めて見た男子が、一気に美少女に流れ込んだ。
そう、オタク文化の流れを作ったと言っても過言ではない。
しかも、彼は美少女だけじゃなく、非日常のアンバランスさを同居させた。
ちょっと変な話が多かったのだ。
しそてアニメ化もされた。当時としては画期的だった。

そんなイラストや漫画の仕事が多かった吾妻氏が、90年を前に突然漫画界から姿を消した。それはもう、パッと消えたのだ。

それがなぜか、今のようにインターネットがない時代に我々に伝わることがなかった。
吾妻氏の絵を、色んなサブカル系の雑誌でも探した。しかしその絵はどこにもなかった。

それから16年。

ある一冊の漫画が時代を賑わした。
「失踪日記」
吾妻ひでお氏が突然いなくなった理由。
何をしていたのか。
事実をありのまま、しかしライトでポップな漫画として描いたのだ。
これが2005年の各賞を受賞、連載漫画でもないのに新聞等にも紹介されて大絶賛された。

それから8年後、続編の「アル中病棟」が描き下ろしで出版される。
今度は自ら失踪したのではなく、アル中として入院、色んな治療を経て退院するまでを前作の倍の量で執筆した。
治療の内容も興味深いのだが、やはり前作と同様にちょっと変わった人達が面白い。




この機会に、まだ読んだことない方は手にとって欲しいです。